こんにちは。行政書士・夫婦カウンセラーのゆらこです。
前回、生活費のことで夫を納得させるには、根拠あるデータを提示しなくてはダメですよ…というようなことを述べました。
男を納得させるにはデータを活用
今回は、結婚生活とお金の管理について、私が日頃から思っていることを書きます。
夫婦の問題で相談に来られる方は、お金の面での行き違いが生じていることが非常に多いです。
トラブルの原因として他の要素がメインになっている人でも、よく話を聞いてみると、必ず双方の金銭感覚の違いや、管理のアバウトさが明らかになります。
正直、「お金の管理さえきちんとできていれば、問題は起こらなかったんじゃないの?」と思うことも多いです。
結婚生活は、放っておいてもうまくいくものではありません。
家庭には「運営する」という意識が、絶対に必要です。
はっきり言って、結婚するってことは、起業するのと同じようなものだと思います。
会社を運営したり、自分で事業を行ったりする場合には、当然ですがきっちりお金の管理はしなければなりません。
帳簿だってつけてるはず。そうしないと、事業が回らないからです。
なのに、家庭の場合には、なぜか適当でも回るはずって信じてる人が多いんです。
たとえば、毎月夫が決めた生活費を何の疑問もなくもらい続け、家計簿もつけておらず出費についてもアバウトにしか把握していない、それじゃあどこかで立ち行かなくなるのは当たり前のことなんです。
私は一人暮らしのときから合わせると、もう30年近く自分で家計管理を行ってきました。
その間にはかなりの試行錯誤を繰り返してますが、断言できるのは、家計管理において家計簿は絶対に必要ということです。
私の場合は、試行錯誤の末、行きついたのはパソコン家計簿でしたから、もう本当にこれをおすすめしたいと思っています。
特に、家計管理に慣れてない人、お金のあんまりない人ほど、パソコン家計簿は有効です。
というのも、家計においては、常に先を読んでおかなければ困ったことになるからです。
今日使った電気代を今日払う…というのならまだアナログな管理もしやすいと思います。
けれど、光熱費やクレジット料金は、使った後しばらく経ってから請求が来ます。食材宅配などを利用していたら、その分も後払いです。
現代の生活において、毎月出て行くお金のほとんどは、もう既に使ってしまってるものなのです。
おまけに、入ってくるお金、すなわち給料も後払いですから、ますます厄介です。
たとえば、給料をもらってからお金を袋分けして管理しようと思っても、既に発生している分を支払えば、袋に入るお金が残らないこともあります。
私は若い頃からの試行錯誤の過程でそういうことが本当に何度もありましたから、袋分けとか、その日に使った分をノートに記録するだけで何とかなってる人は、まだ比較的余裕のある人だと思いました。
生活費に余裕がない人ほど、パソコン家計簿を使って先を読んだ管理をしないと、慌てることになってしまいます。
パソコン家計簿なら、先々わかっている支出分もどんどん入力していけますから、たとえば口座残高がいつの段階でいくらになるのかも一目瞭然です。
常に先を読むことができますから、早めに対処しやすいんです。
また、パソコンで残っているデータを睨んでいると、お金の出入りというのは自分の感覚と完全には一致していないことにも気付きます。
たとえば、「今月はそんなに使ってないはず」と思っても、データを見たらそうではないこともあります。
つまり、自分の感覚なんてのはそんなにアテにはならないということ。
家計管理歴30年の私でさえそうですから、若い主婦の方などは、自分の感覚なんて決してアテにしてはいけません。ちゃんとデータをとって分析するべき。
パソコンを持ってなくても、スマホでも同様のものがあると思いますから、ぜひそういったものを活用していただきたいと思います。
もし結婚生活がうまくいかなくなっても、そうしたデータを持っている人というのはやっぱり強いです。
相手との交渉においてももちろんそうですが、調停などになった場合にはやっぱり目に見えるデータがあれば絶対に有利ですからね。
結婚することによって、安らぎを得られることもあります。
だけど、家庭にただ安らぎを求めているだけでは、家庭というのはうまく回りません。
結婚したら、家庭を運営するという意識を持っていただきたいと思います。