自分を高く売る
自分を高く売る
営業マンは、顧客に対して、自分の位置付けを高める努力をしなければならない。
そうして自分の発言に説得力を持たせる。聞く耳を持たせる。
そういうことが出来ていない段階で何かをしようとするから、駄目なのだ。
さて、今回はイチローで考えてみよう。
彼の実績は言うまでもないだろう。
ところで、彼の安打数から、内野安打を差し引いてみるとどうなるか。
普通のバッターは、なかなか内野安打は出せないので、それを除いてみると、つまり足の速さをイチローから差し引くと、どれくらいの打率になるのか?
262安打の記録を打ち立てた2004年度をみると、
704打数 262安打 .372
すさまじい数字である。サスガ。
このうち内野安打が58本。内野安打がヒット全体の2割強を占めている。
さて、これが全部アウトになったと仮定すると(ごめんさないイチローさん)、
打率は.290まで低下。(704打数204安打)
でもラミレスだったら、こうなるという事だ^^
しかし内野安打をすべてアウトというのはあまりにも失礼なので、その打席自体がなかったものとして引いてみると、
676打数 204安打で .302
つまり「足の速さ」を差し引くと、「イチローは、3割そこそこのバッター」ということになる。
ちなみにメジャー移籍後の内野安打の数は、
61本(2001年)、53本(02年)、47本(03年)、58本(04年)と
さほど変動せず、安定している。(データは04年までですが・・・)
「足にスランプはない」ということか。
さらに言えば。
松井の「XR+」の値は、600打席当たり14.25 イチローは13.29で松井を下回る。
(「XR」とは塁打、四球、盗塁などを点数化し、選手個人の得点生産能力を測る指標。
「XR+」は、同リーグの平均的な打者よりチームに何点多くもたらしたか。)
また、三振と併殺打は少ないものの、四球も少なく、米通算での「出塁率は松井と差がないのだ。
これも意外と言えば意外。
つまり走塁も含めた打者としてのトータルの貢献度は、松井とあまり変わらないのだ。
このように、イチローは切り口を変えてみれば、“並み”の一流選手。
まあこれだけでも、すごいことなんですけどね。
しかし、さらに、
彼は自分の特徴を最大限に生かすことで、彼は“超”一流
になっているのだ。
ヘタをすると、「努力は嘘をつかない」とか言いながら、一生懸命努力すれば、
なんとかなると思ってないだろうか?
努力するのは必要。当たり前。
でも、その前に、『自分を高く売る』という感覚が、物凄く重要なのだ。
結果を出すためには。
それは、「努力」とか、「真面目」とか、「熱心」とかとは、違う次元にあるもの。
この話、さらに続けます。