島生活6日目。
そろそろ隔離されたホテルを抜け出して、
島を探検してみようと思い立ち、
サイクリングへ出かけることに。
マウンテンバイク1台、ペットボトルの水1本、
たった1枚の地図だけを便りに、
あてもなく自転車で走り続けた。
ここ、Koh Yao(ヤオ島)は、
ヤオヤイ島+ヤオノイ島の、大きく南北2つの島に分かれているが、
私達が滞在しているのは、北側に位置する“ヤオノイ島”の方。
人口約4000人、プーケット島近くでは一番大きな島で、
底辺10Km、高さ12Kmの三角形をしている。
宿泊施設はいくつかあるものの、
観光業はそれほど発達していないため、
まだまだインフラか整っておらず、
道路も未舗装が多い。
学校や交番は発見できたが、
病院も完備されておらず、銀行も郵便局もなければ、
駅も電車もない。
道を走っているのは、
トラック、乗用車、3人乗りの自転車やバイク。
島民はタイ南部の人々同様、
タイ族、モン族、インド系や中国系のミックスだが、
マレー系がより強く、
言語にしても、服装にしても、
私の知る一般的なタイ人とはまた違うように思える。
街ゆく女性達が多く履いていたのが、
花柄のロングスカートや、
サルエルのような、モンペのような?パンツ。
これらは1枚の四角い布を上手に結んで、
形作っているのだ。
所々に見られるこういった生活の知恵に感心した。
現在のヤオ島は、
農業、漁業、米作、ゴムの樹の栽培、
椰子油やココナッツ栽培が盛んで、
半数の島民は小規模漁業に従事している。
家の庭や、畑、道端など、
あらゆるところでヤギ、馬、牛などの動物が見受けられるのも珍しくない。
発展途上に感じられるのは、
2004年プーケット島で起こった津波による災害の影響も今だにあるだろう。
しかし、発展途上と思っているのは、私達の方で、
ひょっとしたら彼らは発展を望んでいないのかもしれない。
交通機関がなくても、ネット環境がなくても、
それぞれの生活がここに成り立っていて、
みんなこんなに楽しそうな顔をしている。
溢れる情報と、便利さに埋もれた私達こそ、
日々の生活でのちょっとしたことに不満を持ち、
大切な何かを見失ってしまっているように思える。
というわけで、
この島の魅力に魅せられて、
当初半周で折り返す予定が、
気づいたら、
20km近い距離を2~3時間くらいかけて自転車で1周してしまった。
素敵な思い出と引き換えに、
翌日の過度な筋肉痛が約束されていた。
((((((ノ゚⊿゚)ノ