総力特集・未来を読み解く1 |  ZEPHYR

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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

<占星術予測に関するスタンス>をご一読の上、以下の記事をお読み下さい(すでに読まれたことのある方は、飛ばして先へお進み下さい)。

毎年年末恒例の「占星術予測」を行いたいと思います。
が、一度ですむような記事ではありませんし、今回は私が気づいた春分図の解読方法についてもお知らせしなければなりません。
春分図? なんじゃ、それ? と思われるかもしれません。業界の人間なら熟知しているはずで、毎年、太陽が春分点にやってくるときのホロスコープ・チャートのことで、これはそれから一年間の全体的な傾向を表示していると言われます。
つまり占星術予測を立てるときには、欠かせないチャートです。
しかしながら私は、去年までこの春分図の解読に、自分なりの十分満足な結論を出すことができず、別なチャートを使って予測を立てていました。
今回、春分図の解読法として、もっとも理論的にも整合性が高いと思われる手法を発見したので、それをお知らせすると共に、その視点で今後の未来を予測してみよう、と思い立ちました。
ただ、これは私独自の解読法というわけではないかもしれません。
占星術理論に長けた人なら無意識に使っているかもしれませんし、これまで長いことプロフェッショナルでやってこられた方には「ふん、いまさらそんなことに気づいたのか、未熟者」と思われるかもしれません。
にもかかわらず、同様な理論がこの日本で発表されたのを私は浅学ゆえか、見たことがありません。
けれど、すでに提唱されておられる方もいて不思議はないと思います。いや、いて当然ぐらいに思えます。

こういったことをご理解頂いた上で、未熟な、まだまだ発展途上の占星術師としての私の春分図解読法を、まずお話ししたいと思います。

春分図は、要するに太陽が牡羊座0度になるときの図です。
当然ですが、日にち的には、3月20日か21日あたりがこれに該当します。
つまりすべての惑星の力を統合的に表現する太陽が、「すべての始まりのポイント」に来る図なわけで、それゆえに今後の一年間を表示すると考えられるのです。
ということは、春分図の主役はいうまでもなく、この太陽なのです。

個人、国家、世界、あらゆるチャートでも主体は、かならず太陽にあります。
しかし、春分図ほど太陽を重視しなければならないチャートはないと言えるのではないでしょうか。

春分図解読のキモは、太陽にある。
この観点に立って、来年の春分図を見ているときに気づくことがありました。
太陽は天王星と合、土星とオポジションになっています。この構図は昨年から私たちを苦しめ続けている土星・天王星のハードアスペクトがまだ影響を残していることを示していますし、天王星の示す改変の動きが2010年にもあることを示しています。
火星は土星vs太陽・天王星を調停。
月は海王星とスクエア。
などなど……。
普通に春分図を解読しようとすれば、そうやってその年の春分図だけを使ってその年の解読を行ってしまいがちです。

が、よくよく考えると、もう少し本質的な問題がその裏側に横たわっているのです。

天王星など、トランスサタニアンは動きが遅い。一つの星座の中を行きつ戻りつ(順行と逆行)を繰り返しながら、長く同じ場所に留まり続けます。
ということは、春分点の太陽に合になっているのも、なにも2010年の春分図だけではない、ということなのです。
オーブ(許容角)の取り方にもよりますが、2008年は約10度の差があったので、まあ、前兆現象程度に留まると考えて良いでしょうか?
しかし、2009年には天王星は魚座の23度で、これはもう明らかに春分点の太陽に対して合になっています。したがって、「変革」が本格的に開始される年というふうに読めます。
2010年の春分図では、天王星はさらに太陽に接近し、魚座26度。変革の激化する年と解読して正解でしょう。
そして2011年の春分図では、天王星はほぼ誤差ゼロの牡羊座0度。変革のピークです。
2012年では、牡羊座4度。

あらゆるアスペクトの中で、合は最強のものです。
世界全体に大きな変化・変革を引き起こす波があるとして、じつはそのピークは2011年を中心としてある。
これがまず私が得た洞察の第一歩でした。
その本格的なスタートの年に、日本では劇的な政権交代が起こった、というのが正しい解読。
そのように思えます。

私が申し上げたいことは、すでにお分かりいただけたかと思います。
とくに太陽に対してトランスサタニアンがアスペクトするとき、春分図は数年間を連続的に読み取っていかなければ、真の未来像を読み取ることはできないということなのです。

「ちょっと待て! じゃあ、あれはどうなんだ? オバマは? あいつが大統領になったのは、2008年じゃないか。そこではまだ天王星と太陽の合はゆるかったんじゃないか?」
そのように疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。
当然です。
彼ほど天王星的な「変革」を掲げて頂点に立った大統領はおらず、また黒人初の大統領です。

たしかに2008年の春分図では、太陽と天王星の合はまだ無視できる程度のものでした。
しかし、土星と天王星のオポジションというハードアスペクトが最初に誤差ゼロになったのは、まさにアメリカ大統領選その日でした。
したがって、春分図だけでも完全といえず、補完的にマンディーンなども読んでいかなければならないということなのですが、じつは2008年の春分図には天王星以外の、大きな特徴があるのです。
それは冥王星が太陽に対してスクエアを取っている、ということなのです。
それも前後の数年間の中で、もっとも厳しいスクエアです。

その根本から破壊して再生させる星の力が、オバマ大統領誕生には一役買っていると私は考えています。
そして、それはまた昨年から私たちを襲った金融危機、世界不況の引き金にもなった、と。

2008年春分図には、別な要因があった、ということです。
現在、冥王星の春分点への関与は弱まりつつあります。
が、天王星の関与は強まりつつあります。
ということは、未来は?
そう、世界はまず冥王星によって大きなくさびを打ち込まれ、その破壊の中から真の変革を迎えつつある。
これが、私が得た結論の一つです。
その変革のピークはこれからの3年間にある。

長くなったので、続きます。

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