皇帝ペンギン | ZeroCinema

皇帝ペンギン

皇帝ペンギン      ≪公開時コピー≫
     氷に囲まれた南極の、
     あたたかな愛の物語


       製作国:フランス
       製作年:2005年
       公開年:2005年

 【監督】   リュック・ジャケ

 【製作】   イヴ・ダロンド
         クリストフ・リウー
         エマニュエル・プリウー

 【出演】   ロマーヌ・ボーランジェ (母ペンギン)
         シャルル・ベルリング (父ペンギン)
         ジュール・シトリュク (子ペンギン)

 【吹替】   石田ひかり (母ペンギン)
         大沢たかお (父ペンギン)
         神木隆之介 (子ペンギン)

 【Zero的評価】 1800円

 【リピート率】  ★★★★★

 【見所】   ペンギン!ペンギン!ペンギン!

 【鑑賞本数】  年間:131作目  通算:292作目


 【 感 想 】

 予告を目にした時から猛烈に見たいと思っていた「皇帝ペンギン」。念願かなってDVDで見たが…、この映画は劇場で見たかったと心底思った。(北海道は吹替版しかこなかったので、観なかった。)

 皇帝ペンギン達の妙に人間くさい動作にクスリと笑いがこぼれる。特に、足を滑らせたり、滑って前を歩いているペンギンにぶつかったりする姿は雪降る地域ではよく見かける光景だけに、親近感を覚える。ブリザードに襲われ、身をすくめている所は、寒いけれど通り過ぎるのをただ、じっと我慢して待つしかない。わかる、わかる。そんな気持ちになった。

 雛がはじめて一人歩きをしたけれど、寒くて急いで親の元へ戻る姿も愛らしくて笑みがこぼれる。急いで戻ったけれど、入る方向間違えて、親の足元へもぐったはいいが、頭かくして尻隠さず状態になっているあたりは大笑いしてしまう。

 可愛いだけではなく、中には隊列からはぐれ餓死するものや、海獣に襲われ命を落とすもの、産み落とした卵を壊してしまったり、卵から孵った雛を凍死させてしまったり、他の鳥に命を奪われたり…と、決して綺麗ごとだけではない所も好感がもてる。

 ただし、全て絵としては現実のもので、リアルではあるが、ナレーションや映像の組み立て方はドラマティックに仕立てられているので、どこまで本当なのかは悩む所だ。物足りなさもある。子ども失ったペンギンのその後。営巣地にとどまるのか、海へと戻るのか。子ども達のその後も正直気になる。春が終わりに近づき、海へ足を踏み入れる所で終わる。それまでが丁寧に描かれているだけに、肩透かしを食う。せめて毛の生え変わりが終わり、雛が大人へとなる所までは見せてほしかった。

 とはいえ、ナレーションも適度な入り方でユーモアのある字幕だったのは良かった。音の使い方や、ペンギンとからまない絵の使い方にもセンスのよさがうかがえる。こういう見せ方のうまさは、さすがフランス人だと思う。



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