~ Literacy Bar ~

ここはイマイチ社会性のない自称・のんぽりマスターの管理人が、
時事、徒然、歴史、ドラマ、アニメ、映画、小説、漫画の感想などをスナック感覚の気軽さで書き綴るブログです。
※基本、ネタバレ有となっていますので、ご注意下さい。


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今回のを見た人全員、



コラージュです


と思ったこと請けあいのムーライト無双回。誰か、ブロッサムとマリンで上記のAA作ってくれないかなぁ。尚、今回はメッセージ性ゼロの完全ガチバトル。その意味では最終決戦よりも盛りあがりました。敢えてスタッフのメッセージを探すとすればバトルを楽しめということかも。今回のポイントは3つ。


1.ガチバトル


もう、女の子向けアニメとは別次元で描かれた完全ガチバトルのムーンライト無双回。聖闘士星矢Ωの枠で流しても気づかれないだろ。本放送の時に小さいおにゃのこはどういう思いで見ていたのか不安になります。プリティさもキュアさもない戦い。ビューティーでデンジャラスでした。

初っ端に放った技はムーンライトリフレクション。一方の盾で相手の攻撃を弾き、もう一方が弾いた敵弾をリフレクトして相手にぶつけるというもの。サイコガンダムMarkⅡのリフレクタービットだ。少なくとも、プリキュアの技じゃねぇ。しかも、弾き飛んできたダークさんの背後に容赦のない回し蹴りを食らわすゆりさん、パネェッス。リフレクションそのものよりも、この蹴りのほうが遥かにエグイ。

更にゆりさんとダークさんのフォルテウェーブとフォルテッシモの正面衝突でとんでもない爆炎が発生。これはもう、浄化技ではない。巻き添えを食らったら数十人の尊い生命が犠牲になるレベル。そして、先に膝をついたほうが勝ち&ニヤリとしたほうが負けというバトルもののお約束もキッチリやってくれました。一先ず、これでダークさんへの借りを返したゆりさん。ついでとばかりの三馬鹿も軽く蹴散らします。

VS三馬鹿で目を引いたのは二点。一つはムーンタクトを使ったフェイント攻撃。プリキュア好きであれば、誰もがベリーさんのアレを思い出した筈。


キュアムーンライト「ムーンタクトは囮よ!」


まぁ、こんなフェイント入れんでも余裕で勝っちゃいそうな勢いなんですがね。キートン曰く、故意に武器を捨てることで相手の攻撃パターンをコントロールするのが近接戦闘の極意なので、歴戦のゆりさんは既にその境地に達しているのかも。もう一つはルゥ・ジァや陸奥も裸足で逃げ出すほどの零距離打撃。


キュアムーンライト「ムーンライト・シルバーインパクト」


ふぅ……けしからんな。


何でしょうか、あの手の添え方に漂うエロス。吉良吉影でなくても喜ぶレベル。しかも、あの状態で相手を数百メートルもぶっ飛ばすとか。食らいたいけど食らいたくない。惜しむらくは、この技、今回だけしか使われていないんだよなぁ。もっと出して欲しかった。

そんなワケで一人で三馬鹿をノしたゆりさんでしたが、それまで連中にボコられていた後輩が復活してトドメの一撃。


キュアブロッサム「あとは私たちが!」キリッ


そんなごっつぁんゴールみたいな勝ち方して嬉しいんか、おまえら。


2.原因特定


かなり前からゆりさんに未亡人臭若後家臭が漂っていたのは判っていましたが、今回、漸く原因がハッキリしました。全部、コロンの所為。この二人の会話は完全に早死にした亭主と取り残された未亡人のそれ。試しにゆりさんの台詞に出てくる『コロン』という単語を『あなた』か『あの人』に変えてみて下さい。下記は一例です。


キュアムーンライトコロンあの人が見ているかぎり、私は負けるワケにはいかない!」


キュアムーンライトコロンあなたのおかげよ。確かに聞こえたわ、コロンあなたの声」


コロンはコロンで他の人には絶対に見せないゆりさんの素顔を知っているのは自分だけだとばかりに、


コロン「君は本当に泣き虫だなぁ……」


とかいっちゃうしさ。この二人は(精神上は)男女の関係。間違いない。つるぺたスレンダーなスタイルにも拘わらず、ゆりさんが尋常ならざるエロスを醸し出す理由はココにあったんですね。喪服を着た女が美人に見えることは、たしかな事実だ(byシェーンコップ)し。


3.オチ担当


来海えりか「ゆりさんのスリーサイズは……ゴニョゴニョゴニョゴニョ」

月影ゆり「……ッ? 何で判るの///


聞き取れないと判っていても、つい、TVの音量をあげてしまったぜ。


DVD特典で具体的な数字を新録してねーかな。前半~中盤がガチバトル、後半が未亡人と亡夫の魂の会話というシリアス系の話が展開したので、オチはギャグにすることで置き去りにしてきた小さないお友だちの帰還を促します……といいたいところですが、ギャグのネタはまさかの、


ぱいスカウター


ときたもんだ。今回、完全に小さいお友だち置き去りだろ。それにしても、冴羽さんじゃあるまいし、そんなスカウターを持っているえりかは何者だよ。まぁ、先回、ゆりさんの胸にすがりついていたので、ある程度は触診していたのかもですが、スリーサイズ全部を言い当てたのは尋常じゃない。お巡りさん、コイツです。


次回、次々回は学園祭回。花咲つぼみ(キュアブロッサムではない)のチェンジ願望のゴール地点になるエピソードです。


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夕べの『独眼竜政宗』の簡易とは名ばかりの簡易感想&本日の人員不足による残業&明日のタイヤ交換作業と、今日は手短にすませようと思った日を狙いすましたように本作では珍しい盛りあがる内容になっていました。普通に面白かった。このテンションで毎回やってくれればいいんですが、今までの経緯を考えると些か期待できないなぁ。まーくんとクロカン。どちらの感想に集中するかの回答はゼロベースで検討中。腹案はありません。今回のポイントは4つ。


1.問題発言


信長から播磨を切り取り次第という手形を貰った秀吉に対して、


寧々「播磨は気位ばかり高い頑固者が多いと聞いておりまする」


県知事さん、出番ですよ。


あんな沸点の低い批判した人が、この発言に噛みつかないのは片手落ちだと思いますので御注進しておきます。いや、批判しろっていってるワケじゃありませんよ、念のため。

あと、アラーキーが随分とヤバいことになってきていますが、使い途がなくなれば捨てられるというのは正しいとはいえ、それまでは使い途があったのか、つまり、アラーキーの具体的な活躍の描写がなかったので、この場面も些か説得力に欠けた。勢いはあったんですけどね。でも、悪くはなかったです。アバンタイトルの必然性が見えない織田家家臣団勢ぞろいの茶会の場面も、信長が家臣を茶器と同じ道具に見立てて並べて楽しんでいると思えば納得でした。


2.櫛橋左京進


すみません、流れをぶった斬るようですが、ここでダメ出しです。でも、仕方ないじゃん。本作の左京進て全然親近感沸かないんだもの。いきなり屋敷に現れて、姉から預かった姪を貰い受けるとか、猫の子とかじゃねーんだからさ。これが純粋に出家した姉への心遣いや姪への愛情、或いは既にベールさんの調略にかかっていて、イザという時に人質にされる可能性がある親族を回収しておきたいという計算に基く行動であれば納得ですよ。つーか、自然に考えたら、そう描くのが普通だよな。それを妹を言い包めたとか、姉が出家したのは誰の所為だとか、おまえが播磨に戦乱を呼び込んだとか、女々しいことをベチャクチャベチャクチャベチャクチャベチャクチャ……魅力値ゼロ。

左京進てさぁ、主人公の身内の最大の壁なワケじゃん? 『平清盛』でいえば忠正叔父さんのポジションなワケじゃん? それなのに、この違いは何? 純粋に見ていて不愉快なんだよなぁ、コイツ。この程度の奴に足元掬われるんじゃあ、主人公の魅力も半減ですよ。まぁ、左京進に関しては、主人公サイドにも問題あります。本作のクロカンは理由もなくいい人過ぎる万能過ぎるんですね。確かに晩年のクロカンは人使いの名人といわれるほどの男なので、いい人&万能キャラで描くのは決して間違いじゃないんですが、この段階で織田方の天下統一を無原則に信じ込んでいる&誰に対しても平等に優しいというのは大河の主人公としては面白味がなさ過ぎる。もうちっとな面がないと、主人公に敵対する連中が単に嫉妬深い馬鹿で終わってしまう。それこそ、今回は主人公は構築してきた播磨合従連衡が崩壊する回なので、戦功に驕る……とまではいかないものの、成功続きで足元がお留守になっている所を掬う流れのためにも、ここは左京進の善意の申し出をクロカンが政略上の理由で無碍にするという流れがよかったと思います。


3.暗転


そうかといって、主人公に足元がお留守という描写がなかったかといえば、そうではなかった。全般として入れ込み過ぎな感じは出ていましたよ。これはよかった。特に鶴ちゃんとの接待囲碁の場面。最終的に勝ちを譲ったものの、相手に『待った』をさせるのは接待として如何なものか。そうした心遣いができていない=些か調子に乗っているという意図で描かれたと思います。まぁ、鶴ちゃんの代わりに人質出しているし、仕方ないよね。

その鶴ちゃんの唯一のストッパーたるお紺さんに忍び寄る死の影。病床の高岡さんを中谷さんが見舞うという構図は幕末の江戸でも見た。衝立の向こうから大沢たかおさんと綾瀬はるかさんが現れても違和感ゼロ。よく考えたら去年のヒロイン&来年の副主人公のコンビだ。繋がっている?

さて、今回のメインイベントの加古川評定。内容的にはアレでしたが、ノリとイキオイで押しきった感じです。よろず、コトナカレ主義が蔓延る本作では珍しい構成。出来そのものがアレなのは確かとはいえ、無難にまとめるよりもチャレンジ精神に倒れて欲しい。MVPはベンガル。こんな胡散臭い&わざとらしい&田舎芝居丸出しの時間稼ぎの腹芸を『見られる演技』として提供できるのは彼の他に佐戸井けん太さんくらいか。三木城コンビはもっとスポット浴びてもよかったな。それにしても、


羽柴秀吉「佐吉、こ奴はグダグダと何を申しておるのか」ヒソヒソ

石田佐吉「はて、韓非子にございますが、播磨の兵法と関わりあるのでしょうか?」ヒソヒソ


この場面は地味にキた。『播磨灘物語』でも似た感じのシーンあったからなぁ。あれは小寺家の軍議だったか? 秀吉に向かって時代遅れの軍議を説く身内に官兵衛が赤面しそうになっていた場面があった気がします。間違えていたらすみません。

そして、左京進の『秀吉、播磨切り取り放題』という爆弾に御破算になる加古川軍議。冒頭の兵庫県disる発言はここに繋がるのか。伏線的なものが殆どない本作では珍しい構成でした。史実はどうか知りませんが、作中では秀吉は固辞したものの、実際に信長の口から出た命令というのが大きいです。真のアジテーションとは虚言のみでは成立しない。嘘の中に一欠けらでも真実がないとデマは広がりません。敢えて苦言を呈すると、この情報を流した恵瓊と織田家とのパイプの太さをもっと描いておいてくれればよかったかなぁ。実際、恵瓊はどちらかといえば親信長派(少なくとも義昭派ではないなので、開戦を控えての秀吉と恵瓊の会談とかがあれば、説得力hが増した筈です。惜しい。


4.ベールさん無双


そんなワケで今回の実質的な主人公は安国寺恵瓊でした。踊るひつじさん大歓喜だと思う。私も大歓喜。クロカンの『毛利は織田家に勝てない。櫛橋家を滅ぼす気か』という相変わらずの根拠レスな発言にも、


やまじっ!


と一刀両断。この画像取っておいてよかった。今回のためにあるようなモンです。更に高名な高転び予言が元ネタと思われる織田政権の不安定ぶりを指摘。ここは中盤の本願寺でのアラーキーと顕如の問答 ―信長の苛烈さ― が地味に効いていたように思えます。ただ、左京進を説得するクロカンの言葉が相変わらずのたいへーのよというのは何とかならんのか。おまえの頭がたいへーのよだよ。織田と毛利のどちらが播磨の国人衆に利益をもたらすかという話なのに、一方はたいへーのよ、一方は劣等感丸出しの私情しか口にしないから、争いそのものが空疎化、矮小化しちゃっているんだよなぁ。この場で一番存在感&説得力があったのはベールさん。先述のようにクロカン=清盛、左京進=忠正だとすると、ベールさんは悪左府に当たるので存在感あるのは当然といえば当然なのですが。でも、その状況で存在感出せない左京進は問題あり過ぎると思う。


次回は第二次上月合戦。戦国のハムの人ジャンバルジャンこと山中鹿介がメインか。主人公の影が薄いのはどうにかならないのかなぁ。

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今更ですが、こんなに面白かったっけ?


まぁ、何で面白いのかと聞かれても、話の基本と筋がしっかりしているという小並感レベルの言葉しか出てこない自分が悔しい(普段の記事も小並感満載という突っ込みはヌキでお願いシャス)。開き直りを承知でいえば、台詞回し、所作、監修がしっかりしているから、物語の基本がホームドラマでも充分に歴史劇として観賞し得るということでしょうか。本作の記事から『簡易』の二文字が消えるのも近いかも知れません。今回のポイントは4つ。


1.満海上人


梵天丸が満海上人の生まれ変わりという噂に沸く米沢城。本作の祈祷師のキャラを考えると『何とか一命はとりとめたものの、世継ぎの片目を失った所為で輝宗の心象悪くしたから、ここらでゴマでも擦っておくか』という動機から出た阿諛の言葉に思えます。或いはそうした己の深層心理が自覚なしに満海上人の像を浮かびあがらせたのか。何れにせよ、些か胡散臭い雰囲気が拭えない雰囲気でしたが、それでも、梵天丸の周囲の人々の喜びようは素直に描いています。皆、武将は容貌じゃないと口にしてはいるものの、当人のことを思うと心は重い。でも、高名な満海上人の生まれ変わりゆえに片目を失ったのだという話は隻眼をアドバンテージに変えるロジックになる。皆、祈祷師の言葉を信じたのではなく、信じようとしたのではないかと思います。多少の胡散臭さはそうしたことを描くためのフリかと。

何が凄いって、今回の話の中で満海上人がどのような人物なのか&どのくらい偉い人なのかという具体的な内容が一切なかったことですね。それでも、登場人物の台詞、態度、反応で凄い人なんだというのが何となく判る。これは自分の台本と俳優の演技、現場の演出を信じていなけりゃ、怖くてできないですよ。まぁ、宗教家の偉さというのは俗世のロジックでは語れないものですので、敢えて描かなかったのかもですが。


2.虎哉宗乙


上記のように宗教家の偉さは言葉にしにくい。不立文字。この言葉通り……というのも矛盾していますか。言葉で表せないのが御仏の教えの極意ですからね。でも、実際に劇中で魅力ある人物を登場させるには、何らかの方策が必要になる。

本作では一つには仏門の特異性、神聖性をアピールしていました。一国の主たる輝宗に『是非、息子の傅役を』と虎哉さんへ自ら三顧の礼を取らせる。同時に輝宗に禄や寺といった俗世の栄誉を示させる一方で、僧侶側は『解脱した身には不要のもの』と特殊な価値観で応じさせる。彼らが世俗の利益とは無縁の存在であると強調するワケですね。もう一つは言わずもがなのキャスティング。大滝秀治さんとか……こんなん反則だろ。茶目っ気というか、俗っぽさというか、人間臭さというか、そういうものを孕みつつも、実はしっかりと現世と距離を置いた存在。こんな難しいキャラは完全に俳優の存在感に頼るしか方法がありません。キャラそのものを上書きする雰囲気を持った方にしかできない。キャスティングの妙が冴えまくった本作ですが、大滝さんの虎哉宗乙は確実にベスト5入り。人によってはナンバーワンではないでしょうか。私? 私は鮭様ですかね。史実よりも遥かにドスが効いた戦国武将のキャスティングというのは寡聞にして知りません。

あと、虎哉さんが梵天丸に不動明王の解説をしていましたが、これが契機で梵天丸の『ふさぎ』に改善の余地が見えた一方、成長した政宗の『俺が不動明王だ! 俺に逆らう奴は悪だ!』というDQNっぷりの遠因になりました。禍福は糾える縄の如し。


3.コロンブスの卵


何かとウンチクやビジネス系歴史解説が目立った本作。今回のアバンタイトルでも、山形城と米沢城の距離を早馬で2時間という実感のある表現で解説してくれました。こういうのがアバンタイトルの役割の一つでしょう。

さて、輝宗、実元、成実、左月、綱元、喜多、小十郎のややこし過ぎる姻戚関係。これは一回聞いただけではなかなか理解できない。そうかといって、説明台詞で何度も繰り返すのも興醒めです。アバンタイトルは上記のネタで使ってしまった。では、どうすればいいか。答えは本作で描かれたように、


コメディにすればいい


んですね。コメディにすれば何度も同じことを繰り返しても、それはルーティンギャグとして成立します。これは凄い逆転の発想ですよ。普通、思いつかないし、思いついても、シリアスからコメディに至るまで、あらゆるジャンルの脚本の知識と応用力がないと描けない。この場面の中心にいかりやさんを据えるというのも巧い。曜日が土曜から日曜に変わっただけで全員集合のノリですからね。脚本上の必要性とお遊びを同時にこなしていました。


4.価値観とは


上記のように姻戚関係のややこしさは丁寧に描くくせに、それが政略結婚の副産物ということはナレーションでサラッと流す。これも凄いよなぁ。だって、当時は当たり前のことなんですから、いちいち、登場人物に政略結婚とかクドクドいわさなくていいんですよ。当たり前のことをいちいち口にしない。これは脚本だけでなく、日常生活でも同じですよね。

例えば、今から数千年後に全人類社会が穏健的専制国家に統一されたとしましょう。その世界で私たちの時代を舞台にした作品が描かれたとして、その中で我々がいちいち、自由ガーとか民主主義ガーとか台詞にしていたら不自然ですよね。いや、自由も民主主義も大切ですよ。それは大前提です。でも、それは自然な台詞じゃない。芝居のための台詞です。当たり前のことをいちいち口にしない。大事なことなので二回書きました。


※ここから先は今後の展開に言及するので、本作未見の方は御遠慮頂いたほうがよいかと思われます、念のため。


5.ラスボス


今回の内容と直接には関係ないかもですが、取り敢えず。先回の感想でも述べたように、最上義光の扱いが記憶していたよりも些かいい人であったのが引っかかっていました。あれ、おかしーなー、輝宗が越えるべき親、義光が倒すべき敵という感じじゃなかったかなーと思っていたもので。そのことをずーっと考えていたのですが、実は本作の越えるべき親&倒すべき敵は他にいたじゃないかと漸く気づいた。しかも、第1回から登場していた。何故、今まで気づかなかったのかと思いました。それは、


お東の方


です。確かに輝宗も義光も、そして、若い頃の政宗も一廉の人物として描かれてはいるものの、全員、本作では(或いは史実でも)お東の方に頭があがらないんですね。彼女が一触即発の伊達軍と最上軍の間に輿と腰を据えた事例からも判るように、序盤から前半にかけての伊達家の戦争は何度かお東の方の仲裁で和睦が成立しています。作中のお東の方としては当然の行動です。彼女は伊達家と最上家の和平のために輿入りしてきたのですから、両家に事ある時には全力で和睦を目指して動く。実に筋が通っています。

でも、彼女の存在が示しているように、奥羽の諸大名はほうぼうと政略結婚を重ねた結果、身動き取れなくなっちゃったのも確かなんですね。AがBを攻めようとしても、Bには娘が嫁いでいる。じゃあ、Cを攻めようとすると、アイツの跡継ぎは甥っ子であったりする。結局、戦そのものも小競り合い主体のなぁなぁで終わることが多い。しかし、乱世で覇者を目指すにはラディカルでドラスティックに事態を割り切らなければいけない。八百人斬りの事例でも判るように、政宗にはその意思と器があった。


虎哉宗乙「野心を遂げるためには手段を選ばん」


と今回語られていたように、です。身内であろうと非戦闘員であろうと、目的のためには容赦しない気概が時に乱世を動かす。それを志向する政宗の一番の壁と敵は血の繋がりに基いた各々の家の紐帯を大切にするお東の方なんです。彼女がいるかぎり、政宗は本格的に覇道に乗り出すことができない。政宗が全国区デビューするに際して、弟の小次郎を殺し、お東の方を追放するイベントが課せられたのも、それが通説というだけでなく、脚本上、構成上の必然性というのもあったのでしょう。こう考えると鮭様が魅力に溢れたヒールであっても、決してラスボスではないことに納得がいきます。

その一方でお東の方は政宗にとって、倒すべき壁であると同時に慕っても慕いきれない母親なんですね。これも、今回描かれていたように、梵天丸の右目の瘡蓋(眼球?)を食べてしまうほどにお東の方は息子に愛情を注いでいる。倒すべき壁が愛情を求めてやまない存在という矛盾。これは、


政宗=刃牙

お東の方=勇次郎

輝宗=朱沢江珠


と考えてもいいかも知れません。輝宗は厳しそうな感じですが、父性の負の側面である暴力性に乏しく、政宗にダダ甘ですからね。『本作は厨二病息子とツンデレママの半世紀に及ぶ愛憎劇』と以前評したように、政宗とお東の方の関係性は一応理解していたものの、もう一歩踏み込みが足りなかったのが今回、自覚できました。本作のラスボスはお東の方。異論は認めない。


思いついたことを次々と書いていたら、とても簡易感想という分量ではなくなってしまいました。明日の『軍師官兵衛』の記事は簡易とついていない簡易感想になるかもです。禅問答のようだ。


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