香り高いいちご、マラ・デ・ボワでビュシュ・ド・ノエル | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

12月19日~22日
12月の製菓連続講座にて
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3つのベリーを使ったビュシュ・ド・ノエル

マラ・デ・ボワという品種のいちごのピュレを主体にムースケーキのビュシュを作りました。マラ・デ・ボワはフレーズ・デ・ボワ(ワイルドストロベリー)の香りのするいちご。とても香り高いのです。



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マラ・デ・ボワのジュレ、フランボワーズ、カシス、アーモンドとピスタチオを散らし、中心にはホワイトチョコレートのムースを埋め込んでいます。


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ある日の断面は、不本意ながら、雪だるまみたいに。


もう一つのお菓子は、パート・ド・フリュイpate de fruits
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果物のピュレ、砂糖、ペクチンを使います。ペクチンはもともとは果物に含まれるものですが、りんごやレモンから工業的に抽出されたものを添加します。果物の味と香りがぱっと口に広がり、甘いけれど、素敵なお菓子。

昔、初めてパート・ド・フリュイを食べたとき、何ておいしいのか!と思いました。それまで知っていたフルーツゼリー(セロファンに包まれた角切りのゼリー)とは似ても似つかない濃厚な味わい。でもあのゼリーの原型がここにあったとは!

パート・ド・フリュイは果物と蜂蜜を使い、古くは古代からアラブや中国で作られていたそうです。フランスで大発展したのは、砂糖が工業的に生産され始めたナポレオン1世の時代(1805-1815年)なのだそうです。だからとても古いお菓子の一つなのです。

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マラ・デ・ボワ、フランボワース、カシスの3つのピュレで。
じつはこのくらいの量なら5分もあればできあがります。