『江~姫たちの戦国~』第26話『母になる時』感想(ネタバレ有) | ~ Literacy Bar ~

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※基本、ネタバレ有となっていますので、ご注意下さい。

ポプラン「朝鮮の民の、身代わりになって、羽柴秀勝が、部下の兵士に、斬られて死ぬ」

アッテンボロー「何だ、そりゃ?」

ポプラン「いくつかの文章を音節ごとに分解して、ちがう文節をくみあわせる遊びがあるだろう。あれを思いだすぜ。生きてると退屈しないでいいな」

ユリアン「中佐、これ、遊びじゃなく、現実の大河ドラマですよ?」


ポプラン「……それがどうした(汗)


アッテンボロー「俺の台詞だぞ、それ」



正真正銘の糞回でした。

風土病に罹患して死ぬとか、敵に受けた矢傷が元で死ぬとか、幾らでも秀勝の死なせ方はあると思うんですよ。それだけで充分、戦の悲惨さは表現できる。どうしても悲劇性を強調したいのなら、戦場で誰かを庇って死ぬという創作も確かにアリだと思います。しかし、

『部下の刃から占領地の民衆を庇って死ぬ』

というイカれた発想はどこから出てくるんでしょうか? いやね、中川秀政のように朝鮮で鷹狩り中に殺られたという史実がある場合は別ですよ。幾らでも、その逸話を膨らませれば宜しい。しかし、何でエグ猿、部下に斬られて死んでしまうん? 同士討ちの刀傷が元で死んだとかいう巷説でもあるのか。少なくとも、私は聞いたことがないぞ。こんなくっだらねェ創作……というか、捏造は久しぶりに見たわ。先回の記事にした直江兼続が千姫を助けた並みの捏造。あれで秀勝を『いい人』にしたつもりになっているのかも知れないが、あんな死にざまは逆に戦国武将としての秀勝を貶めていることに何故、スタッフは気づかないのか。武士を舐めるな。歴史を舐めるな。物語を舐めるな。


ゲゲゲ「朝鮮に兵を送るなど、バッカバカしい話だ。武士とはまこと、阿房らしいものだ。秀吉もおかしゅうなったのではないか? 朝鮮を従え、そのうち、明の国に攻め入ろうとは、まさにサルの戯言じゃ」

GO「朝鮮出兵などやめさせます!」


黙れ、厨二病コンビ。


まず、ゲゲゲ。朝鮮に兵を送ることと、武士が阿房か否かということは全く別次元の話だ。そんなもんを等式で結ぶな。それと理非善悪は措くとして、何故、秀吉が明国に出兵しようと考えたのかを劇中でキチンと述べよ。そのうえで、阿房なり、戯言なりとほざけ。当時の歴史背景を等閑にして、解答を知っている現代人の視点だけで歴史を斬り捨てるんじゃねーぞ。

次にGO。おまえはいつまで自分に出来ることと出来ないことの区別がつかないままなんだ? おまえの行動パターンは、戦or政略結婚が起きる→私がとめてみせる!→とめられませんでした→また、戦or政略結婚が……のエンドレスループだよな。六歳の時分からまるで変っていない。偉そうなことをほざくまえに実績をしめせ。それができないから、おまえはいつまでも成長していないといわれるんだよ。


GO「秀次さまは関白の器ではありません。秀吉さまがサルなら、秀次さまは子ザルです」


取り敢えず、GOと侍女の宮地雅子は耳と鼻を削ぎ、目玉を刳り抜いたうえでの晒し首の刑な。当然でしょ? いつだったか、サルを論う落書が書かれた話ではキッチリと警備担当者を処分したわけだし、GOとその教育係だけが例外であるわけないわな。


GO「正直、驚きました。秀次さまにあのような一面がおありとは……」

エグ猿「兄上は人と違う。頭がキレ過ぎる。物事を考える力が周りとズレるのじゃ。それゆえに誤解を受けることも多い。しかし、真の兄上は感じやすい心を持つやさしい御人だ」


素晴らしい秀次失脚の布石だなぁ(棒)。秀次がキレ者という描写が一度でもあったか? 宗匠切腹の件並みに唐突で雑な伏線。ドラゴンスクリュー~ラリアット~腕ひしぎ逆十字固めのように、技の関連性も必然性もないフィニッシュへの流れ。痩せた考え。しょっぱい試合。


宮地雅子(天下布武の印)それは……織田信長公の?」

GO「これをお守りに渡せばよかったと思うてな。伯父上が秀勝さまをお守りして下さったやも知れぬのに」


それ、呪いの品じゃん。

それを御市から託された権六、ボロ負けして帰ってきたじゃん。捨てたくても捨てられない、一番、性質の悪いアイテムじゃん。第一、自分の息子を殺した男の甥を信長が守ってくれる筈ないじゃん。マジでこの脚本家は何を考えているんだ?



『母になる時』というタイトルの割に、GOが母親になる決意が全く描かれない回でした。3回連続のサブタイトル詐欺です。いい加減、JAROは本気で動くべきだと思うの。