何だか3連休がやたらに多くて、感覚が麻痺していますが、今日は普通の日曜日ですね。
露木行政書士事務所・露木幸彦と申します。
さて前回は、離婚した後、面会できなくなるパターンについてお話してきました。
今回はその続きからです。
「子供と面会できなくなる」パターンとは、次の2つです。
1.どちらが子供を引き取るのか、親権の問題で徹底的に争った場合
特に話し合いでまとまらず、訴訟(裁判)までもつれた場合
2.お金をいくら支払うのか、いくらもらうのか
離婚の条件(養育費や慰謝料など)で、とことん揉めた場合
特にお互いが離婚に同意してから、6ヵ月以上、まとまらなかった場合
どちらのパターンにも共通するのは、「いつまで経っても解決しないこと」です。
すでに離婚することは決まっているのに
・どちらが子供を引き取るのか
・いくらお金を払うのか、もらうのか
それが決まらないばっかりに、
いつまでも「別れるに別れられない」状態が続いています。
離婚協議の期間と、相手への嫌悪感は、比例します。
話し合いが長引けば長引くほど、
お互いにストレスやプレッシャーを受け、それを蓄積しますが
「なぜ、こんなに苦しめられているのか」自問自答したら、
どうなるでしょうか?
「あの人のせいだ」という結論にたどりつきます。
そこで余計にあなたのことを嫌いになり
恨めしく思い、怒りの感情を溜めこむのです。
その感情を溜めこめば、溜めこむほど
その感情を離婚「後」も持ち続け、結果的に、
子供の面会を申し出ても、断固拒否されるのです。
離婚の話し合いは、外から見れば、本当に醜いものです。
・お金を持っているはず、いや、持っていない(このお金は自分のもの)
・もっとお金を払って欲しい、いや、払わない(自分のために使いたいから)
・お金を隠しているのではないか、
いや、隠していない、これで全部。(財産を隠したまま、離婚できれば)
このような場面に身を置いた場合、人間の気持ちはどうなるでしょうか?
相手の言葉を1つ1つ疑い、相手の態度にいちいちビックリし
相手が明らかに嘘をついていても、全然吐かせることができない・・・
そんな不安定で、疑心暗鬼なことを考えれば考えるほど、
精神的にどんどん消耗していきます。
そして話し合いの回数を重ねれば重ねるほど、
心がギスギスし、心臓がキリキリします。
相手の言葉を聞けば聞くほど、本当はそこまで「おかしな人」
ではないかもしれませんが
実物以上に「おかしな人」だと思い込んでしまうのです。
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そのうち、「憎悪」「憎しみ」「恨み」
といった感情を持つようになります。
「離婚すれば赤の他人」そこまでしなくても・・・と思うのですが
相手をガンガン攻撃し始めるのです。
わざと傷つくような言葉を選んだり、相手が嫌なことを
意図的にやってみたり。これはお互いにそうなのです。
ただ、本当にそんなことをやる必要があるのか、
十分に考えなければなりません。
仮に相手をケチョンケチョンにやっつけることに成功したとして、
何がどうなるのでしょうか?
ケンカの勝者は、気分爽快!かもしれませんが、
敗者はたまったものではありません。
「もう最悪!絶対、子供に会わせないんだから」
相手がそういう気持ちになっても、何ら不思議ではありません。
離婚の話し合いは、条件(養育費や親権、慰謝料など)を決めることが目的です。
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逆にいえば、目的さえ達成できれば、必要以上に問題を大きくしたり、
回数を増やすことは無用です。
それなのに相手を攻撃し、必要以上に傷つけてしまうことで、
むしろ、相手の「怒り」を誘発しているのです。
離婚しても、怒りの感情を持ち続けている人が、あなたのために
「何かしてあげよう」と思うでしょうか?
(次回に続く)