二宮金次郎の小説を読み始める。

$磯谷祐介のブログ


彼の少年期の、お父さんとの話ですでに号泣。あぁ、これ電車の中で読むもんじゃないね。

マスクしてなかったら随分ひどい顔だったろう。



子どもの頃から、病気の父のために大人に混ざって働かなければならなかった金次郎。

子ども故にどれだけ一生懸命働いても、周りの大人からは認めてもらえない。

時には罵倒され、暴力を振るわれることも。

それでも、そこに反抗するわけでもなく、むしろ周りの大人が喜ぶようなことをしようとする。


そして、最終的にはそんな大人たちをも認めさせてしまう。


なんという忍耐力。すごすぎる。




そして、なんとも日本らしい、この年功序列的な描写も印象的。

未だに日本はこういう社会だよね。

年下で経験が少なくとも、自分より優れてるところはきっとあるはずだから、そういうとこを見つけて伸ばしてくれる大人がもっと増えたらいいのになぁと改めて思う。


まぁ、そこをプライド故に年下=未熟と決め付けて、自分よりも下に見てしまう大人たちがたくさんいたからこそ、金次郎にこれだけ忍耐力が備わったとも言えるので、なんとも皮肉なものだ。


狭い世界の中だけで自らのプライドを守るために、下にはやたら偉そうになってしまう、そんな大人の姿がとても小さく見えてしまう、作品でもある。



年をとっても、井の中の蛙にならずに、視野を広く、そして、常に年下の人間からも学べるような自分でありたいと改めて思った





そして、話を戻すが、やっぱ忍耐力がすごいのよ。


「待つ」「焦らない」「他人と比べ過ぎない」「目先のものだけにとらわれない」


なかなか、そう簡単に備わるもんじゃないですが、このあたりを養うことができたならば、人はもっと自分に余裕を持てて、人にも優しくできるのかもね。




金次郎氏の銅像が何で学校とかにあるのか、なんとなーくわかった気がする。
すげぇよ、金ちゃん・・・。