ヨッド、セミヨッドの異能について |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
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zephyrです(ハードボイルド風に)。
 なんのこっちゃあせる

プレゼント企画の解読をはじめましたが、

いやー

やり始めると


面白い!!

もしかすると、当初考えていたよりも詳しい解読を発表するかも知れません。
というのは、その人にとって空亡がどのように作用してきたか、過去の解読まで行わないと、今後のこともよく見えてこないからなんです。

当初よりもちょっとおまけがたくさん付いた解読になりそうです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

今日はあるかたからのご質問にお答えしようと思います。

>ヨッド、セミヨッド、よく神の手などとも言われるようですが一般的にこれらが個人のネイタル(出生図)に存在する場合の考え方としては、セクスタイルの二つの惑星の働きをインコンジャクト(クインカンクス)もしくはセミヨッドの間の惑星が損なう、もしくは制限するという解釈でよろしいのでしょうか?

>私個人のチャートにどちらもゆるいヨッドが存在するのですが解釈がいまひとつ不明です。

>トランジットのヨッドはしばしば引き金的な役割となるようですが個人のネイタルにおいての解釈法というか解読の基本を機会があればブログでご教示いただければ大変うれしいのですが。


というご質問です。
多少、文章に手を加えさせて頂きましたが、質問の意味は少しも変えていません。

ヨッドというのは、このブログでも時々目にする単語だと思うので、初めてのかたのためにもちょっとだけで説明しておきますと、

  ★1     ★2


 
     ◎



     ★3


ホロスコープ上で、このような配置になることをいいます。
地球◎を中心に★1と★2はセクスタイルという60度のソフトアスペクトを持っています(ホロスコープは地球を中心に見た宇宙の図なので)。
★3と★1、★2はそれぞれ150度、クインカンクス(インコンジャンクトともいう)というハードアスペクトになります。
Y字型ですよね?
これをヨッドというのです。

神の座相、神の手といわれる複合アスペクトです。

セミヨッドは、


      ★3
  ★1    ★2



     ◎


といった感じで、セクスタイルの★1、★2の間に30度で★3が挟まれてあることをいいます。

ヨッドは宿命的な作用をするといいます。
この解釈は非常に難しく、正確なところを把握している占星術師は少ないかも知れません。
知識としては知っているけれど、実際、どうなん?

みたいな。

やや専門的な話題ですけれど、今日はまずこのご質問に、自分の理解している範疇でお答えしたいと思います。
範疇でというのは、やはり意味深い複合アスペクトなので、自分もまだ研究中であるという前提ということです。そこをご理解下さいね。

ヨッド、セミヨッドがネイタルにある場合、その解釈はどうのようにすれば良いか?
どこにどのような星の作用が及ぶのか?

結論から言っちゃいましょうか?

セクスタイルの二つの惑星の働きをクインカンクス、もしくはセミヨッドの間の惑星が損なう、もしくは制限する。

というのは、ヨッドの一面に過ぎないと思います。

ヨッドを構成する三つの天体は、互いに強固で宿命的なつながりを持ち合う、それが吉にも凶にも転じる可能性を秘めている、というのが私の解釈です。
その宿命的なつながりが、制限や損ないと感じられる場合もあります。


ヨッドであっても、基本的には他のアスペクトの考え方から外れません。

たとえばヨッド、セミヨッドのどちらの図でも良いです。
★1、★2、★3というグループの中にある星の、顔ぶれに気をつけてください。

私の考える基本は、

この中の構成が、たとえば水星、土星、海王星だったとしましょうか?

とすれば、太陽系の中でももっと太陽に近い星、水星にこのアスペクトのエネルギーは注がれます。
なぜなら、月、水星、金星、火星などは我々の日常にもっと手近な星だからです。

月は「内面」「感情」
「水星は「知能」「コミュニケーション」
金星は「愛」「お金」「喜び」
火星は「攻撃性」「積極性」「技術・技能全般」

など、個人の特性に強く関わっています。
この月→水星→金星→火星というプロセスでは、「動機」→「思考」→「喜び」→「実現のための技術」という展開になり、ここまでが個人の領域、そして木星「集団としての社会」、土星「枠組み」などは個人ではなくなってきます。
たとえば木星は個人の能力を活かす会社組織となり、会社だけに留まらない社会全体の枠組み・規制が土星となります。

こういった理論は、たとえば松村潔さんの著書にもありますが、私もまったく同意見です。

遠い星になればなるほど、個人が扱うのは難しい領域になってくる。

ということを逆に考えたら?

そうなのです。
どのような複合アスペクトでも、その中にある地球や太陽にもっとも近い星が、その人にとって個人の能力を活かしやすいものとなるはずなのです。
なぜなら水は高きところから低きところに流れるからです。

だから、先の水星・土星・海王星ののヨッドを持つ人の例でいえば、きわめて理想的な形は、

イマジネーション(海王星)を形(土星)にする執筆家(水星)

であったりします。
実際このような組み合わせの例で、上記のような方向へ力を使っている人は結構見ます。

このようなアスペクトをもつ場合、やむにやまれぬ衝動で水星的な行為を行いますが、現実的にはそれを阻害する場面に直面することもあります。

たとえば前述のヨッドが

★1水星 2ハウス
★2土星 12ハウス
★3海王星 7ハウス

という配置であったとしましょうか。
すると7ハウスの示す結婚相手とか結婚後の状況が、どうしようもない拘束となって、この人の水星を制限にかかる可能性があります。

つまり配偶者から「そんな水星(執筆)はやめてしまえ」みたいに強制されるとか、その後の生活状況の中でやむなく捨てざるを得なくなったりとか。
現実にそこでどのように選択をするかは、その人次第だと思いますが、水星の機能を停止させてしまうと、逆にさまざまな不調を感じるようになるようです。
つまり、私はヨッドを持つ人には、とくにその構成している星の中で、もっとも自分が身近に使えそうな星を活かして生きていくことをお勧めします。

しかし、ヨッドがどのような形でその人のチャートにあり、人生に現出する可能性があるかは、より複雑な解読をしなければなりません。
上記の例はとても単純で分かりやすいものです。
構成している星がどのハウスやサインにあるか、またどのハウスの支配星となっているか。
他のアスペクトとどう関連しているか。
これらをトータルで判断して、ヨッドの異能がどういう現れ方をし、どういうふうに制限をかけてくるか、判断しなければなりませんが、基本的には制限の源になるのは、もっとも遠い星ではないかと私は感じています。


ヨッドを持つ人には天才か狂人かというようなケースもあるといわれます。
まあ、そこまでのケースは私はまだ現実には遭遇していませんが、この複合アスペクトはほかのアスペクトからはなかなか出てこない、諸刃の剣のような力をもたらすことがあるようです。

吉にも凶にも転じる。
そんな危ういけれど強力なアスペクトです。

なぜヨッドやセミヨッドが、そんな機能を持つか……。

これって説明できるんですけど、これ以上専門的な話を続けてもあくびが出ちゃう人もたくさんいらっしゃると思う……。

どーしよっかなー。

知りたいぞ!

という人がいたら、コメント入れるなりして、「挙手」して下さい。
もしある程度いらっしゃるようだったら、続きを書くことにしますが、なければやめます(笑)。

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