脱毛のあれこれ | 山あり谷あり備忘録

山あり谷あり備忘録

2011年お正月。いきなり卵巣癌の告知を受け、日々、手作繰り状態で癌と闘うzeroの、のほほーん日記です。少しでも同じ病で悩む方のお力になれましたら幸いです。。。

退院してからの約一週間の間に着実に進行していたもの。
とうとうアレがやって来ていました......脱毛が!


退院二日後の夜、抗がん剤投与からちょうど2週間。
何気なく髪の毛をとかしていたら、サラサラッと髪の毛が落ちてきました。
そろそろだとは思っていたので、慌てず騒がずゆっくりと手ですいてみま
したところ、30本くらいの髪の毛がガサッと一気に!!
これにはビックリしました。。。静かに大騒ぎです(><)


抜けていく髪の毛を抜けるまで大切にされる方、バリカンなどで一気に
剃り落としてしまう方...様々なようなのですが、私は、抜けるなら
早く抜けて欲しい...と思っていたので、それからというもの、
部屋の中で常に袋を持ち歩き、その中に抜けた髪の毛を入れていました。

抜け毛対策として、ふわふわもこもこなワイパーなお掃除用具、お風呂の
排水溝のネットなどは買ってありましたので、早速それらを装着。


...すごいです。

抜けても抜けても、まだ抜けます。

私は元々、細くて柔らかくてクセのある髪の毛で、どちらかというと

少ない方だったのですが、それでも、抜ける抜ける。。。


この時点では、まだウィッグを用意してませんでしたので、外では用意

してあった帽子を着用し、部屋の中ではバンダナを着用して過ごしました。

バンダナ着用は、鏡を見たときに受けるショックを和らげることと、お掃除の

手間を少しでも省くため(笑)。


抜け始めて4日目くらいまでは、分け目を工夫すれば何とかごまかせる

かなぁという状態だったのですが、一週間後には、、、

この二日、三日での進行具合が物凄かったです。

脱毛が始まって一週間後には、帽子なしでは外を歩くのは厳しい状況に

なると思われますので、ウィッグで過ごされる方は、早め早めのご用意を!


...ウィッグを用意していない状態で、外来診察を迎えてしまったもので、

待合室でも検査室でも診察室でも、帽子をかぶったままで失礼を。

この3日後、無事にウィッグを手に入れました。。。



ここまで抜けると、入浴の際に使うべきなのは、シャンプーなのかボディ

シャンプーなのか迷うところです。

敏感肌用のボディシャンプーや赤ちゃん用の全身シャンプーを使うと

いいよ、と患者仲間さんから教えていただいたので、とりあえず、

弱酸性の全身シャンプー「ミノン」を購入してみました。

ミノンで頭部を洗ってみるものの、それだけではキシキシするので、残り

少ない髪の毛にトリートメントをしてみる...これでいいの?と思いつつ。


もう一刻も早く全て抜けて欲しいと思いながら、毎日、手ですきすきしていた

のですが、ほとんど抜けて疎らになった時点で、何となく脱毛スピードが

遅くなってきました。

抜けるものがないのだから当然なのかもしれませんが、それにしても、、、

まばらな状態になって一週間。

不安になって患者仲間さんにお聞きしてみたところ、一回の抗がん剤投与

で全て抜けることは少ないかもしれないと。

二回、三回と続けていくうちに、つるつるになり、まつ毛や眉毛も抜けてくる

のが一般的のようです。。。


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ここまでくるのに、悲しい気持ちにならなかったわけではありません。

先生の、

「ごめんね。本当に、髪の毛が抜けない治療をしてあげたいんだけど」

という言葉に涙が出そうにもなりました。


「もっと辛い思いをしている方もいる」

「治療が終わればまた生えてくる」

「頑張って」


そういう私を励ましてくれる言葉すら、素直に受け入れられなくなって、


「でも...」

「私の気持ちはあなたにはわからない」

「もうすでに頑張ってる」


という言葉や気持ちが多くなり、自分で自分が嫌になりました。

毎日のように、そんな私のマイナスな言葉を聞き続けてくれた友人に

本当に感謝しています。

自分で言っていて嫌な気分になるのですもの。

言われる方はもっと嫌だったろうと思います。

それでも、「うん、うん」と静かに聞いていてくれる。

そして、色々と気持ちの整理がついて浮上したときは、何もなかった

かのように接してくれる。


まだまだ気持ちの浮き沈みはあったりするのですが、それでも

沈みっぱなしになることはないのだと思えるようになった出来事です。