舞台「郵便屋さんちょっと」を観てきました。なんと初日でしてとっても楽しめました。
ストーリーは、
田舎の菜の花郵便局の局長代理をしている菜見子。局長だった父が亡くなり、兄は海外に出ているので、仕方なく、局長代理を引受けて郵便局の運営をしています。しかし、その地域の再開発が決まり、郵便局にも立ち退きの要求が来ています。菜見子は、父の死後、何とか郵便局を守る為に、頑張っていたのですが、さすがにここまでかというところまで来ていました。
そこへ、LAで俳優業をしていた兄のジョン・センジロウが戻ってきます。菜見子に、もう大丈夫だと話し、自分が局長となって、郵便局の改革に取り組んでいきます。しかし、センジロウの改革はトンデモナイものであり、手紙を届ける前に郵便局員が読んで、手助けをしてあげるというものでした。はぁ?という感じなのですが、ラブレターの書き方が酷ければ、アドバイスをして書き直させるなど、勘違いも甚だしい郵便局が作り上げられていきます。
菜の花郵便局は、何故か、警察からの回し者である童貞塾という一団に狙われており、何か、前の局長の時に、重要な物を隠していたようなんです。警察は、それを探している様子。しかし、センジロウにも菜見子にも、全く覚えがありません。そして・・・。
後は、演劇を観て下さいね。
扉座の舞台は、本当に面白いです。今回も、大笑いで、ちょっとサスペンスチックで、最後にはアクションまでありました。菜の花郵便局なんて言うから、とってもほのぼのしていて、田舎の穏やかな雰囲気なのに、内情が分かり始めると、スパイとか、重要機密とか、はぁ?って言ってしまうような事がバリバリ出てきて、その上、郵便局長の家族のドロドロした争いなどもあったりして、もう、面白さ爆発でした。
つかこうへいさんの原作だそうですが、現代版に内容を変えてあって、郵政民営化があった後の話なんですね。民営化のせいで、こうなったとか、ああなったとか、色々出てきたりしてましたし、前の郵便局長の時に警察の秘密任務を受けていて、極秘裏に怪しい人物の手紙を読んだり、留めたりしていたようなんですが、これって、今のネット社会でアメリカが行っている国民を監視する行為と一緒ですよね。エドワード・スノーデンが訴えた事って、これと同じ事なんですよ。スゴイでしょ。そんな事を盛り込んじゃっていて、なんか、凄い事になってんなって思っちゃいました。
嬉しかったのが、何故か、飛脚の格好をした男性たちが郵便局員を攻撃するという場面があるのですが、この飛脚部隊って、名前が「童貞塾」。はぁ?と思うのですが、桐蔭率いる塾生6人(高杉とか桂とか・・・。)は、モテない男たちで、何故か童貞を守っていて、警察からの依頼で郵便局を邪魔するんです。この6人がね、ふんどし姿なのよ。もう、お尻丸出しで、踊ってくれて、大笑いでした。お尻、とってもキレイでした。
ジョン・センジロウ演じる山中さん、今回も、演じて踊って、大暴れでしたね。またも、流れるような汗をかいていて、タオルを投げ入れたくなったわぁ~!でも、退場されると困るから、投げ入れなかったけどね。なんか、色々な舞台で思うのですが、汗をかくような舞台の場合、途中でタオルを投げ入れるとかって、面白いと思うんだけど。危ないのかな。前列のお客さんにタオルを持たせておいて、時々、それを借りに行くとかって演出、面白そうなんだけど。(笑)
私は、この舞台、超!超!お薦めしたいと思います。今、まだ、「座・高円寺1」で上演しているので、もし、お時間があったら、ぜひ、行ってみると良いと思いますよ。当日券があると良いけど、調べて、行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「郵便屋さんちょっと」 http://www.tobiraza.co.jp/kouen/kouen2016/yubinyasan2016_201606.html
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