付き合い始めてもう長くなる2人。
どちらかというと気が強く、行動的で思いついたことは即、行動の彼女。
どちらかというと慎重で、いつもやりっぱなしでとっちらかす彼女の尻拭いをしている優しい彼。
彼女は女性に対しても「貴女は素敵な人だから」と
素直に言えるタイプですが、彼は実直だけど照れ屋で彼女を名前で呼ぶことさえ出来ないタイプ。
2人は以前から結婚を意識はしていましたが、
彼がプロポーズの言葉をいう事が出来ないまま時が過ぎていました。
そんな彼の誕生日に彼女がキッチンに立ち、食器を洗っていると彼が
「そろそろ俺の扶養で保険入っとく?」と。
彼女は内心とても嬉しかったのですが
「保険ネタでプロポーズかい」と聞こえないフリ。
その翌日
「市役所行って、用紙取って来る?」
とこれまた遠回しな言葉の彼。
「はぁなにそれ
」
ちゃんとポロポーズの言葉が欲しい彼女。
そのまた翌日、出勤途中電話で話していると
「今日の帰りに婚姻届取って来る」
やっとの思いで「婚姻届」という言葉を口にした彼。
「電話でかい」
「いいやん」
「とりあえずリハーサルとして聞いたことにしとくよ夜、会ってから本番ね
リハーサルしたけん、大丈夫やろ
」
どうしても、顔を見てちゃんと言ってほしい彼女。
その夜、家で一緒に食事を済ませ彼女はいつも通りストレッチを終え筋トレをしながら彼を見ると、彼もいつも通り携帯でゲーム中。
彼女は彼に足を伸ばすように促し、その上に座ると
「はいストレッチ
」
と彼の首を固定し左右に倒し強制ストレッチ。
「いてててて」
「はい腹筋30秒キープ
」
普段あまりトレーニングをしない彼は20秒を過ぎるとプルプル震えながら真っ赤な顔に。
「朝のリハーサル・・・本番まだ」
「この態勢じゃ無理」
「じゃあ、起き上がっていいよ。」
起き上がった彼。でもなかなか言葉が出ない。
長い長い沈黙。。。
やっと口を開いた彼は
「そろそろ・・・もう分かっとうやろ」
「分かってるけど・・・」
と彼女は彼の首に腕を回し・・・
頸動脈を狙って締め上げる。
「落ちるって」
「じゃぁちゃんと言って」
「そろそろ・・・しよっか」
「何を」
「猫のトイレ掃除」
彼女のボディブローがきれいに彼のレバーに入る。
「分かった分かった」
彼が彼女の腕を押さえ、今まで見たことないほど真剣な眼差しで彼女を見つめ
「結婚しよう。」
「うん。」
強気な彼女の目から涙が溢れたそうな・・・
どんなプロポーズやねん
とは思いますが、なんだかんだ言いつつ幸せになりそうな気がする私「陽だまり」でしたぁ。。。