こんな本読んでます。 -4ページ目

昔の男(1)

お互いそれなりの年だし過去は過去だと割り切れる。そう思っていた。なのに、突然現れた過去の男の影に僕は心臓を鷲掴みにされ揺さぶられる感覚を覚えた。
「初めて見るタイプだな」
 ドアを開けた僕を上から下までをじっくり見た後でそう口を開いた男は小さく笑うと「保いる?」部屋の主の名を気軽に呼びながら僕の脇をすり抜け部屋の奥へ入って行った。
 仕事中に邪魔が入るのを嫌う保のために阻止しようと追いかけた僕は後少しのところで間に合わなかった。
「保!会いたかった」
 仕事部屋のドアを開けてパソコンの前に座っている保の背に抱きついた。
「ばっ!何すんだ…っ、章一!?」
 振り払おうとした手を止め保はイスをクルリと回して向かい合うと章一と呼んだ男と抱き合った。
「どこから涌いてきたんだ?」
「涌いてきたって、失礼だなぁ。玄関からちゃんと入ってきたぞ」
 部屋の入り口で突っ立って呆然と事の成り行きを見守っていた僕は抱き合った肩越しの保としっかり目が合ってしまった。
「平田さん?」
「あ、すぐお茶か何か入れるから」
 付き合い初めて数週間なせいか、単なる癖なのか、保は僕のことをベッド以外では名前ではなく名字で呼ぶ普段はそんなことくらいはまったく気にもならないけど今日はやけに気に掛かる。
「あ、俺。いつもの保特製ブレンドがいいなぁ」
 背を向けた僕に聞こえるように甘えた声でそう言うのが聞こえた。
(わざとだ!)
 直感でそう感じたけど断るだろうと思っていた僕はそのままキッチンに向かおうとして歩きだしていた脚を止めた。
「しょうがねぇなぁ…丁度休憩いれようと思ってたとこだし煎れてやるか」
(エエッ!僕だって滅多に煎れてもらったことないのに)
 
つづく(のか?)

2007/03/03

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ヤフ茶

 一時期チャットに嵌っていた事がある--;) 

 

 どれだけ嵌っていたかと言うと、1日24時間で自分自身の為に使える時間が睡眠時間をいれて10時間くらいあった時、そのうちの9時間30分ほどチャットに入り浸っていた・・・

 

 睡眠時間も惜しむ程にチャットをしていた私だけど、足繁く通っていたチャットは『芸専用ボイチャ』でした--;) どうせ,違和感なく男と思われてたわよ!! (まだ,タバコ吸ってたから今より声かすれてたし・・;)

 

 しゃべってる分には結構楽しい方たちでした。騙してるの悪いなぁって,思うほどに・・・てかね、エロトークは、腐女子ではわからない事とかもあるかもって思ったりしました。(どうせ私は芸雑誌愛読者でしたよ・・;)

 

 そんな芸の方たちから『会いたい』とか『近くで就職するから付き合おう』とかって、少しマジ花受け取ったりしてそうこうしているうちに、チャット潰れちゃってそれを期にチャットをやめたんですけどね。

 

 

妄想(ER編)

 ここから先は同人誌的要素(同性愛表現)を含みます。
 やおいまたはボーイズラブと言う言葉を知らない方は先に進まないでください。



明け方。ERへと続く病院の時間外受付のドアが小さな音を立てて開くと少し前に取り戻したばかりの静寂を打ち破るように患者(30代前半のよれた感じのサラリーマン。しかもこんな時間なのにいかにも慌てて着ましたって感じの着崩れたスーツ姿)を抱えて顔色変えた(これまた同じように着崩れたジャージに指で撫でつけたかの髪の毛で)見るからに体育会系です!って感じの男の子が抱えて(もちろんお姫様だっこよぉ!)入ってきた。
「どうしました?」 受付を兼ね守衛が男の子(だから大学生くらいだって)に聞いた。
「すっげぇ、痛がってるんだ。なぁ早く診てくれよ」
 興奮した調子で要領をえない答えに守衛は小さな溜め息をひとつつき、
「どんな症状かわからないと先生をよべないんだよ」
 小学生にでも説明するかのように話す守衛にしびれをきらしたのかそれとも自分のおかれている状況(もしかすると私)に気がついた?のか、男の子(まだ言うか!)の腕の中から小さな声で「ジムでトレーニング中に腰を痛めまして一人で歩けなくて困っていたら送ってくれまして…」
(誰もそこまでは聞いてないって^_^;)
「それじゃあ、整形の先生をお呼びしますんで、そちらでお待ちください」
 守衛の指した方向にあるソファーにサラリーマンを降ろすとソファーの横に膝立ちで座り唇をよせ何事かを囁いている。
 って、君!その首筋に見えるのはkissマークじゃあ…
 思わず腕組みして薄目で窺ってた私は寝ていると言うスタンスを崩し身を乗り出しそうになった。「近づきすぎだバカ」
(なにげに甘い声って…キャァ~)
「満足させてやれなくてごめんな」
(満足ってなにがぁ~)
 えっ、えぇ~!?
 守衛からは見えない位置に回されたサラリーマンの右手は男の子のお尻を軽く撫で回すと手を止め何かを確かめるようにグリグリと動いた。
「ぁっ…」
 小さな声と一緒にさっきまでは膝立ちだった男の子が尻餅をついた。
「大丈夫ですか?先生がいらっしゃったんで車椅子で中へどうぞ」
 ポテポテと車椅子を押して来た守衛さんが声を掛けるとサラリーマンは痛みに顔をしかめながらも嬉しそうに笑っていた。

 注(これはあくまでも妄想劇場です)

更新が止まっている理由