こんにちは。
『0円引越』プロデューサーの合田英樹です。
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【激動の1ヶ月編】⑨ あの引越会社が倒産に至るまで
★9月24日 債権者説明会
今回は、民事再生を申し立てたあの引越センターの債権者説明会のお話しです。
債権者説明会が行われたのは民事再生申し立て後の5日後。
場所は大阪の梅田の会場、300人規模の会場でしたが、満席になりました。
金融機関はもちろんのこと、資材関係など、支払い債務を負っている方々が集まりました。
その中には、先日も言いましたが、一般のお客様も参加されていました。
私は債権者の方をお迎えする受付に立っていました。
顔見知りの債権者の方(ほとんどですが)を見るたびに、
「この度はご迷惑をおかけして申し訳ございません。」
と、お詫びを繰り返していました。
債権者説明会が始まりました。
ひな壇には、○○社長、専務、財務担当者、そしてテレビにもよく出ておられる弁護士先生。
それを見るように、裁判所から選任された監督員の弁護士先生、そして債権者の方々。
今回の経緯に至るまでの説明が一通りあった後、質疑応答です。
ある金融機関からは、
「債権の何%が返ってくる見込みか?」
こんな質問に対して、あの弁護士さんが答えます。
「おおよそ1%~3%とお考えください。」
みなさんの興味はこの1点でした。
「スポンサーとの交渉状況を教えて下さい。」
「ただいま交渉中であり、今しばらく時間を下さい。」
ザワ…ザワザワ…
債権者のムードが一気に変わったのはこの時です。
このままでは、事業継続に向けて支障が出るのは明らかな答えでした。
その他には、一般のお客様も質問されました。
「引越しの際の家屋のキズの補償交渉中ですが、それはどのように対応して頂けますか?」
「通常通り、担当部署とお話し下さい」
一般的に債権者説明会と言えば、
経営責任を問う質問、怒号が飛び交うイメージがあるでしょうけど、
その時は一切そのような事はありませんでした。
粛々と進んだ記憶があります。
説明会の質疑応答に際して説明をされたのは、あの弁護士先生と○○社長のみ。
専務は一言も発することはありませんでした。
債権者説明会が終わり、役員は裏口から逃げるように帰って行きました。
終わってからある債権者の方が私の元に来て下さいました。
「ご苦労様。帰り際に専務と目が合ったよ。でっも何も言ってくれないんだなぁ…」
諦め半分といった雰囲気で淋しそうな表情でした。
「スミマセン。。。」
そう言うのが精いっぱいでした。
まさかその裏で、
債権者を泣かせて自分たちだけが生き延びようと画策していたとは、
あの弁護士も監督員の弁護士もわからなかったのです。
○○社長、専務、財務担当者、
そして地方の事業部のみが知る【大作戦】だったのです。
しかしこれは、最終日(破産先刻の前日)に発覚します。
今回はここまでです。
最後まで読んで下さってありがとうございました。