今日は、「HOME 愛しの座敷わらし」 の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
父親の晃一(水谷豊)の転勤で、東京から岩手の片田舎に引っ越すことになった高橋一家。それぞれに悩みを抱え、心がバラバラになりかけていた一家が築100年以上の古民家での田舎暮らしに慣れてきたころ、不思議な現象の数々に遭遇する。やがて、その家には座敷わらしが居ついていることがわかり、家族の関係に少しずつ変化が訪れる。
というお話です。
岩手の田舎へ引っ越した家族に起こるお話なのですが、東京で暮らしていた時は、みんなバラバラで、お父さんは仕事、子供達はそれぞれ悩みを抱えていて、なんだか、まとまりが無かったんです。そんな家族が、ど田舎に引っ越し、隣家といえば、ひと山越えるほど遠かったりして、どうやって暮らしていいかも解らないほどなんですね。晃一=お父さん以外は、みんな、こんな所に住むことは出来ないって、大騒ぎ。面白いですよ。
家族が住むことになる古民家なんですが、素晴らしい建物です。かやぶき屋根で、全て吹抜け、柱、梁など、本当に美しいんです。でも、住むとなったら、住み難いだろうなって思いますけどね。だって、断熱材は入っていないし、窓も隙間だらけ、本当に寒いと思います。普通の暖房をしても、部屋は暖まらないよね。だから、生活の仕方からして変えないと、この古民家に住むのは難しいと思いますが、本当に美しいビジュアルで、感動でした。
そんな田舎町の古民家で暮らし始めると、なんか、物音がしたり、不思議なことが起こったりと、今で言う、ラップ音などがしたりするんです。家族はみんな恐がっているのですが、小学5年生の息子が小さな子供を見て、それから、もしかして座敷わらしがいるんじゃないかという話になるんです。
座敷わらしって、昔、親にまびかれた(口減らし)子供が、座敷わらしとなって、家に住み着き、その家を繁栄させるのだそうです。不思議な座敷わらしの話はその田舎では有名で、福の神としてありがたがられていて、皆、好感を持っているんです。色々な人から、座敷わらしの話を聞いて、晃一の家族も、好感を持ち始め、恐がらなくなっていきます。
家族に絆が生まれて、段々と心がやわらかくなっていく様子が良く描かれていて、いいなぁって思えるような雰囲気でした。都会の競争社会の中でどんどん締め付けられて、白いものを黒と言わなければならないような日常に、心を潰されている人間には、こういう空気が良くて、時間がゆっくり進む場所で、リフレッシュすることが必要ですよね。人間が壊れてしまう前に、家族の絆が壊れてしまう前に、ちゃんと修復することが大切ですよね。
人間には立ち止まる時間が必要だし、目に見えないものを信じることも必要だし、一番は、自分を信じることが大切なのではないかと考えさせてくれる作品でした。誰でも、自分がやっていること全てに自信を持っている訳ではないけど、でもこれだけはと言うものには、自信を持って、進んでいくことって必要ですよ。誰が何を言っても、頑固に突き通すこともあって良いと思います。そして、目に見えなくても、信じてあげてください。
この映画、春、温かい日差しを感じられる時期にピッタリの作品だと思います。ギスギスした心に、潤いを与えてくれる作品ですよ。私は、お薦めしたい作品の一つです。ぜひ、温かい空気を感じてきてください。感動させてくれます。ファミリー感動映画なので、そういう作品が苦手な人は、止めてくださいね。楽しんできて下さい。
・HOME 愛しの座敷わらし@ぴあ映画生活
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