「チョコレートにとって基本的なこと」出版記念デモンストレーション@2日目 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
デモンストレーション1日目






<2日目のメニュー>
●ショコラ・フランボワーズのプティガトー(本の中のレシピを新しい形で提案)
●ボンボン・オリジナル/トマト・エ・バジリック&ジンジャー・バルサミック
●スパイス風味のホットチョコレートドリンク

 

 




ショコラ・フランボワーズのプティガトーは、ムース・ショコラの中に
フランボワーズのジュレ。
土台はパート・サブレ・ショコラにビスキュイ・サッシェを重ね、
仕上げにグラサージュ・ショコラをかけ、ヘーゼルナッツノキャラメリゼをつけて。

 
 

 




ローマジパン入りの別立てのビスキュイ・サッシェは、
しっとりと仕上がるので、焼き上がりにシロップをうつ必要がないそう。

メレンゲを合わせた後は、ボウルを回しながら切るように
やさしく混ぜ合わせ、気泡が残るように仕上げるのがポイント。
高さのあるシリコン型で焼成します。

 
 
 


 
ムース・ショコラにはマンジャリ(カカオ分66%)を使用。
ガナッシュにゆるめに泡立てた生クリームを合わせ
ゴムベラで混ぜた跡がこんもりと残る程度に。

ジュレを支えられる固さの、密度の高いムースに仕上げ、
型に半分より多めに絞っていきます。

 
 
 




フランボワーズのジュレを型からはずし、ムースの中に入れ、押さえます。

 
 




さらにビスキュイ・サッシェを重ね、しっかりと押さえ、
横からはみ出したムースはパレットでならして、冷凍庫に入れて固めます。

 
 




マンジャリを使用したグラサージュ・ショコラを40~45℃に調整し、
スティックミキサーをかけ乳化させ、艶をだします。

「このグラサージュにはなぜグレープシードオイルが入っているんですか?」
という質問が、2日間とも挙がったのですが、その質問を聞くと
待ってました!とばかりにブルーノシェフの顔がニヤリ^^;
流動性と艶を出すために加えられているのだそう。
他のオイルでも代用できますが、風味の問題がややあるとのことでした。

 
 
 


 
パート・サブレ・ショコラを台紙代わりにして、アーモンドダイスのキャラメリゼを裾につけて。
本に掲載されているこのガトーはトイ型ですが、このいも虫(?)お団子(?)型も
とっても可愛くて、フォトジェニックですよね♪

  

 
 




手法や味の組み合わせに特徴、個性のあるボンボン・オリジナルの中からの2種類。
 
一つ目は、トマト・バジリック。
甘さ+塩味(シュクレ・サレ)のボンボンです。

まず生のトマトをオーブンで乾かしコンフィにします。
これをミキサーにかけペースト状にし、上の写真のように
フライパンに入れて弱火にかけ、混ぜながら水分を飛ばしていきます。

一方バジルの葉を生クリームに入れてアンフュゼし、クレーム・バジリックを作ります。
これを溶かしたブラックチョコレート(カカオ分58%)に加えガナッシュを作り、
トマトのコンフィの両面にのばしていきます。
ブラックチョコレートでシャブロネし、2cm角に分割したら・・・







テンパリングしたブラックチョコレートに落とし、コーティングし
凹凸模様のシートをのせ、軽く押さえて。

トマトの塩味とバジルの爽やかな香りを感じるアミューズ的なボンボンでした。

  

 

 

 


二つ目は、ジンジャー・バルサミック。
酸味と甘み(エーグル・ドゥ)のボンボンです。

一番大変な作業は、バルサミコ酢を1/3まで煮詰めること。
ブルーノシェフもむせかえってらっしゃいました^^;

60~70℃の生クリームにショウガを加えアンフュゼ。
高温の生クリームにショウガを入れると分離するのだそう。

バルサミコ酢にクレーム・ジャンジャンブルを加え、
チョコレート2種(カカオ分38%&58%)を加え混ぜます。
バルサミコ風味を生かすためにまろやかなミルクチョコレートを使用されています。

こちらの模様は、カットしたステアリング・ストローをのせて。
凝縮した酸味の中にほのかにショウガが香るボンボンでした。

 
チョコレートドリンクは、1日目はコールドドリンクでしたが、
2日目はホットドリンクに。
ヴァニラ、シナモン、スターアニス、クローブ、ブラックペッパーが効いた
エキゾティックでリッチな味わいでした。

 
 
 







●ショコラ・フランボワーズのプティガトー
●ボンボン・オリジナル/トマト・エ・バジリック&ジンジャー・バルサミック
●スパイス風味のホットチョコレートドリンク

 
一日目も誰も気付いてくれなかったんですが・・・とブルーノシェフ。
実はこのディスプレイコーナーに飾られている‘もみの木’のショコラのピエスは、
先日開催された1日カフェのイベントの際に、シリルシェフが作られたものなんです。
その時の写真がこちら・・・

さぁ、間違い探しスタートです!
シリルシェフは、「Le Cordon Bleu」の頭文字、L、C、Bの
アルファベットを飾っていたのに、いつの間にかB、L、Dに?!
そう、Bruno Le Derf(ブルーノ・ル・デルフ)シェフ
ご自身のお名前の頭文字に変わっていたんです^^;
お二人はきっととても仲良しなんでしょうね。。。
講習会中も何度もジョークを投げかけてらっしゃいましたから。

 
 
 


 
微妙な(笑)ルミナリエをバックにパチリ♪
ブルーノシェフ、代官山も合わせ4回の講習会お疲れ様でした。

チョコレートにとって基本的なこと」刊行記念講習会。
私も拝読させていただいたんですが、ボンボンショコラや
チョコレート菓子の作り方はもちろんのこと、
チョコレートとは?という基礎知識、ボンボンのベースとなるもの、
ショコラティエの基本的な作業についても詳しくまとめられていて
あらためてとても勉強になりました。
本当に基本的なことからしっかりと学べ、
応用の幅を広げることができる1冊だと思います。

皆さまも、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね。