苗が売れちゃいました(汗) | ゆたか農園のブログ

ゆたか農園のブログ

新規就農した夫婦のブログです。「ゆたか」は妻、夫、息子の名前の頭文字を1文字ずつ取って名付けました。「ゆたか」にはrich、wealthy、fertileといった意味だけでなく、家族3人で力を合わせて頑張ろうという想いが込められています。

半月ほど前から、これまで当園をご利用くださった方から先行してフェイジョアの挿し木苗の注文をお受けしていました。そして11月1日からは、はじめてご利用の方からもご注文をお受けしますとしていたところ、日付変わって1日になり、なんと7時間で完売してしまいました。ご注文のメールに返信をしていたら、フェイジョア園をやりたいという方からお電話があり、在庫の苗をすべて買い取りたいというお申し出をいただきました。農園まで引き取りに来てくださるというし、私たちとしては本当にありがたい限りです。

 

順に返信をさせていただいていますが、今朝までにご注文をくださった方は苗のご用意ができますので、ご安心ください。正直言いまして、フェイジョアの挿し木苗にこれほどの需要があるとは思っていませんでした。これから注文をとお考えいただいていた方には本当に申し訳ございません。来年はどんなに疲れていても苗の管理をなおざりにせず、皆様のご期待に応えられるようにします!という訳で今シーズンの苗の販売は開始から7時間で終了となりましたが、もしキャンセルが出ましたら再開いたします。

 

昨日の続きです。トラスク

これほど球形に近い実はトラスクとパインアップルジェムくらいです。適度に摘果してやることで、当園では150gを超える実も収穫できています。苗は比較的手ごろな値段で買えますし、お薦めの品種です。

 

ゴールデングースです。

大きな実が収穫できるのですが、受粉率が良くありません。挿し木の鉢上げ直後に根が付かずに枯れてしまう割合も他の品種と比べて明らかに高いですし、ちょっと一癖ありそうな品種だと思い始めています。ブルーベリーで例えるなら「スパルタン」みたいな感じでしょうか。

 

ユニーク

実が小さいと言われていますが、決してそんなことはありません。どの品種も木が小さいうちは実も小さいです。フェイジョアが本気を出し始めるのは植えて7~8年が経ってからです。

 

マグニフィカ

なぜか味が劣ると言われている品種です。日本でフェイジョアはマイナー果樹だから仕方ないことなのかもしれませんが、フェイジョアについての情報を誰かが発信するとそれが独り歩きしていまい、いつの間にかそれが事実であるかのように語られてしまいます。たとえば「実が大きな品種は味が優れない」という記載。Wikipediaのフェイジョアのページにもそう書かれています。しかしその出所を探ると、ある大学の先生が「大きいものはもう一歩味が優れず、従来から出回る実生樹(タネをまいて育てた樹)の小ぶりな果実が以外においしいです」(「以外」は「意外」の変換ミスか)と、個人の感想を述べた文章に過ぎませんでした。情報交換などをさせてもらっている海外のフェイジョア農家さんにも確認したところ、「小さな実のほうがおいしいだなんて聞いたこともない」と言っていました。この例などはその発信源が農業大学の先生であったことから、余計に信憑性が高いと受け取られてしまったのでしょう。ブルーベリーでもそうですが、酸味の強い品種を好む人がいれば、甘い品種を好む人もいます。味なんて個人の嗜好の問題です。一部の人が発信した情報が、何ら検証すら行われないままにいつの間にか「事実」として定着してしまう日本のフェイジョア産業。フェイジョアについて日本独自の通説がまかり通っているようではますます「ガラパゴス化」してしまうのではないかと危惧しています(そもそも日本に「産業」と呼べるほどのフェイジョアのマーケットがあるのか疑問ですが)。私もフェイジョアを栽培する者として、誤った情報だけは流さないように気を付けたいと思います。たしかにマグニフィカについて、海外のあるサイトでは「inferior quality(質が劣る)」と評価されています。しかし、マグニフィカの実を食べたことのある人が日本にどれほどいるでしょうか。しかも成木に育ったマグニフィカから収穫した実をです。味の好みは人それぞれですので、あくまで私の主観によるものですが、他の品種と比べてマグニフィカの実の味が劣るということは決してないと思います。育てる環境や方法が変われば当然、結果も変わります。情報の受け売りではなく、実際に自分で育ててみないと分からないことは多く、これが私が可能な限り多くの品種を集めている理由の1つです。

 

ナザメッツ(Nazemetz)

4、5年前に大枚をはたいて苗を個人輸入し、育てている品種です。昨年にはじめて数個が結実しましたが、どれも50g前後の小さな実でした。前述のとおり、フェイジョアは木が育たないと品種本来の特性が発揮されません。当園のナザメッツはまだ幼木ですので、今年の実も参考程度に考えています。

 

「アハート」で150gを超える実が収穫できました。156gです(小数第2位まで表示される量りのため156.07gと表示されています)。

早くもアハートは収穫が終わろうとしていますので、今年のアハートの最大果でしょう。100gを超える実はたくさんありますが、さすがに150gオーバーとなるとそんなには収穫できませんので、なかなかの存在感です。