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先週の土曜、伯父が亡くなった。
昨年から癌を患い、つい先日再入院したばかりだった。
83歳。
私と同じ酉年で、年男だった。
形見分けで、硯とワインをいただいた。
硯は、書道の先生でもあった祖父からのもので、伯父が遺したメモには「宝物の類」と書かれていた。
ワインは、伯父の好きなイタリアのもの。
従兄妹たちが、ぜひ私にと分けてくれた。

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私は伯父ちゃんが大好きだった。
そして、甥姪の中で私がイチバン可愛がられていた、と思う。

4年ぶりに東京から帰り、流行りのサブリナパンツを自慢気に穿いていた中学生の私に
「ユキコ、似合わんぞ。」
と、ズケズケ言った。
不貞腐れながらも伯母に連れられ、ミニのキュロットを見立ててもらい穿いて帰ると
「ユキコは脚が綺麗だから、こっちの方がずっと似合う。」
満面の笑みで言った。

北大が好きで、よく弟に言っていた。
「北大に入ったらポルシェを買ってやる。」
「伯父ちゃん、私は?」と聞くと
「ユキコは入れそうだからウッカリ約束できんなぁ。」
と大声で笑った。
伯父ちゃん、入れなかったよ(笑)

おじいちゃんの1周忌だっただろうか?
1人で退屈だったので、ブラブラ散歩をしてお祭りの櫓を眺めていたら、伯父ちゃんが心配して迎えに来てくれた。
2人でブラブラ名寄の街を歩いたっけ。

「ユキコが出てるテレビは、名寄ではいつになったら観られるんだ?」
札幌のケーブルテレビだからいつまで経っても観られないことを、とても残念がった。

叔父が入院し、お見舞いに行った帰りに
「美味いピザを食おう。」
伯父ちゃんのオープンのプジョーの後ろに私のオープンのロードスターが並んで走ったのは、写真に撮っておきたかったな。

伯母が亡くなり札幌に住むことになった。
寂しがり屋の伯父ちゃんはよく私に電話してきた。
「ユキコ、スカイプが使えなくなった。」
「あのピザの店、なんていったかな?」
もっと一緒にいて、もっとあちこちドライブしたかったけれど、伯父ちゃんが札幌へ来て3カ月ほどで私は仕事を始めてしまった。
そして、1年後には入院生活が始まった。

美味しいものが好きで、ドライブが好き。
旅行が好きで50ヶ国くらい旅をしていた。
イタリアが好きだと言っていた。
そう、私は伯父ちゃんに似ている。
超ハンサムだから顔は似てないけれど(^^;

伯父ちゃんの笑顔が大好きだった。
今はただ、冥福を祈るだけ。
伯父ちゃん、可愛がってくれてありがとう。