世界保健機関(WHO)が4月24日に発表したリリースによると、メキシコの豚インフルエンザで、感染疑い例は854人超に上り、そのうち59人が死亡したことが分かった。また、メキシコで確認された豚インフルエンザはA/H1N1で、カリフォルニアで発生した豚インフルエンザウイルスと遺伝学上同じ型だったことも確認された。

 WHOによると、メキシコでの感染者のほとんどは健康な成人で比較的若い年齢層となっている。高齢者や小児の感染例は確認されていない。

 確認された豚インフルエンザウイルスは、タミフルとリレンザに対しては感受性があった。しかし、アマンタジンとリマンタジンの両方に耐性があった。

 WHOは、米国、メキシコさらにカナダの保健当局と連絡をとり、具体的な対策に乗り出した。すでにWHOおよびPAHO (Pan American Health Organization;汎アメリカ保健機構)は、専門家をメキシコに派遣している。また、Global Outbreak Alert and Response Network(感染症勃発警戒および対策ネットワーク)を通じて警戒情報を発し、支援準備に入った。