2008年 占星術予測 |  ZEPHYR

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2008年の大イベントとして予定されているものに、北京オリンピックとアメリカの大統領選挙があります。どちらも世界情勢に大きな影響を与えますが、それはどちらも8月以降の出来事なので、むしろこの年の本番は後半に集約されるのかも知れません。
が、前半期も油断は許しませんし、日本はこの時期に大きな変化を経験します。
それについては後述するとして、まず特筆しなければならないことがあります。

2008年の占星術上の一大イベント。それは冥王星が射手座から山羊座へ移行することです。
なぜこれが重大事なのか?
射手座のシンボルの一つは「自由」です。
冥王星が射手座に入宮したのは、1995年1月17日ですが、これ以降、射手座の「自由主義」という質は一種異常に、押しつけがましいほどに強調されて拡大傾向を辿りました。
テロとの戦いという現実の中に、皮肉なことにそれを見いだすことができます。
と共に、この日付をご覧になった方は、「あれ?」と思われたことでしょう。

そう。忘れもしない、阪神淡路大震災の日がまさにこの冥王星の入宮の日だったのです。

冥王星が星座を移すときが重要視されるのは、過去にこうした日や年回りに、大きな災害や戦争などが勃発してきたからです。
太陽系のもっとも遠い軌道を周回する冥王星は、一つの星座に留まる時間も長く、今回は13年の歳月をかけて射手座を脱そうとしています。
地下、地底、プルトニウウム(核)、死と再生、地下組織(テロなど)などを意味するこの星のパワーは、地を揺るがすが如く強力で、甚大な被害をもたらすことがあります。

2008年の1月26日。
この冥王星が山羊座に入宮します。
山羊座はこの世の権威、上り詰めるべき頂上、伝統、古典などを意味します。また農業や不動産、建設などといった業種も山羊座の範疇です。職業的には実業家、政治家、年齢的には老人の暗示。
これらの要素が極限的にエネルギー上昇させられると思われます。
結果的にどういうことが起きるかというと、権威主義の台頭、政治家の暴走、あるいはどこの国でも政府の民衆への圧力が増大する傾向、物事の規律や法律などによる締め付けの強化、自国の伝統文化や保守へ回帰する動き、異常開運する実業家、破滅する巨大財閥といった極端な動きを目撃できるかも知れません。
若者や定年退職した団塊の世代などが、「農業」に新たな価値を見いだす。
不動産の危機的状況、あるいはその再生、建設業界での大きな統廃合。こういった出来事も予想されます。

冥王星とは破滅の後の再生を意味する星ですから、上記のような世界でそれが起きるというのが、ここ十数年間の傾向となります。今年だけではありませんので、注意して下さい。

ただ、この冥王星、すんなりと山羊座に入宮するわけではありません。
6月14日。
一度山羊座に入った冥王星は、逆行現象を起こし、この日に再び射手座に逆入します。
もちろん惑星が現実にバックするはずはありません。
占星術は地球から見た星々の様子を表すものなので、軌道と公転速度の相対関係から、地球から見た目上、その惑星が逆行しているように見える時期があります(車を追い抜いていくとき、その車が後ろへ下がっていくように見えるのと同じ)。
そのため冥王星は、今回6月14日に射手座に逆入します。
そして11月27日、再び山羊座に入宮します。
1月26日。
6月14日。
11月27日。
冥王星が星座の境界をまたぐ時期が、2008年は三度もあるということなのです。

過去、阪神淡路大震災のことなども考えると、この時期、地震や大きな災害、大事件の勃発に十分注意する必要があります。
当日がやはりもっとも影響が出やすいと考えられますが、その前後の期間も安心はできません。どの程度の期間ということも、確実には申せないところです。
だいたい13日前後を考えておこうというのが、私の個人的な考えです。
ただ冥王星の効果は他の星の刺激を待ってから発動すると思われるので、とくに地震などについては注意時期を後述します。
とりあえずは、まずこの時期を十分に注意して過ごして下さい。
ただ、これはあくまでも冥王星に限定した注意事項です。


さて来年の前半期、7月末日までの日本、そして世界的状勢を占ってみましょう。
ちょっと見にくいかもしれませんが、ホロスコープをご覧下さい。
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これは2008年2月7日に発生する日蝕時のものです。
日蝕は今後の全体的世界的な傾向を占うときに使います。期間は次の日蝕が生じるまでで、それが8月に起きるため、今年の前半期はこのホロスコープにだいたいの傾向が現れると読むことができます。
このホロスコープは場所を東京で見ていますので、日本の傾向がとくにこれに現れています(私が普段使っているのは、スターゲイザーというソフトですが、こういったブログや紙面に掲載するには著作権者の許可が必要なので、ここではフリーソフトのアストロロギアを使用しています)。

注目すべきは、地平線上(半球の上の部分)に大半の星が集中し、そこへ火星と土星が離れた場所から働きかけている状態だということです。
日本に限らず、この二つの星がここしばらくの世界情勢を動かすキイワードになりそうです。
前回のフォーチュン・テリングの記事でも書きましたが、火星には「火」「刃物」「暴力」「銃器」「軍」「兵器」などの物騒な意味の他、自動車や鉄工業、工業技術関係、スポーツといった意味もあります。
日本のホロスコープでは、これが一番目のハウスに入っているので、国民はこの時期、火星が意味するところの状態になりやすい、また火星的な出来事を我が身のこととして体験しやすいと見ることができます。

最も害のないところの出方は、「スポーツに熱狂する」とか「積極的情熱的な行動をとる」といったことです。この時期、おそらく日本人は全般に頭に血が上りやすい状態になっており、暴力的な騒動や犯罪、火災、また事故などを目撃しやすいはずです。
また火星は「怒り」を意味するので、この火星と関係の良くない10ハウス(政府)の天王星に対して、断固とした憤りや制裁を加えようとする可能性があります。これは現在の薬害訴訟・被害者救済問題や年金問題などの延長にあるシナリオかと思われます。
こういったことが憤りにつながるのであれば、薬害救済は十分に行われず、年金問題も国民が納得するような成果は出せないことになります。それゆえに国民が怒るのです。

10ハウスは国でいえば政府を意味します。ここに革命の星、天王星が入っているということは、単純に考えれば「政変」が起きます。
自民党政権が倒れるという見方は、別の理由でしにくいのですが、現在の福田政権は根本的な改革を迫られます。結果的に総選挙も起こりえると思われます。
もう一つ、第4ハウスには土星が入っています。国にとっては国土や気候を表す第4ハウスに、土星という山羊座の支配性が入り、星座の性質を極限的に高める冥王星が山羊座に入るという相乗効果は、おそらく日本人の国民性を強く保守へと傾けます。
結果、おそらく自民党政権そのものは倒れないのではないかという予測が可能になるのですが、ここは非常に微妙なところです。
この変革の星が、もしかしたらわずかの差で安定志向を覆す可能性もあります。その場合は、民主党政権の誕生も???

全般的に保守的なもの、伝統的なもの、古典的なもの、格式高いもの、権威的なものが力をつけます。また老人パワーが台頭するとの見方も可能です。
また世界的な食糧難傾向から、食糧自給率を高めようとする気運が盛り上がり、農業が改めてクローズアップされるようになります。実際に農村に戻る人間が増えるかも知れません。
また地の底にあるこの土星、地震を呼び起こすかも知れません。2008年の日本は、さらに危険度が増しています。もしあるとすれば、2007年の「海を震源とする地震」ではなく、内陸の可能性が高いでしょう。

ほかに特徴的なのは、第7ハウスの冥王星と木星。国家にとって7ハウスは同盟国や外交、パートナーシップをとる国ですから、これはとくにアメリカの傾向を示しています。アメリカは専制的な性格を強め、日本に対しても様々な要求や圧力をかけてくるかも知れません。軍需産業部門でなにか問題が生じるかも知れません。
ただ日本とアメリカの関係は、これで見る限りは良好なままです。両国の関係にひびが入るようなことはあまり考えられず、援助(木星)も多いと見ることができます。
冥王星は「核」なので、北朝鮮の核を中心とした外交が、この時期のメインテーマとなりそうです。これはおそらく、ようやく具体的な成果を上げますが、火だね(火星)は抱えたままです。
第9ハウスの太陽、月、水星、海王星のグループは、この時期に海外からの流入物が多いことを示しています。貿易ではやはり石油(海王星)が大きな問題ですが、事態は落ち着いていくようです。少なくとも日本にとっては、有利に働くようです。
石油の高騰は世界的な流れなので、日本だけ例外になるはずがありません。では、なにが良いのかというと、石油(海王星)に対して火星が良好な角度で働きかけているということです。
これは海上給油活動の再開など、なんらかの自衛隊の関与で、中東情勢への国際貢献が可能になるからという見方も可能です。
あるいはエネルギー問題全般について、代替エネルギーへの開発や切り替え(火星=技術)が、ここで急速に進むのかもしれません。

またスピリチュアルな知識や感覚への関心が高まり、大きな潮流となります。海外からのそうした知識や霊能力・超能力者の来日も考えられます。

地震については、先の冥王星が星座をまたぐ1月26日、6月14日のほか、2月20日以降から3月下旬までの期間と、4月17日を中心とする前後の期間が気になっているところです。

さて、アメリカですが、海外に送り出している軍の活動について、必要なものとそうでないもの、かなり根本的な見直しが行われます。
一方で自国の利益のため、アメリカは相当強欲なエゴを貫き、そのためのかなり大規模な軍事作戦を展開させるおそれがあります。
大学、法曹界、宗教界における大きなトラブルや争い、また銃乱射事件のような危険な出来事が発生するおそれがあります。また外国に出ているアメリカ人の身に危険が迫るという見方も可能。
投機、株式の思いがけない変動や損失。
アメリカ西海岸寄りの地域で、大きな争乱があるかもしれない。
アメリカは保守的な傾向を強めながら、自国の勢いを増そうとする。しかし、この時期のアメリカ政府の行動は、「欲」という本音に基づくものになりがち。

中国は北京オリンピックの開催に向け、国家としての威信と利益を増強させようとする。外貨の流入、投資は飛躍的に伸び、共産党指導者たちにとっては笑いが止まらない状況になっていく。ハーレムに飛び込んだ男のようなウハウハ状態。
またこのオリンピック開催に向け、水面下で軍事行動や強権を発動させ、不満分子を弾圧する可能性もある。

ロシアは陸軍を動かす可能性がある。おそらく自国内か、近隣国への軍事行動で、弾圧的なものと考えられる。

北朝鮮は依然として危険で不穏な状態です。海上での何らかの軍事行動を起こす可能性。また政権は非常に不安定です(まだ倒れる状態ではありませんが)。もしかすると金正日総書記の体調の悪化と関係しているかも知れません。国民の飢えと貧困は深刻な様子が見て取れます。そして経済援助にかつてないほど頼るようになります。

以上が、ざっと見た2008年の7月末日までの運気です。
いろいろと気になることを先行して書きましたが、日本にとっては大きな変化の時期ではありますが、決定的に運気が悪いわけではありません。
むしろ今後、真の改革へ向けて意識が変化する時期なのかも知れません。そのためにも一度、伝統や古きものへ回帰する時。
私はそう読みましたが、果たしていかに…。