少し前に、伊豆に4人で行きました。
伊豆の城ヶ崎という海岸に
穴口という見所があります。
歩道に「穴口」はこちら
という看板が出ていました。
4人はそちらのほうに歩いていきます。
ちょっとした橋がありました。
私を除いた3人は
その橋を素通りして行きました。
私は、橋があるから
下には何があるだろうか？
と思ってのぞき込んでみました。
「あっ！！」
と私が声を上げたので
3人が戻ってきました。
穴口というぐらいですから
岩と岩の隙間ができていて
穴になって下が見えます。
その穴から水面が見えます。
4人で見たのですが
私は他の人と
違った景色を見ていました。
橋の下１～2メートルぐらいが岩場
そこに穴があるのですが、
私は穴のすぐ下に水面があると
見ていました。
ところが実際は
何十メートルも下に
海面が見えていたのでした。
岩場が１～２メートルの場所にあるので
すぐ下に水面があると思い込んでいたのです。
他の3人は、すぐに、
遙か何十メートルも下に海面があると
見えたようです。
そう説明を受けて
初めて私にも何十メートルも下の
海面を見ることができました。
このことを振り返ってみましょう
まず3人が素通りしたのは
看板が「見晴らす」ようなサイン看板
だったからです。（文末に写真リンクあり）
だから、見晴らしのいい場所があるのだろう
と思い込んだ3人は、橋の下を見ることなく
穴口を素通りしたのです。
また、私は
橋から岩場までの距離に惑わされて
すぐ下に水面を見ていたのでした。
だから海面とは気づいていませんでした。
（文末に穴口動画あり）
つまり両方とも
事前に与えられた情報によって
「思い込んでいた」
のです。
見晴らしのサイン看板により
見晴らしのいい場所だろう
と思い込む
岩場が橋から１～２ｍ下だから
その穴から見える水面はすぐその下だろう
と思い込む。
同じ景色を見ていても
見逃す、違った景色を見る
ということが起きたのです。
なので、
人は同じ景色を見ていても
違ったものを見ているのです。
これは比喩ではなく
本当にそうだ
という体験でした。
そしてその景色を
どのように見る（思い込む）のかは
事前に与えられた情報に左右される
ということも。
そしてその情報を
どのように受け取るかは
人によっても違います。
だから
同じ景色を見ても
違ったものを見ているのです。
何も観光の話だけではありません。
日常に目に映るもの
これさえも、違った景色として
見ているのです。
どんな事前情報が与えられたか
その人の過去の経験
その人の価値観（何に興味をもっているか）
そういったものが
違う景色を見させるのです。
ということは
隣の人は違った景色を見ている
という前提を持っておくほうがいい。
ということです。
他人が自分と同じ景色を見ているものだと
「思い込んでいると」
話が合わない
感覚が合わない
この人とは合わない
なんてことになります。
『人は同じ景色を見ない』
重要な原則です。
※ご参考までに
☆穴口の看板写真（上から５つめ）
http://ameblo.jp/izudayori/entry-11298556376.html
☆穴口の動画
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