トランプ、すごろく、カルタ、オセロ、UNO・・・
親戚で集まったりするとたまにそんなゲームをしたりします。
少し前まで、その子は、まだあまりルールがのみこめなくて、
教えてもらったり、手加減してもらったりと、
お兄ちゃんや大人の見守りの中で遊んでいました。
ところがこの冬休みに遊んでみると、
彼もいつのまにかすっかりわかるようになって、
一人前にゲームを楽しめるようになっていました。
カルタ取りをしていたときのこと。
なんだか様子が変。
その子は、取り札をもう見つけているのに、
取らないことがあるのです。
どうしたのかな?と思っていると、
優しい目をして、
「ねえ、このあたりにありそうな気がするよ~」
私に手加減して、譲ってくれていたのです。
それは、去年までいつも私が彼にしていたこと。
驚きと嬉しさが湧き上がりました。
そうやってね、あなたはこれから自分より弱い人、
自分より幼い人を守り育ててあげなさい。
自分がひとつ階段を上がったら、
振り返って、後から来る人を助けてあげるんだよ。
そんなことを思いながら万感かみしめていると、
その子が真剣な目でこちらを見て言いました。
「ねえ、いつも本気でやってないでしょ。
本気でやってよ。俺も本気でやるから。」
はい。