子どものカラダの土台となるのは ~ピラティス的子育て論~
適切な呼吸と正しい姿勢ができれば、
子どもは不自然なエクササイズをする必要はない。
歩く、走る、跳びはねる、でんぐり返りをする、
よじ登る、取っ組み合いをするなど。
これらはすべて、子どもたちを正常に発達させるよう
母なる自然によって計算された、自然なエクササイズなのだ。
―――ジョセフ・H・ピラティス著「ユア・ヘルス」より
カラダを動かして遊ぶことは、子どもにとって自然なエクササイズ。
でも、その前提として「適切な呼吸」と「正しい姿勢」ができていることが大切。
私がピラティスを学んでいるストットピラティスで、エクササイズの基本としているのは、
生体力学をベースとした「5つの基本原則(basic principles)」。
① 呼吸
② 骨盤の配置
③ 胸郭の配置
④ 肩甲骨の動きと安定
⑤ 頭と頚部の配置
これらはすべて「適切な呼吸」と「正しい姿勢」のベースになるものです。
そして実は、子どもたちが生まれてから立ちあがるまでの過程において、
本来はちゃんと習得していけるはずのものだったりするんですよ。
この世に生まれ「おぎゃー」と最初に泣いた瞬間から
私たちは呼吸をしはじめる。
やがて、首がすわり、腰がすわり、おすわりができるようになると、
骨盤と背骨のカーブが形成されていく。
ハイハイができるようになる頃には肩甲骨の動きと安定を覚え、
たっちできるようになり、下肢を使い始めるとともに、
胸郭と頭・頚部を骨盤の上に配置し、バランスを取れるようになる。
前回の記 事に書きましたが、
まだ自分の体重を支える力がないのに、無理に立たせようとする
まだ体の動きをコントロールする力がないのに、無理に歩かせようとする
という、親がよかれと思ってやっている行為が、子どもたちのカラダの適切な発育を
もしかしたら妨げてしまっているかもしれないとも考えられるわけです。
母なる自然によって計算された、自然なエクササイズ―――
安全をきちんと確保してあげることは大前提として必要なことですが、
「汚れる~」とか「危ない~」とか「めんどくさ~い」とか、
そんな大人の都合で、子どもの自然な運動を阻止することだけは、
やっぱしちゃいけないよなぁって、自分によ~く言い聞かせながら、
野生化する娘を見守ることに決めてるワタシです。
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