“政界一ずる賢い”首相。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 







【甘口辛口】その知恵を復興対策に使っては?



『菅首相8月退陣』と、昨日の新聞各紙が報じていた。首相周辺から出た話で、来年度第2次補正予算案の国会提出のタイミングでの退陣とか。安住国対委員長は「早晩、重大な決意をされると思う」と語り、岡田幹事長も「だらだら延命する考えはないと確信している」と言い切っている。(サンケイスポーツ 今村忠)

 「やっと腹をくくったか」と思う半面、本人の口から直接出た言葉ではないだけにうさん臭い感じもする。肝心なことは絶対に言質を与えないから始末が悪い。既に菅首相をいない者として与党内からは「大連立がいい」などの声も出ているが、そのときがきたら「退陣するとは一言も言ってない」と、まだしがみつくかもしれない。

 昨日の産経新聞には過去に首相と政治行動をともにしながら明暗が分かれ、いまはホームレス生活を送る人物の独白記事が載った。『ペテン師と呼ばれて当然…。一度手にしたものは絶対手放さない人です。…何を言われようと気にしない人だからしようがないけど、国民の生活が菅さんに「人質」に取られているように思えてくる』。

 かなり痛烈な内容で、なるほどこの性格ならそう簡単に辞めるはずもないと納得できた。「若い世代にいろいろ引き継いでもらいたい」と言ったのは、自分が首相を辞めるのではなく、年寄の大臣たちを辞めさせて若手にすげ替える内閣改造のことなのか、とさえ思えてくる。

 ある政治評論家が「政界で一番のバカと一番の悪と、一番ずる賢い3人がワーワーやって混乱を招いている」と毒づいた。もちろん一番ずる賢いのは首相で、もっぱら延命策に使っていたその知恵を、最後にほんの少しでも復興対策として絞り出してもらいたい。