8月のお菓子講座では、カシス、ブルーベリーにすみれの天然エッセンスを合わせて、層状に積み上げたムースケーキを作りました。
お手本はエルメのアンヴィシリーズ、「カシス×スミレ×バニラ」です。
ヴァニラの香りが上手にカシスとスミレをつなぎ、調和の取れた上品で繊細な味わいとなりました。
ヨーロッパでは「ニオイスミレviolette odorante」は香水の原料花であり、ごくメジャーな存在でしょうが、日本ではたぶんほとんど誰も分かりません。でもその花から抽出したエッセンスはどこか懐かしい香りなのです。
なんだか昔嗅いだことがある、というのが大半の方の意見です。私にとっては子供時代の砂糖菓子です。
「あ、これってバイオレットフィズの香り!」
とおっしゃった生徒さんがあり、納得しました。そちらはたぶん人工の香料でしょうが、なるほどそうなのかもしれません。
もしかしてご家族がスミレの香りがだめかもしれない・・という生徒さんのムースからはスミレを抜きました。
端っこの切り落としをちょっといただいてみると・・・
ぱきっとしたカシスの酸が爽やかな夏のアントルメになりました。こたらはカシスとヴァニラがよく合います。
私には懐かしい砂糖菓子の香りなので、飾りは「あめ」にすることにしました。
砂糖を煮て、粉砕。
雪の結晶のように仕上がります。
おまけは8月のお楽しみ。ベルガモットのソルベに、ペリエを注いで!
生き返ります。