156 パスカル・マルティン・タイユー リバース・シティ 越後妻有トリエンナーレ2009
大地の芸術祭・越後妻有トリエンナーレ2009 のレポートです。
作品番号 : 156
作家名:パスカル・マルティン・タイユー 【カメルーン】 1967年ヤウンデ生まれ、ベルギー在住。
作品名:リバース・シティ
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=519
http://www.kanko-navi.jp/modules/navi/index.php?lid=234&cid=28
制作年:2009年 NO : 519
関連サイト
http://www.pascalemarthinetayou.com/
助成=カルチャー・フランス、フランス大使館
ECHIGO-TSUMARI Art Triennial 2009
Artist Name: Pascal Marthine Tayou 【Cameroun】
TITLE: Reverse City
http://www.echigo-tsumari.jp/2009en/artworks/index.php?id=519
この記事は、つづきです。前編はこちらjからどうぞ↓
http://ameblo.jp/yukko-i4r/entry-10560573313.html
パスカル・マルティン・タイユーさんは、絵画、彫刻、インスタレーション、パフォーマンスなど、
さまざまな表現手段を用いて、ポスト植民地時代のアフリカを表現しています。
ヨーロッパを拠点として、アフリカが抱える問題を、ダイナミックに提起して、とても高い評価を得ています。
丸太製のやぐらは、高さが5メートルほどあります。
色鉛筆は、2メートルほどに、巨大化しています。
吊るされた、色鉛筆の、お尻のほう(上のほう)に、世界各国の国旗と国名が、記されています。
まるで、ワールドカップのチームが集まっているみたいです。
各国代表が、仲良く並んで、ぶらさがっている様子は、ストレートに「世界平和」を、連想します。
カラフルで、かわいい作品であると同時に、モチーフが、色えんぴつであることは、
アフリカでの、「子供の教育」が、必ずしも十分でないことへの、問題提起なのかなあと、感じました。
こうやって、作品の真下から、上を見上げると、とがった鉛筆の先が自分に刺さりそうで、ちょっと怖いです。
そう感じながら見ていると、「ペンは剣より強し」という、ことわざも、浮かんできます。
アフリカが、欧米列強に侵略され、植民地となったのは、中世の大航海時代です。
人類を生んだ豊かな大地は、欧米人の食い物にされました。
武力の強いものが、弱いものから力ずくで奪い取る時代でした。
しかし、今、他国を侵略すれば、世界中から非難されるように、風潮が変わってきました。
何よりも力を持つのは、知性という時代になりつつあります。
国の未来と、子供の教育とは、密接な関係があります。
すばらしい作品で、アフリカのアイデンティティーを世界に発信する、パスカル・マルティン・タイユーさん。
彼の後に続く、素晴らしい才能たち・・・ きっと必ず出てくるでしょう。 それもきっとたくさん。
なぜならば、世界はフラット化していて、努力さえすれば、すぐに世界を制することができるからです。
剣を振り回さなくとも・・・
この作品を見ていると、発展途上国と先進国の差は、個人レベルではすごく小さくなっていて、
「同じピッチの上に同じように立っているんだ」 という印象も、また、強く感じます。
何よりも、パスカル・マルティン・タイユーさんが、知性と情熱とを、力強い作品の形で示していること、
私たちにそれが伝わっていることが、その証明です。
他の作品記事は、こちらのリンクからどうぞ!
http://ameblo.jp/yukko-i4r/entry-10337812312.html
作品の場所へのアクセス
ツアー:越後交通・里山アートツアー北回り2 (平日偶数日・土日に運行)、ダイジェストツアー(土日に運行)
http://www.echigo-kotsu.co.jp/gt/
マルケーバス 松代・松之山エリアツアー(土日に運行)
ほくほく線まつだい駅
使用機器:OLYMPUS E300
撮影日:2009.8.13.
撮影地:松代城山 新潟県十日町市松代3743-1(農舞台)付近
Photo:松本由歌子
大地の芸術祭・越後妻有トリエンナーレ2009 http://www.echigo-tsumari.jp/2009/
ECHIGO-TSUMARI Art Triennial 2009 http://www.echigo-tsumari.jp/2009en/
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