~ Literacy Bar ~

ここはイマイチ社会性のない自称・のんぽりマスターの管理人が、
時事、徒然、歴史、ドラマ、アニメ、映画、小説、漫画の感想などをスナック感覚の気軽さで書き綴るブログです。
※基本、ネタバレ有となっていますので、ご注意下さい。

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先日、TVが不調をきたした際に色々とリモコンを構っていたら、今まで入っていたテレビ東京が映らなくなってしまいました。『アオイホノオ』と『孤独のグルメ』が見られなくなったのは非常にツライ。上記の二作品はDVDレンタルを待つしかありませんが、あの『孤独のグルメ』よりもマニアックな『アオイホノオ』がレンタル解禁になるのか非常に不安。解禁されても地元のレンタルショップに入荷するかはもっと不安。メーカーに問い合わせると同様のケースは結構頻発しているようです。皆さんもTVを構う時には必ず説明書を傍に置きましょう。意外と地味にダメージを喰らった事件からスタートする徒然日記。題材は2つ。

1.長生きしよう

「綾瀬はるか主演! 大河ファンタジードラマ『精霊の守り人』が16年春から放送!!」

廓言葉


ヤンデレ

さて、貴方の反応はどちら?

ちなみに私は上が4で下が6でした。期待や喜びも大きいですが、企画の規模も大きい分、不安のほうが上回るかなぁ。荒川センセによる『アルスラーン戦記』のコミカライズの発表を知った時よりも戸惑いました。いや、荒川版アルスラーンは当初の私の予想を覆すハイクオリティな様相を呈しているので、こちらも実際に見てみないと判らないは確かですけれどもねぇ。何時も以上に煮えきらない文章になっているのは、あまりにも想定外の事態ということでしょう。
まず、三年という長いスパンで描くというのが想定外。確かに原作では全編通じて十年前後の時間が流れているので、ある意味では正しい判断だと思います。時間も予算も充分に確保できそうですしね。バルサが活躍する舞台は東洋風とはいっても架空の世界なので、その再現には相応の時間と予算が必要になるでしょうから、企画の枠組みは大きいほうがいいに決まっています。しかし、あの『坂の上の雲』でも視聴率は大コケしたのに『精霊の守り人』で視聴者を三年も惹きつけられるかは意見が分かれるでしょう。一年目が勝負ですね。
次にバルサの配役が想定外。綾瀬さんかぁ。原作以上にヴィジュアル基準になるアニメ版のバルサと比較するとお○○いと唇は合格です。『ICHI』で殺陣の経験もありますし、何よりも『八重の桜』で長期間ドラマの主演を務めた経験は大きいでしょう。まぁ、ヒロインが名実共に主役になった第二部の出来がアレという意見もあるでしょうが、鶴ヶ城攻防戦での輝きは素晴らしかったですしね。それでも、個人的な意見を言わせて頂ければ、バルサを演じるのは年齢、容貌、スキル、キャリアの点で、

青山倫子さん

が一番だと思うのですよ。BS時代劇の枠であれば青山さん一択だと思います。NHKとしては自局での実績を取ったということでしょうね。
そして、一番の想定外が実写化という選択そのもの。ぶっちゃけるとアニメ版のクオリティを越えられるかという点。アニメ版『精霊の守り人』は私的アニメ作品ベスト10に入る名作&ラストバトル以外は完璧な作品でしたので、アニメ以上の時間と予算を費やして、あれ以上のクオリティを出せないと『何のための実写化か』という意見が当然出てくる筈です。特に本作は『大河ファンタジードラマ』と銘うち、三年という長期スパンで製作されるワケですから、相応の出来でなければ誰も納得しない。また、三年スパンなワケですから、万一、一年目でコケた場合も途中でやめられない。実写版『デビルマン』や『ガッチャマン』のように『一発狙いましたがコケました。サーセン、フヒヒ』ではすまない。少なくとも、三年間は批評に晒されるクオリティを保持しなくてはいけない。これはハードル高いですよ。
まぁ、否定的な意見が多くなってしまいましたが、別にやめろといっているワケではありません。実際、楽しみにしている自分がいるのも確かです。願わくば原作と期間と予算に相応しい名作になってくれることを切に期待しております。しかし、放送開始まで@2年、終了まで@5年か……長生きせねば。
余談ですが、私的アニメベスト10は以下の通り。

①劇場版機動警察パトレイバー2
②攻殻機動隊SAC
③おジャ魔女どれみ
④精霊の守り人
⑤千年女優
⑥時をかける少女
⑦機動戦士ガンダム0080~ポケットの中の戦争~
⑧天空の城ラピュタ
⑨カウボーイビバップ
⑩【現時点では未定】


何だかんだでベタなラインナップですみません。取り敢えず、アニメに全く関心のない方でも無条件に楽しんで頂けそうなモノを第一に考えたので『まどマギ』や『消失』や『エヴァ』は敢えて対象外としました。『ガルパン』も第3話までいかないとハードル高いかなぁと思いましたので。

2.オカジンは悪くない

百田尚樹さんの『永遠の0』を読みました。想像していたよりも面白かったです。以前から友人に勧められていた作品にも拘わらず、今まで手を伸ばさなかったのですが、今回、読んでみようと思った理由は、

劇場版がとんでもなくつまらなかった

ので、原作はどうなっているのかを確認するためでした。劇場版『SPEC完結編』を抜いて、今年のラジー賞は確定でしょう。
誤解のないように申しあげておきますが、原作は面白かったです。少なくとも作者が何を伝えたいかは明確に判りました。劇場版には(名指しこそなかったものの)宮さんをはじめ、多くの批評家がイデオロギーに基く批判を浴びせていましたが、そういう基準で作品を図るつもりもありません……というか、その人たちは劇場版を真面目に見ていないと思います。イデオロギー云々の前に純粋につまらないことをプロの映画関係者が気づかない筈がないからです。勿論、この劇場版を『面白い』という意見も尊重されて然るべきです。そして、本作を語るうえで俎上にあげられることの多いカミカゼの是非を論ずる気もありません。この点を御承知下さったうえで、以下の文章を御笑覧頂けると幸いです&この段階で不愉快に感じられた方は、これ以上、読み進まないことをお勧め致します。

さて、劇場版の何が一番ひどかったといえば主人公に全く魅力がないことでしょう。別に悪い人じゃないんですよ。その逆で作中ではズバ抜けていい人です。ええ、いい人でした。でも、それだけです。他に何の魅力もない。主人公はゼロ戦の腕利きパイロットですが、常に『死にたくない』『家族の元に帰りたい』と口にします。それは人間として当然の感情であり、そういう人が理不尽に生命を絶たれるのが戦争の愚かさであり、悲惨さである。その路線で攻めるのであれば、別に文句もありませんでした。しかし、その一方で主人公は生き残るための努力を何もしていないんですよ。原作だと主人公は生き残るために非常にエグイこともしており、その分、主人公の生への執着もリアルに感じられたのですが、そういう描写が一切ない。そればかりか、主人公が戦う場面も殆どない。結果、常にブツクサブツクサと文句を垂れるばかりで何もしていないというキャラになっちゃっている。それなのに作品上は『彼は立派な人でした』という結論が導き出されるのがどう考えてもおかしい。
繰り返しますが、原作では主人公が『生き残らねばならない』と考える動機は判然と描かれています。それは心情的にも合理性においても概ね同意できるものでした。あまりにも正論過ぎる所為か、

ぼくの かんがえた さいきょうの ぱいろっと

的なアレを感じずにはいられなかったものの、戦場で上官を選べるのであれば、この主人公がいいなぁと思えるのは確かです。でも、劇場版の主人公は逆です。こんな男に自分の背中を預けて戦える奴は余程のツワモノか、或いは後ろに目がついているかのどちらかでしょう。
どうしてこうなったかと考えると、原作の主人公の持つ毒気を完全に抜いてしまったことが原因でしょうね。元々、原作の主人公もキャラとしては淡泊なんですが、それでも、先述したように生に賭ける執念や必死さは伝わってきました。寧ろ、それこそが本作で原作者が伝えたかったことだと思います。しかし、劇場版は上記のようなイデオロギーに基く批判を避けたいがために原作のエグイ箇所を狙いすましたように完全にカットしちゃったので、主人公の魅力も全くなくなっちゃったんですよ。そんな主人公に『どんなに苦しくても、生き延びる努力をしろ!』とかいわれても、肝心の本人がそういう努力をしている場面が殆どないので説得力0。オマケに原作の一番大事な核を抜いちゃったものだから、作品に何のオリジナリティも残されていない。どこかで見たようなシチュエーション、どこかで聞いたような台詞が紡がれるばかりでした。少なくとも、本作でしか味わえない場面というのは劇場版には皆無です。
しつこいようですが、原作の記述には概ね納得いきました。この点を何度も繰り返すのは本作がデリケートな問題を孕んだ作品なので、誤解を招かないように何度も述べておこうと考えるからです。そんなにビクつきながら感想書かなくてもいいじゃんという御意見もあると思いますが、この劇場版が持つ問題点は結構身近にも存在することに気づいたので触れさせて頂きました。劇場版の問題点、即ち、

①主人公が飛び抜けていい人
②でも、具体的な活躍はない
③オリジナリティの著しい欠如


これらと共通する作品をどこかで見たことがありませんか?

『軍使官兵衛』の構造と瓜二つですね。

最近は人相と共に黒くなったとか囁かれていますけれども、クロカンのやっていることは序盤と全然変わっていませんからね。説得コマンドが『宥め賺す』から『凄む』に変わったに過ぎません。そもそも、主人公の主張に何のオリジナリティも説得力もないしさ。

コワモテ

この画像が『軍使官兵衛』の本質です。

毎回の感想記事を書いていた頃はプラマイすれば『平清盛』や『八重の桜』と変わらないんじゃないかなと思っていましたが、こうした創作姿勢を放置しておくと大河ドラマでも劇場版『永遠の0』のようなアレがゾロゾロと出てきちゃうんじゃないかと思いまして触れさせて頂きました。まぁ、近年の迷走ぶりを見ると手遅れな気がしないでもありませんが。でも、劇場版は興行収益よかったみたいですし、大河のほうも最近は視聴率回復しているそうなので、私の感性のほうがズレているのかも知れません。

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先回の感想でも述べたように、スタッフがやりたいことは先回で全部やっちゃった感があるので、今回は大人しめのまとめになるかと思いきや、改めて見るとAパートの傍若無人っぷりが半端ねぇ。流石にBパートで何とかキレイにまとめていましたが、スタッフ的にはAパートのテンションのままで〆たかったのではないでしょうか。ともあれ、ハートキャッチプリキュアの再放送も最終回。そういえば再放送でしたね、これ。一年間、殆どリアルタイム並みのテンションで見てしまいましたよ。

1.最初からクライマックス!

そんな視聴者のテンションを反映するかのように、先回ラストで繰り出したハートキャッチオーケストラから開幕。通常のバンクでも充分にエゲツナイ技ですが、今回、ヒキで映されていた全体像から判るように、オーケストラで出てくる女神様は小惑星レベルの大きさ。そんなものの拳を喰らったら、邪悪とか善良とか関係なしに消滅してしまうと思います。しかし、そのハートキャッチオーケストラを耐えて凌いだデューン様。痛みに耐えてよく頑張った。感動はしませんけど。まぁ、

デューン「この程度では僕は倒せない」キリッ

とかいっていましたが、直後の巨大化してからの暴走っぷりを考えると、これは舐めプをしていたいうよりも、受けたダメージで憎しみに歯どめが効かなくなった&自我が保てなくなったと考えたほうが自然かも知れません。最終回で巨大化するラスボスは多いですが、個人的には『ダイの大冒険』のバーン様最終形態に近いと思います。女神様を凌ぐ惑星レベルに巨大化したデューン様が繰り出す技は単純な素手の打撃。やっていることはアラレちゃんと変わりませんが、流石に大きさが大きさなので洒落になりません。何の技もなく地球を素手でガンガン殴るラスボスっていうのも新鮮ですね。

2.ジェネレーションギャップ

キュアマリン「……笑っちゃうよね。たった十四歳の美少女がデューンと戦うなんて……ちょっくら地球を守ってこよっ!」

初登場の時は空気の読めない発言で出てきたえりかが、今回は誰よりも空気を読んだ、つまり、デューンの巨大っぷりにビビる仲間の緊張を解く発言と共に先駆けを務めるという展開に地味に燃えた。最終回Aパートで誰よりも輝いていたのは間違いなくえりかです。まぁ、その反動がBパートできちゃうんですが。そして、誰もが思っていても口に出せなかったプリキュアの年齢制限にも言及しちゃうえりか。

キュアサンシャイン「えりか、ゆりさんは十七歳だよ」
キュアマリン「あー! そーだった! ゆりさん、ごめんなさいー!」


ロ○コンどもめ!

キュアムーンライト「……逝きなさい」ニコォ

漢字の変換間違えた気がするけれども、まぁ、いいや。

3.テーマらしきもの

キュアブロッサム「ムーンライト、さっきは生意気なコトいってすみませんでした。ムーンライトが一番哀しい思いをしているのに……」
キュアムーンライト「貴方の優しい気持ちと思いやりの心が私に大切なものを呉れたのよ」


冒頭で記したように、既に描きたいことは全て先回で描き切った感のある本作ですが、今回で敢えて主題を捜すとしたら、これ。確かにつぼみにはゆりさんの気持ちを心の底から理解することはできない。所詮、人は一人。哀しい思いをしている人に正論をぶつけるのは或いは第三者の欺瞞・傲慢かも知れない。でも、誰かが正論を唱えないことには歪んだ感情は暴走するしかない。それこそ、巨大化したデューン様が好例ですね。デューン様の姿はゆりさんが陥っていたかも知れない憎悪の陥穽の果ての姿かも知れないと思うと、この場面はかなり深いものがあります。

4.真・ラストバトル

巨大化したデューン様とプリキュア四人のラストバトル。デューン様はバーン様最終形態と同じく、既に本能で戦っている感じで、パンチも完全にテレフォンなんですが、これだけサイズが違うとカウンターをあわせても意味がない。オマケに相手がプリキュアと知るや、それまでの野蛮さをかなぐり捨てて、額からビームまで出しちゃう始末。これをバスタービームと見るか、エメリウム光線と見るかで視聴者の年齢層が分かれます。何とか回避したプリキュアですが、逸れたビームは月を直撃。あれ? 直撃の割に半壊ですんでいます。もしかして、亀仙人のかめはめ波よりも弱い?
そんなデューン様にトドメを刺したのは同サイズにまで巨大化した無限シルエットによる、

「喰らえ、この愛……! プリキュア、こぶしパーンチ!」

凄ぇ。こぶしパンチときたもんだ。『パンチはこぶしだろ!』と突っ込みたくなりますが、本作ではお尻パンチとかおでこパンチとかが平気で繰り出されていたので何の違和感もない。寧ろ、それらのパンチは全て、こぶしパンチの伏線と思えなくもない。この系譜も今季のラブリーパンチングパンチに繋がっています。しかも、伊達英二も裸足で逃げ出すほどに正確な心臓撃ち、ハートブレイクショットです。これにはデューン様もメロメロ。浄化もやむなしか。尚、無限シルエットはよく見るとオッドアイなんですね。右目がブロッサムのピンクで左目がマリンのブルー。芸が細かい。

5.Bパート

平穏な日常に戻った世界。砂漠は元に戻り、結晶化された人々も復活。でも、ゆりさんの夫も父も妹も戻ってきません。この辺がシビア過ぎる。せめて、つぼみの妹がダークさん似であればわずかでも救いがあったのですが……死んだ人間は生き返らない。少女アニメというよりも『デスノート』ばりの作品です。
つぼみの妹ふたばの登場とか、ラストシーンでふたばと思しき少女が新しいタクトを手にしていることから察するにBパートの主題は次世代に託すものということでしょうか。今後のシリーズでも姉妹プリキュアとかあるかも……いや、既にムーンライトとダークプリキュアは姉妹でした。でも、姉妹か否はは兎も角、先輩・同輩・後輩の力関係がハッキリしたプリキュアというのも見てみたいです。追加戦士は番宣・販促の都合上、どうしても強くないといけないのですが、たまにはシリーズ前半で新米としての苦労を味わい、後半で未熟な後輩の育成に悩むプリキュアというのも見てみたいです。需要ないかな?
何度も述べたように先回&今回Aパートでやりたいことやっちゃったので、普通にいい最終回でまとまっちゃっている本作ですが、それでも、見所はちゃんとあります。勿論、えりかの『我々は凄いことをしてしまった!』のシーン。

凄いことをしてしまった

おい、端に何か映ってるぞ!

これ、ゆりさんも一緒にやっていたんだ。えりかを窘めてはいたものの、こーゆーノリにつきあってくれるほどにゆりさんが心を開いてくれたというのが嬉しい。この画像で一年間に渡った『ハートキャッチプリキュア』の簡易感想を終わります。おつきあい下さいましてありがとうございました。

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次回は本作のラスボスであるお東の方御出陣という一大イベントを控えている所為か、若干、控え目の構成。個人的にも先日、レンタルで観賞した某大作映画がリアルで、

シュリンパァ

というどうしようもない内容で、いまだにダメージが抜けないので今回は簡易感想で勘弁して下さい。いや、マジでひどかった。作品を見た所為でトイレで戻したのは『北の零年』以来。毎週『独眼竜政宗』を見ていると普通の作品への評価も厳しくなるのに、あんなん見たら戻すっちゅーねん。今回のポイントは2つ。

1.ラスボス

お東の方が男の論理と真っ向勝負する次回の内容を踏まえてか、今回は彼女のスタンスの再確認がメイン。政宗の覇道は公人としては応援する。ただし、御家を危うくするマネは絶対に許さない。そして、自分が鎹となる伊達と最上の手切れも断じて認めない。これが次回に繋がります。
まぁ、次回は次回として、今回の内容に触れると基本的にお東の方の主張は間違っていないんです。寧ろ、あからさまな正論。純軍事的にも南北の勢力を同時に敵に回しては絶対に勝てない。伊達包囲網の一角を担う(というか、裏で糸を引いている描き方をされている)鮭様と和睦して、戦線を限定化するのが最上の手。そもそも、伊達家が袋叩きに遭っているのは当時の奥州の安全保障条約である血の盟約をガン無視して、あちこちに喧嘩を売って回ったからなんですね。軍事的にも政治的にも人情的にも政宗の行動は当時の奥州の人々の反発を招いたがゆえに今日の危機がある。勿論、政宗には『血の繋がりは天下を狙う足枷にしかならない』という思想があり、実際に先駆者である信長の覇道を慮れば、これはこれで正しい判断。全く真逆の価値観の持ち主が同じ城で起居を共にしているのに全く違和感を感じさせないのが本作の凄味ですね。
その『違和感を感じさせない』理由の一つは、ベタなようですけれども、政宗とお東の方の母子関係の描き方の巧みさでしょうか。ブツクサと文句を垂れているようで、お東の方の言葉や表情からは政宗を芯から慮る優しさが窺える。『最上と和睦せよ』というのは御家大事&鮭様の妹というお東の方の立場からの言葉であると同時に、彼女なりに政宗を心配してのこと。でも、政宗は助言を聞いてくれないので、その代償に素直な小次郎を溺愛してしまう。業の深い女。しかし、そんな政宗が実は自分が元服の際に贈った水晶の数珠を肌身離さず携えていると聞くと途端にデレるという可愛さもある。それが嵩じて出陣祝いにポケットマネーで火縄銃を五十丁も贈っちゃうという重度のヤンデレママぷりまで披露。それでも、無条件にデレるのではなく、

お東の方「これだけは申しておく。筒先は必ず南へ向けよ。決して北へ向けてはならぬ!」

と釘を刺すことも忘れない。男前な女。でも、政宗は母親の念押しに明解な返答を避けているんですね。いいタイミングで小次郎が入ってきたので、話は有耶無耶に終わらせることができた。最上も敵と見做している政宗にしてみれば『小次郎GJ!』と心の中で呟いたことでしょう。マザコンのくせにDQNな息子。こういう心の裏を読む楽しみがある作品ていいよね。
尚、お東の方関係で今回のMVPは愛姫。お東の方が頑なな心を僅かでも溶かした契機になったのは、夫が母から贈られた水晶の数珠を大事にしていることを告げたからですが、その水晶の数珠は一度、政宗の手でバラバラにされているんですね。確か家督を継いで初めての戦いでボロ負けした時ですか。その時、数珠を修復したのが他の誰でもない愛姫。あの時、愛姫が数珠を繕わなければ、今回の展開はなかった。毎回毎回、不憫な扱いが目立つ愛姫ですが、実は誰よりも政宗の役にたっている。しかも、それを声高に喧伝しない。この辺の描き方も巧いなぁ。昨今(というか、この先暫くは)猫御前に押されっぱなしになるので、うまくバランス取っている感じです。

2.サブタイトル

以前も述べたように先回観賞した時の記憶が曖昧で、今回のサブタイは秀吉に膝を屈してからのものだと勘違いしていました。それゆえ、見始めた時は『サブタイあわないんちゃうかなぁ』と思っていたのですが、ラストまで見ると完璧にこれしかないと思える内容。今回の肝は、

人に仕えるとはどういうことか

というテーマなんですね。もう一つ追加すると人を使うとは如何なることかというテーマもあります。甘言や監禁に遭っても決して節を枉げるを潔しとしない泉田重光、仇敵ともいうべき政宗の元に抜け抜けと降伏に参上した大内定綱が両極の代表でしょう。家中でいえば主の名誉のためには政宗の側室を手にかけることすら辞さない喜多も『人に仕えること』の苛烈さを表しているといえますが、個人的に目を惹いたのは鈴木重信。

「米がなければ百姓から奪うしかない。それができぬというのであればハナから戦などしないほうがよい」

という主張はナルサスと同じですけれども、このテの正論は多くの場合、武断派の反発を招きますし、ヘタをすると粛清の対象になりかねない。それでも、そうした批判を恐れずに己の意見を堂々と主張する重信はカッコいい。流石、十代の俺が惚れた男。いや、今でも好きですけれどもね。大内定綱が政宗に帰順したのも、単純に芦名での扱いに不満を覚えたからではなく、重信のように周囲から見れば異質の存在が主に疎まれることなく、己が本領をイキイキと発揮できる気風を伊達家に感じたからでしょう。
一方で使う側の気苦労も半端ない。それこそ、本編で触れられていたように大内定綱は輝宗の死と因縁浅からぬ人物だけに、これを如何に遇するかは政宗の器量が問われる場面です。南北に敵を抱えた現今、少しでも敵を減らすに如くはない。それも、敵方の内情に通じている存在であれば猶更です。大義、親を滅す。この度量がなければ人を使うことはできない。必要に迫られてのこととはいえ、畠山善継を窮鼠としてしまった頃から見れば、明らかに一皮剥けた主人公でした。
個人的には大内定綱の帰順は伊達包囲網の存外な脆さを見抜いたゆえだと思います。人取橋の戦いの際も連合軍は伊達家を全滅寸前まで追い込みましたが、結局は内紛で同盟は瓦解してしまうんですね。伊達包囲網といえば聞こえはいいですけれども、中央に伊達の領地があるので、各々の連携や連絡は非常に難しい。最短距離で通信を図れば伊達の領内で使者が捕えられる危険がある。それを怖れて使者を迂回させれば、連携にタイムラグが生じる。これを回避するには何処かの勢力が強権を発動して全ての謀略を指揮するしかないのですが、最上も芦名も相馬も結局は、

何でもいいから土地よこせ!

という欲望で動いているので、どの勢力も主導権は欲しいけれども責任は取りたくないという下心がミエミエ。お互いの信頼関係も何もあったもんじゃない。その辺の事情を大内定綱は芦名家にいただけに見抜いていたんじゃないかと思います。
あとはタイミングが絶妙でしたね。この期を逃せば大内定綱が政宗に帰順する機会は永遠に失われたでしょう。伊達家最大の危機であるからこそ、帰順が認められた。以前の記事で政宗と定綱の関係を曹操と賈詡に例えましたが、帰順の時期を見誤らなかった点でも定綱と賈詡は似ていますね。相手の肉親を奪う契機になった点も共通しています。
ちなみに本編のラストで『政宗が小出森城を落とした』とナレーションされていましたが、この際、以前の八百人斬りにも劣らない五百人規模のNADEGIRIが執行されたのは触れられないままでした(確か当該回の感想記事で触れたと思います)。まー君がママンから貰った種子島を嬉々として発砲している裏で、そんなことがあったのか。

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