緊張のあまり、会議当日は3時に目が覚めた平尾由希です。
総務省より任命された「過疎地域自立活性化優良事例表彰」の委員のお仕事が
第一回目の会議とともに今月から本格的に始まりました。
多くの過疎地域において、高齢化の進行、人口流出のため、地域産業や生活基盤の格差が問題となる今日、
過疎地域においてこれらの問題に独自の創意工夫を持って活性化に取り組み、
自立を目指す優良な事例について総務省が表彰を行うというものです。
私はこの表彰委員会の委員として、審査や現地調査を行い、受賞団体の決定の役割を担います。
委員長に早稲田大学教育・総合科学学術院教授の宮口侗廸先生、
法政大学大学院人間社会研究科准教授の図司直也先生、(株)タマノワの玉置仁美先生、
日本経済新聞編集委員兼論説委員の谷隆徳先生という錚々たる皆さん。
経験も知識も浅い私がお役に立てるのか、身の縮む思いでしたが
皆さんにご指導を賜り、消費者(観光客)の代表として純粋に魅力的に感じた事例を選ぼうと開き直りました。
NHKを卒業後、たくさんの方のお力添えとご縁に恵まれてフードコーディネートやレシピ開発などの仕事をする一方、
「食で地方は元気になる」と信じ、長崎の食や文化に関してのトークショーを行ったり、
コラムやブログなどで情報発信してきました。
大好きなふるさとと温かい長崎の人たちへ恩返しをしたい、長崎の素晴らしさをたくさんの人に知ってもらいたい、
個人のほんの小さな思いからです。
「個人」「町」「自治体」「会社組織」と、規模はそれぞれ違いますが
地方を元気にしたいという共通の思いから生まれた数々の活動に仕事を通じて接し、
こうした活動に継続的に携わり持続していくことの大切さを知りました。
いつしか、仕事という枠を超えて、私には一体何ができるのか、こればかりを考えるようになりました。
アル・ケッチアーノのオーナーシェフ奥田政行さんはご自身の著書の中で
委員会の先生方のような「知識人」、地方の料理家やシェフなどの「料理人」、「生産者」が強固なつながりを持ち、
それに旗振り役の「行政」や「メディア」が呼応して
これらのネットワークがうまく機能することが地方の発展には欠かせないとおっしゃっています。
これから何をしていくべきなのか考えながら、ゆっくり、少しずつ進んでいきたいと思います。
今月から委員会の視察でいくつか地方にお邪魔する予定です。
リポートもブログで発表していこうと思っています。
皆さんとともに取り組む活動に、気長に、楽しみながらお付き合いいただけると幸いです。
きっとこれから、紆余曲折、迷走、挫折、なんでもありだと思うので・・・