初日に視察いたしました啓徳クルーズターミナルを今度は海側から視察。

この日は中国からの大型客船が着岸していたので、停泊中のクルーズターミナルの様子を観ることができました。








海側からクルーズターミナルの全貌を見てみると、その規模の大きさに改めて圧巻!

かつては空港の滑走路だったものをクルーズターミナルに作り変えたということなので、その大きさはやはり半端ではないです。

名古屋港がこの規模のクルーズターミナルを真似して作ろうと思ってもまずはムリ!
ならば、何か案があるのか?と言うと、大型客船は、名港トリトンの下を高さ的にくぐり抜けることができないそうです。
そうなると、少し離れた金城ふ頭への乗り入れを考えなければなりませんが、金城ふ頭は自動車やコンテナーなどの産業貿易港としての役割の方が大きいので、客船を迎え入れるようなクルーズターミナルを新たに作るというのは非常に難しいと言えます。



さて、この日の2つ目の視察は、世界4位の出荷量を誇り、今や中国経済にとって欠かせない存在となっている巨大な【葵桶コンテナーターミナル】。



9カ所のターミナルを5社によって運営されているということですが、今回はその内の1社【HIT社】を訪問させていただきました。


大量のコンテナーの出入荷をコントロールをするハイテク技術の説明を受け、コンピュータやモニターを見て実際に操作する優秀な現場のスタッフの働きぶりを見させていただきました。










名古屋港の金城ふ頭のコンテナーターミナルは日本国内での取扱量は1位ということですが、世界ではトップ10にも入っておりません。
トップ10に入っている国々はほとんどが中国の港!

◎世界の港・コンテイナー取扱量のトップ10◎

1位: 上海(中国)
2位: シンガポール
3位: 深セン(中国)
4位: 香港(中国)
5位: 釜山(韓国)
6位: 寧波(中国)
7位: 青島(中国)
8位: 広州(中国)
9位: ドバイ
10位: 天津新港(中国)


◎香港港は2004年までは世界第1位だったらしいですが、現在は第4位になってます。
その大きな原因は荷役料金など高額な港湾料金だと言える。
その他、珠江デルタの過剰なターミナル整備による集荷競争激化によるものも大きい。
香港港の地位をさらにアップするためには、徹底的な効率化による取扱能力の向上させること。
フィーダーバースの増設など船社への多様なサービスの提供に取組むことが必要。












<私の個人的見解>

★ 世界の港の現状や課題を見させていただいた上で名古屋港の発展を考えると、例えば中国には人口的にも港湾の面積的にその規模には勝てないので、数値的に対抗する必要はないのかなと思います。
これからの名古屋港に国内外から人を呼び寄せて発展させていくためには、香港港のような巨大ターミナルを目指すのではなく、『そのサイズに見合った商業ペースで経済基盤を築きつつ』、他国にはないユニークなアイディアを駆使して『国内外から人が集まる港づくり!』に焦点を当てて前へ進むべきなのではないかと思います。


さて、よく聞かれますがのが、【名古屋港管理組合議会】って何なの?ということ。
少し説明させていただきますと、【名古屋港管理組合議会】というのは 愛知県議会議員と名古屋市会議員が15名ずつ、30名ほどで構成されている議会で、その長(管理者)は2年ごとに名古屋市長、愛知県知事が交代で受け持ちます。(今年度は河村市長。)

名古屋港の諸管理に関する様々な案件に対し、提言、提案、 議決するために1年ごとに議員が選出されて任務を負います。
今年度私も初めてこの名港議会の議員に就かせていただき、香港港視察に参加させていただ次第であります。

今回の視察では、世界をリードする香港港を色々な角度から見させていただけるというので、たくさん勉強させていただけると思います。
楽しみです! (^^)