「風邪ですか?」克服!! | やればなんとかな~る

やればなんとかな~る

口蓋裂という「おみやげ」をもって生まれて早23年。
医学生として勉学に励む傍ら、患者の苦悩を身をもって体験中。
患者としての苦しみ・痛み・辛さは優しいお医者さんになるためのワンステップ。
そう信じて、自分が自分で生まれた意味を日々探究しています。

お久しぶりのすけ、優です。すっかりもう一方のブログ(http://www.ameblo.jp/amayadori56)に入り浸っています…が!!今日久々に自分の原点である、口蓋裂と向き合う機会があったので、久々にこっちに投稿しています。

それは優が通院リハビリ(※優はとある病気で現在仕事を休んでリハビリ治療を受けています)を終え、電車で家路につこうとしていたときのこと。ホームで顔見知りの女性から声をかけられました。顔見知りといっても、リハビリのプログラムを通して本当に顔だけ知っているのみで名前すら知らなかったのですが。

その方とちらちら会話を交わしながら同じ電車に乗ったら、こう切り出されました。

「風邪ですか?」

来たよ~来た来た(笑)!!この質問、懐かしいのなんのって。優はすぐに相手の言いたいことが分かりましたよ、分かりましたとも!!要は、優の開鼻声(かいびせい)が気になったんすね!!

優:「あ~、これですか?これはもとからこういう声なんです」
女性:「なんか鼻にかかったような声ですね」
優:「そう、これも病気のせいなんですよね~」
女性:「うっそ~、またまた笑(←リハビリ中の病気のことだと思っている)」
優:「あ~、そっちの病気ではなくて~、生まれたときに口の中に別の病気があって手術とかしたから、こういう声なんですよ~」
女性:「あっ!そうだったんですか…そうとも知らずにごめんなさい!!」

ま、こんな流れだった訳で。

おや、待てよ??…優、落ち込んでなくね??前だったらこういう出来事があると、「私だってこんな病気持って生まれたくなかったのに~」「馬鹿にされたみたいで悔し~」とかいって、かなり落ち込む方だったのに、不思議と今日は落ち込まなかったんです!!この類の会話は数年ぶりだったにも拘らず!!!

おぉお~、成長したな、自分♪気づけば優ももう26。口蓋裂をもって生まれた自分の生い立ちを知ってから丸5年経った訳ですが、だてに年を重ねてきたわけではなかったんですね。

今なら胸を張って言える(もちろん状況に応じて)。「私は口蓋裂患者でした」って。ん~、まだ完全にって訳ではないと思うんだけど、8割方克服したのだと思う☆

どうやって、克服したかって??…それはもちろん一言では言えないけど、自分を定義する材料が沢山見つかったっていうのがひとつでしょうか。「私は一人の患者だけど、その前に一人の女性であり、研修医であり、ピアニストであり、ギタリストであり、ドライバーであり、動物愛護家であり…」みたいなね。口蓋裂を理由に相手が優のことを否定しても、優はそれが自分の全てじゃないって分かってるからへこまないのら。

現在リハビリで新たな病気と向き合っていることも、とてもポジティブに働いています。口唇口蓋裂に限らず、どんな病気でも、それを受け入れて上手に付き合っていくための「知恵」は共通しているんだなぁ、と感じる次第です。この知恵を復職後に目の前の患者さんに伝えていければな~、なんて思うんですが、あまり行き過ぎるとエゴですね、はい、まったく。

少し長くなってしまいましたが、優がいかに「脱ネガティブ」できたか、うまく伝わっていれば幸いです。はぁ~あ!久々にこっちのブログ更新(しかもポジティブな記事!!)できてすっきりした!!!