侑士 チョ~SS ④ | 肝っ玉かあちゃんのひとり言

肝っ玉かあちゃんのひとり言

妄想の世界に逝っちゃってるヤツの戯言

今日は俺の誕生日。


彼女がおるってわかっとっても、プレゼントをくれる子は少なくない。


トモ以外に貰うプレゼントなんて俺にとったらどーでもええんやけど、

トモの拗ねた顔が見てみたくて、トモがおる目の前で堂々とプレゼントを受け取ってみる。



ん?なんや反応が悪い。

これくらいじゃまだまだ余裕うってか?



ほならば・・・と、受け取ったプレゼントをその子の目の前で開けて、

大袈裟なほど喜んで見せた。




「ありがとうな。自分趣味ええな。さっそく使わせてもらうわ。」

「ホント!?」




嬉しそうに頬を染め、目を輝かせながら、どんな風にプレゼントを選んだか話し出す。

そういうのって、男から見たら可愛くてしゃーないんやろうけど・・・・・俺の心はピクリとも動かへん。


俺が見たいのはそんな顔やない。

俺が見たいのは・・・・・



もう1度トモの方へと視線を向けてみる。



え・・・・・・・?




いつの間に来ていたのか?


俺の机のすぐ横にトモが立っとって、楽しそうに談笑していた俺達を見下ろしていた。


髪に隠れて表情は見えず、「どないしてん?」と問おうとすると、

ふいに顔が近づいてきて、驚く間もなく唇が塞がれた。



一瞬にして教室がざわめきをあげる。



手に持っていたプレゼントが音を立てて床に落ちたけれど、

俺はそれに反応する事もないままに、呆然とトモの唇が離れて行く様子を見つめていた。




「わ、私からのプレゼント!」




それだけ言うて教室から走り去って行くトモに、俺は慌てて席を立つ。



足元に転がったプレゼントを飛び越えて、

トモからもらったプレゼントに顔を緩ませながら、

俺はトモの背中を追いかけた。



ほんまに可愛い姫さんや。


どこまで俺を夢中にさすねん。


俺に火をつけたんはお前やで?


ちゃんと責任とってくれんねよな?





「プレゼントってあれだけなん?あれじゃ・・・・俺足りひんねんけど?」





不意打ちキスをしてきた君




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今更ですけど・・・・・お題って意外と難しい。(笑)