こんにちは。
『0円引越』プロデューサーの合田英樹です。
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【激動の1ヶ月編】⑪ あの引越会社が倒産に至るまで
★9月25日 役員、事業部長会議①
債権者説明会の翌日、再び役員と事業部長の会議。
その冒頭社長より、
9月22日の大手物流業者との交渉についての報告がありました。
この段階になっても支援企業から明確な返事が来ません。
社長からの理由はこんな話しでした。
・不明朗な手形が出回っている噂がある。回収できないのか?
・今の資金繰り状態では手を出しにくい。金融機関のバックアップが必要。
これってどう考えても支援する気がないと思いませんか?
こんな交渉に全力を尽くしていた社長の考えがわかりません。
逆にいえば、どこに事業譲渡を持っていっても同じような回答が出るでしょう。
と、言いますのも、
当時の会社の体質があまりにも悪すぎました。
ご存知のように、引越会社で一番利益が上がる時期が3月と4月。
これはどこの業者も変わりません。あんな値段で受注してるのですから。
当時の会社が、その2ケ月間で約10億の利益を残していました。
しかしながら決算は常に粉飾して若干の黒字。
要するに2ケ月間で貯めた利益を、その他の閑散月で使ってしまっているのでした。
5月、7月、12月は若干の利益は出ていましたが…
後に公表された負債額が50億円!!!
民事再生を申し立てた9月から考えると、半年後にようやく10億円の利益が出るような、
50億円の負債を抱えた赤字企業を支援する企業などどこにもありません。
この日(25日)の19時からも交渉があるとのことでした。
社長と代理人弁護士が行って資料を説明するとのことで、
①再生債権の詳細
②資産リストの提出
③中期(6か月)の資金繰り予定
④事業譲渡スキーム
⑤裁判所より選任された監督員の意見
こんな大事な書類を提出するのに1週間も掛かっているのです。
会議に出席していた事業部長連中はこの先を読んだことと思います。
少なくとも法人の本部長、九州の本部長は。
しかし社長は説明を続けます。
今回はここまでです。
読んで下さってありがとうございました。