花より団子
結月です。
時代を一口で表すのはできないけれど、その傾向のひとつを表すことはできる。
「花より団子」
これは今の時代傾向の大きなひとつだと思う。
衣食住がこれほどまでに満たされている世の中で実利に関することのほうがもてはやされる。
考えてみれば、とても不思議なことに思える。
しかし、現実は花の美しさよりも「旨そうなもの」のほうが強い。
時代は振り子だから、また逆に振れてくるだろうけれど。
そう言えば、開高健のエッセイに『衣食足りて文学は忘れられたか』というのがあった気がする。
開高が生きていたときからそうだったならば、ずっと昔からその傾向は進行していたのかもしれない。
わたしは今、「花より団子」より「花より猫」かな。
とてもビミョーだけど。
猫は実利とまでいかず、美的なところがあるから。猫の動きやシルエットはだからデザインによく用いれられる。
ところで、美というものは死ぬことがあるのでしょうかね?
昔のわたしなら「それはない」と即答していただろうけど、今は「そういうことになるかもね」なんて答えそうです。