リオデジャネイロ五輪【男子7人制ラグビー】 | 斉藤祐也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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ラグビー元日本代表選手。東京高からラグビーを始め、明大に入学。卒業後はサントリー、コロミエ(仏)、神戸製鋼、豊田自動織機でプレー。日本代表は通算14キャップ。2003年W杯代表。2011年、引退。2013年 株式会社Ychante、株式会社コーディネーション・アカデミー設立。

リオデジャネイロオリンピックより採用された7人制ラグビー。

日本代表は予選で強豪国ニュージーランドを破り、イギリスに惜敗。個人的には、身体能力の高いケニアを警戒していたが、圧勝し見事決勝トーナメントへ進出した。

準々決勝では、フランスに逆転勝利し、準決勝ではセブンズ王者のフィジー。
現役の頃に戦ったフィジアンマジックは健在で、ブレイクダウンがなく多彩なパススキルとテクニックに翻弄され敗戦。

勝機を見出すには、ボールをキープし続けフィジーにアタックの機会をなくすことだったが、キックオフのプレッシャーから厳しい戦いを強いられた。

セブンズは、スペースにアタックすることが大前提にあり、前の空間ばかりを意識するものではない。
後方の空間(ボールを下げること)を利用し、ムーブ(動き)を増やし、ディフェンスを翻弄しなければならない。
それにはスピードの緩急とステップワーク、連携なくしてボールキープは難しい。
尚且つ7分ハーフという時間も踏まえて、ゲームマネジメントしなければならない。

日本代表は1戦目のニュージーランドを皮切りに、一戦一戦セブンズゲームのレベルアップを図っていった。
ブレイクダウンを減らし、多彩なムーブと「間」を駆使し、ディフェンスの穴をアタックし続け幾度もトライを奪うことができた。

持論としてセブンズのキーは「時間」である。これは、試合時間の7分ハーフということだけでなく、アタック時の間合いのことを言い、ディフェンスとの距離を利用し、スペースのある中で、ムーブを入れながら、ディフェンスに的を絞らせないようにすることである。
そのためには、個のキープ力が必要でスキル&テクニックを駆使し、チャンス時に仕掛けることである。
時間が止まったような感覚は、ディフェンスは何をしてくるのか動きが止まり、一歩が遅れる場合がある。
フィジーのようなボールがポンポン跳ねるようなアタックはリスキーであるが、日本人の強みである運動量の高さで、走る距離と多彩なムーブで間を作ることが重要である。

今回のベスト4という快挙は、昨年のワールドカップで魅せた大躍進を思い出す。
セブンズメンバーもフィジカルの強化を重要視し、ボールキープ力を上げていった。
結果、昨年と同様に世界を驚かす存在となったのだ。4年後のオリンピックは東京で開催される。
そこで結果を出すには、セブンズに特化した選手を育てることが重要だと思う。
走る切るスピード選手やセブンズ特有のキープ力の高い選手などスペシャリストを作らなければならない。

今から4年後が楽しみ。
しばらく寝ない日々が続いたが、心地よい。

さて、今大会前後に取材を受けさせていただきましたのでご覧ください。

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