Trick or Treat 1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


こちらの記事(「夜会爆弾♡」)にて
萌えを叫んだエピソードから☆


以降BL妄想ですので、
苦手な方はご注意くださいませ。


















Trick or Treat







Side N







「振り付け考える」には負けるよね…


思わずため息をついてしまって、慌ててマネージャーを見た。送迎車を運転する彼は気づいていないようで、ほっと胸をなでおろす。


大野さんと二人、雑誌の取材を受けた。

二人ってことは事前に分かっていたし、その後二人とも仕事はないはず、とも知っていた。

だからなんとなく、いつも通りあの人がうちに来て、飯食って、酔って……まあ、戯れに『そういうこと』すんのかな、って思ってたんだ。勝手に。


勝手だよ?そりゃ。


だって、二人で仕事終わりを迎えた時ってだいたいそうだったから…




それに、この前二人で会ったのっていつだろう。




いつも、1日のどこかで一度はあの人のことを自然と考えるから、あまり離れている気はしない。

それは、テレビ局のメニュー表で、一緒に食べた定食が目に止まったときだったり、一緒に話をしている時に話題になった芸人さんに会ったときだったり、他のメンバーと仕事したときだったり。

でも、今日は久々に触りたいなって、触ってほしいな、って、そう、恥ずかしながら朝から思ってたんだよね。ほら、俺触ってないと、触られないと、死んじゃう人だから。








取材が終わっても大野さんは帰る気配もなく、いつもみたいに「今日、ニノん家行ってもい?」とも聞かれなくて、しびれをきらした俺は「今日この後なんかあんの?」と聞いた。この感じなら、なんかあるんだろうな、と思いながら。もうこうなったら、なんかあってほしい、とさえ思った。


「新しい曲の、振り付け考えるから…スタジオ行って」


大野さんは少し笑って、でもすぐに物思いにふけるように黙った。


ああ、もう、俺はここにいなくなってるよ。


大野さんはすでにその頭ん中で、踊る自分の像を結んでる。


「そか、頑張ってね」


俺はにこっと笑ってそう声をかけた。




はあ…



しょうがない。


しょうがないね。



だって、こういうとこ好きなんだもん。



ふわふわしてるように見えて、裏でこの人がどれだけ努力してるか、俺は知っている。


だから、しょうがない。
そりゃしょうがないよね。


俺はできるだけ、大野さんに何も思わせないよう、気配を消しながら楽屋を出た。


こんなとき、俺のせいで罪悪感を抱かせるなんて真似、絶対にしたくない。


没頭して、夢中になって、たどり着いた静かな世界で、まだこの世界にないものを生み出してほしいんだ。



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