価格の提示方法
認知心理学の実験などで立証されていますが、
交渉時に、合意形成できそうな価格よりも、もっと高い価格(買う側ならもっと安い価格)を提示すると、
それに相手の意思決定が影響されます(それに引きずられる)。
もちろん法外な価格ではダメですが、それでも普通の人であれば、
「えっこんな価格提示して大丈夫?怒られるんじゃないの?」くらい思い切って良いかもしれません^^
ある飲食店で手渡されたランチメニューに、
○○ランチ 600円
◆◆ランチ 750円
■■ランチ 800円
という具合にメニューが並んでいました。
確かに価格競争が厳しい時代ですが、どうもこのお店は、客は価格優先で選ぶと思い込んでいるようです。
このお店が本当にお客様に食べていただきたいのは、600円のランチなのでしょうか?
やはり一番お勧めのものを一番上に持ってくるべきですし、実際、そうすることで、このお店の売上(客単価)
はそれだけで変わってくるはずです。
これは売り側のプライド、意志を示す ということでもあります。
実際にはとても勇気の要ることです。
でも、だからこそ、 「強い交渉」をする上で大事なポイントなのです。
それでも安いものを選ばれるならば、それはそれで致し方ないことですが、最初からそれだけを提示しては
ならないということです。
コチラが価格を提示する場合、具体的には、松・竹・梅の価格設定をして提示することをお勧めします。
松の価格だったら、これだけのことができますよ! という表明は大事なことです。
もちろんこの考え方が万能だとは言いませんが、私がコンサルティングしているような一般に、真面目に
仕事に取り組まれている企業では、もっと高い価格も提示したほうが良いケースが多いのです。
ちなみに営業マンは、一度、購買側も経験してみるべき ですね。
買う側の心理を理解しないと、強い交渉は出来ません。これは重要な教育訓練です。
もちろん個人の買い物の際でもその訓練は可能です。