「VS JOJO」シリーズ第3弾、舞城王太郎さんの「JORGE JOESTAR」読みました。
ジョナサンの息子であり、ジョセフの父であるジョージを主人公にした物語。

…なんですが、とにかく内容がエキセントリックすぎて、読んでてひっくり返りそうになりました!
どれだけぶっ飛んでいるかというと、西尾維新さんが至極まともに思えるくらい!
単にジョージの半生を描くだけのお話かと思いきや、全シリーズのキャラがスターシステムよろしく総登場する、スパロボ的な、ディケイド的な、プリキュアオールスターズ的なノリのとんでもない作品でした!

世間の感想を見てみると、不評の声が多いです。
ジョジョ好きさんは奇抜なものが大好きだと思ってたんですが、ここまで行き過ぎていると受け入れられないようです汗
舞城さんのイラストも大不評でした。
私も初めて見た時は「えっ!?」と思いましたが、そこまでやいやい言うほど酷くはないと思うのですが…(苦笑)



確かに、私も読んでて意味の分からないところが多くて、最後の方で大統領がいっぱい出てきた辺りでは、もう前後関係を考えることすら放棄し、まさに「考えるのをやめた」状態で最後まで読み切りました。
でも、意味が分からないなりに面白かったなぁと思います。

こじつけでも何でも、これだけの数のキャラクターを登場させ、各シリーズを結びつける手腕って相当のものだと思います。
「同人誌でやれや!」と怒っている読者の方々もおられますが、実際にこれが同人誌で発売されたら、「公式で出版すべき」って絶賛されてたんじゃあないかな??

みんなが見たかった吉良吉影VSディアボロや、宇宙を何巡もしすぎて丸くなりすぎたカーズ先輩、虹村兄弟や広瀬くんの名前やスタンドがオリジナルと違うのに、露伴先生は露伴先生なままところも愉快でした。



オリジナルのジョージ・ジョースターの半生の物語も面白く、波紋もスタンドも使えないという制約の中で、あそこまでの大冒険を描けたのはスゴいと思いました。
ちょうどアニメで第2部をやっているので、リサリサの活躍がたくさん読めたのも嬉しかったです!
リサリサとジョージの関係いいなぁニヤリ

他のヒロイン達も個性的で大好きです。
ペネロペは最初と最後で印象がガラリと変わったし、ダーリントンも実はいい子で素敵なツンデレお嬢様でした。

九十九十九やスティーブン、ジョンとの友情の描き方も良かった。
特にスティーブンは、スティ×ジョーでご飯何杯もいけると思いましたはぁはぁ
そういえば、九十九十九って、舞城さんの他の作品の人物だったんですね。
えらくキャラが立ってるから違和感はあったんですが、後から知って納得しました。
ベタに九十九十九×ジョージでもいいよ~もへ~

しかし、イケメンを金太郎コスで死亡させるセンスは並々ならぬものが…w

福井弁も舞城さんならではの要素らしいですね。
日本人ジョージの福井弁にイマイチ慣れなくて、慣れた頃に福井弁が一切出てこなくなっちゃったのにウケましたw何故www

エリナVSディオの壮絶な戦いも良かった!
まさか漂流中にあんな事態になっていたとは!!
西尾版小説とは全く異なる展開に、読み手によってこうも解釈が違うのかと驚きました~!

そしてラストのキャラ崩壊のジョナサンwwwww



もう1回読み返せと言われたらかなり大変な分厚さですが、また何年後かに読み返してみたいと思います。
その頃には、意味不明だった部分も理解できるかもしれないし、ジョジョ離れしていたら逆に意味不明の箇所が増えているかもですが(笑)