結婚後は紆余曲折あり、会社を辞めて在宅で仕事をしたり、ちょっとしたアルバイトに行ったりといろいろしていましたが、有り難いことに子どもを授かり、妊娠中に出産後に今やっている仕事はどうしよう?と考えましたが、やはり在宅で仕事ができるならそれがベストだな、という結論に至りました。

何しろ通勤時間と交通費がかからないという点は、在宅ワークの素晴らしいところです。

その時点でやっていた仕事の分量は、週3日くらい、1日7時間働けばこなせるものでした。

そういうわけで、当初考えていたのは、子どもを保育園ではなく小規模保育室に預かってもらうこと。預かってもらう日にち、時間で値段が変わるので、保育料を安く済ませられると思ったのです(今現在は、そういうシステムではなくなっているようですが)。
週3日~4日くらい預かってもらえば十分だろう、と呑気に考えていました。

結局のところ、0歳の頃は小規模保育室ではなく、保育サポーターさんによる個別保育を利用しました。1対1の保育なので、他の子どもから病気を貰ってくる心配もありませんし、まだ赤ちゃんなので集団行動させなきゃ、というのもありませんでしたので。

給食はなくてお弁当を作らなければなりませんでしたが、月に200時間まで利用できて2万円、という保育料も、収入の少ない私には魅力でした。

ただ、個別保育であるにも関わらず、生後5ヶ月を過ぎた頃から熱が出るわ出るわで、一番酷いときは毎週熱を出しました。その都度仕事や予防接種のスケジュールをどうしようと頭を抱える日々でした。

育児の経験が無い間は、在宅での仕事なんだから家で子どもを看病しながら仕事すれば?なんて思っていたのですが、やっぱり無理でした。それでも仕事が進まなければ、子どもをおんぶしたまま仕事、なんてこともありました。

それでも今にして思えば、おんぶさえしていればいくらか好きなことができたのですから、赤ちゃんの時代は楽だったのかな?とも思えますが。

オペレーションのような単純作業なら、手さえ動かしていれば頭を使わなくても仕事が進む面もありますが、クリエイティブワークはある程度集中して考える、まとまった時間がどうしても必要です。

そんなわけで、お昼寝してくれている間は死ぬ思いで集中してデザインを、起きてしまったらおんぶして、比較的頭を使わなくてもできる作業を、というふうに分けて、工夫していました。

1歳からは、申し込んでいた認可保育園には入れなかったのですが、運良く近所の認証保育園に入園できました。それから週5日子どもを預ける日々が始まりました。

そして、いくら仕事量控えめの在宅ワークとはいえ、ある程度ちゃんと働いている限りは、フルタイムで預けられる有り難みをひしひしと感じました。

d何しろ、子どもが病気をしてしまったら、代わりに別の日に仕事をします、と自分の裁量で振り替えをさせてもらえたのが本当に助かったからです。

ただ、初めの2週間くらいは慣らし保育といって、保育時間を1日2時間から始めて、2時間ずつ延ばしていく、ということをしていた間が地獄の日々でした…。その間も、容赦なく子どもが体調を崩したからです。

保育時間が極端に短かったので、休んだからといって振り替えのきく日が全く無かった上に、この時期は納期のきっちり決まった、大きな仕事を抱えていました。このときばかりは、土日も夫に「仕事をさせて!」と、子どもの世話をお願いしましたが、残念ながらあまり捗りませんでした。

微熱のある子どもを「申し訳ないですが、今日だけ…」と保育園に連れて行って無理を言って預かってもらったり、という酷い親っぷりでした。他の子供達もいるからかなり迷惑で非常識だったと思いますが、とにかく仕事を終わらせなきゃ、という気持ちで頭がいっぱいでした。

こういうときばかりは、どんなに肩身の狭い思いをしても、職場の誰かに仕事を代わってもらえるパート等の仕事が、ちょっとだけ羨ましくなります。無い物ねだりでしかないってわかってはいても…。

仕事をしている限りは、在宅ワークも外で働くのも一緒、ということですね。育児中に仕事をするなら、赤ちゃん時代はゆとりを持って仕事をできるならそれに越したことはありません。