こんにちは。
『0円引越』プロデューサーの合田英樹です。
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【激動の1ヶ月編】⑤ あの引越会社が倒産に至るまで
★9月19日以降 民事再生その後の保全命令、取引先との交渉②
でも私の中では吹っ切れていました。
「こうなったら自分の今後の為にも、キッチリと終わらせてやろう。」
今後早急に対応するべきところは、
一般顧客に対してのアナウンスは?
法人営業部のクライアントに対しては?
北海道、東北、沖縄、九州などのフランチャイズに対しては?
物損などのクレーム対応は?
保管した荷物に対しての処理は?
その他、買い掛けで仕入れているところは今後は現金で買うのか?
ex.資材全般、ガソリン、経由、車部品、修理、電気工事、その他ほとんどの物
青字が東京の法人部長、赤字が私の引き受けたところでした。
こうして私は、再生債権者との交渉という、最も難しい交渉を一手に引き受けたのです。その反面、共益債権についても私の独断で判断できました。
「この業者に前金で800万円振り込んでくれ!」
って、経理に言える立場になったのです。
特にこの民事再生は、事業譲渡型で進める予定でしたので、
当時の事業を止めるわけにはいきません。
顧客離れを防止し、クライアントが離れない様に折衝する法人部長。
その反面私は、事業を継続するにあたって協力会社を引き留める役割りでした。
・遠方で作業が発生した際のフランチャイズの対応
・従来の顧客に対してのクレーム対応を進める
・保管荷物の寄託主が会社であったため、一般顧客への家財返還をスムーズに行う
・引越しに必要なその他の仕入れ関係の確保
これを、会社の信用が無くなった状態で交渉するのです。
取引先との交渉がどのようなものだったかは、次回以降で書くつもりです。
いろいろな業者さんがおられました。
変わらない付き合いを表明して頂いた会社もあれば、
掌を返すように離れて行った会社もありました。
さて、ここで一つ問題がありました。
私も以前から法律の勉強をしていたこともあって、
民事再生を申し立てた場合は、給料債権が先取り特権にならない事を知っていました。
何に分類されるかと言うと、一般債権と同列の再生債権です。
普通に倒産したなら問題無く先取り特権に分類されて、
従業員は優先的に給料は受け取れるのですが…
一般的には、再生債権の支払い率は3%~7%程度でしょう。
40万円の給料を貰っていても、3%なら12,000円」です。
その部分をどうクリアするのか?
ここの問題の解決を探っていたのです。
結果的にこの部分は、後の破産管財人がとても協力的で、
何とか残ったスタッフに相応の金額を受け取ってもらえました。
これについては、破産宣告後編で詳しく書かせてもらいます。
今回はここまでです。
読んでくださってありがとうございました。