シェイラとトム。世界最強舞台で、美女エース対決!(北京五輪・女子バレー決勝:ブラジル対アメリカ) | ユマケン's take

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  Beautiful Rivalry


sheilla castro
logan tom




                           


 北京オリンピック最終日の前日、女子バレーの決勝戦があった。

 対戦カードはブラジルアメリカ。どちらも初のオリンピック・チャンピオンが懸かった試合だった。結果は{ブラジル―アメリカ。<1st:25-15//2ND:18-25//3rd:25-13//4th:25-21.>} ブラジルがセット:3-1で、みごと金メダルに輝いた。

 僕はブラジル女子の長年のファンで、優勝の瞬間はサイコーだった。4年前、アテネのセミ・ファイナル:ロシア戦、あの信じられない悪夢の逆転負けをご記憶のファンなら、僕同様の喜びを味わったことだろう。ファイナル・セットまでもつれなかったが、最後まで息詰まる熱戦、オリンピック決勝戦にふさわしいゲームだった。




 この1試合を見れば、両チームがここまで勝ちあがってきたワケがハッキリと分かる。

 まず、どちらにも最高のエースがいる。アメリカは、Logan Tom.ブラジルはもちろん、Sheilla Castro.ご存知の方も多いだろうが、2人とも才色兼備。バレーの圧倒的な才能と同じく、美貌にも恵まれている。トムなんかは、GOOGLE.イメージ・サーチに、"USA Volleyball."と入れただけなのに、ポンと水着フォトが出るくらいだ。

 そんなワケで、今回のオリンピック・ファイナルは、世界の女子バレー界、最高の美女エース対決という見方もできる。また、どちらのチームにも、エースをサポートする素晴らしい選手がいる。ブラジルは、パウラとマリ、アメリカはハニーフとグラス。エースが不調になっても、チーム力は落ちないというワケだ。


 


シェイラ 北京オリンピック 決勝
ローガン・トム 北京オリンピック・決勝




 1stセットから、2人のエース対決は過熱メラメラだった。ローガン・トムが強烈なバック・アタックを決めれば、直後にシェイラ・カストロが遥かに強烈なバックでお返しする。トムがシェイラをブロックすれば、すぐにシェイラもブロックを返す。お互いを意識したパフォーマンスが、数多く見られた。まさに、美しきライバル。1stセットはブラジルの圧勝。アメリカが10点台に来て、ミスを連発した。

 しかし2セットはアメリカが取り返す。1セット目ではトム以外の選手がサッパリだったが、他の2人も調子を取り戻し、またブラジルのミスが重なった。ここでブラジルは、今回のオリンピックで初めてセットを落とした。初優勝のプレッシャーか? これでゲームが一気におもしろくなる。ブラジルが圧勝した3セット目の事は知らない。この試合、僕はNHKの録画中継で見てて、3セット目がカットされていたのだ(怒。ブラジルがどうやって立て直したのかは、永遠のナゾだ。
 


ブラジル・女子・バレーボール・オリンピック優勝



 4セット目は、素晴らしく充実した内容だった。トムとシェイラのエース対決がさらに過熱、シェイラのスパイクをリベロが返そうとしたら、トムが無理に手を伸ばして失点する場面もあった。解説の大林素子さんも、そんなリベロのお邪魔プレーは見たことないと驚いていた。このシーンに、2人のライバル意識が最も集約されていた。また、セット全般を通じて、素晴らしい内容の長いラリーがあった。

 勝負を決したのは、2番手のアタッカーたちだった。後半、20点台で並ぶと両エースはバテてしまい、脇役たちの出番となった。ブラジルのパウラとマリは、シェイラに恩返しするように、見事なスパイクを決め続けた。アメリカのハニーフとグラスには、それが出来ない。トムが疲れ切った体でスパイクを打つしかない。彼女は2回連続でスパイクをブロックされた。その1つはシェイラによるもので、それがこの試合を最も象徴する場面だった。



朗平監督 北京オリンピック・決勝
ローガン・トム 北京オリンピック・決勝




 そして、トムのスパイクが客席の彼方に飛んで行った瞬間、ブラジルは勝った。初のオリンピック・チャンピオンの栄冠に輝いた。誰もが叫び、弾け、そして抱きしめ合う。僕は、1番にジャケリネ・カルバリョのファンでその姿を追った。彼女はケガのため、この試合でも1ポイントでしか起用されなかった。が、ジャッキー(勝手に愛称)はいつもこの勝利の時に最高のアクションを見せてくれる。が、これは録画中継。試合が終わればすぐに放映終了。彼女のファニーな振る舞いは見れなかった。なぜ、どのTV曲も生で放送しなかったのか。。。




 期待ハズレだった、日本女子バレー。このオリンピック決勝を見ると、なぜ、勝てなかったのかがハッキリと分かる。それは、真のエースの存在だチーム全体の流れが悪くなっても、たった1人でそれを変えられる才能。圧倒的な技術、体力、想像力。そしてチームの皆んなに頼られるカリスマ性。トムとシェイラには、それらが備わっていた。

 そういうエースは、1人で世界のバレー・リーグに挑戦する所から始まる。3年前、高橋みゆきがイタリア・リーグでザセツを味わったが、オリンピック後、荒木エリカがイタリアに渡るという。個人としてもチームとしても、国際経験の欠如が露呈した今大会。日本バレー界は、日本チャチャチャの温室から抜け出す時期に来ている。




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