先日、「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」を観てきました。
ストーリーは、
一人暮らしの女子高生、御園マユのマンションに、あやしい男が訪ねて来た。最初はいぶかるマユだったが、彼に「まーちゃん」と呼び掛けられた途端「みーくん！」と喜んで男に抱きついた。マユは10年前に少年少女監禁事件の被害者となったことがあり、その時一緒に監禁されていたのがみーくんだったのだ。マユのマンションの部屋で、みーくんはマユが誘拐した小学生の姉弟を見つける。その日から、4人は同居生活を始めることになる。
というお話です。
なんだか、すごい映画でした。ふざけている様な題名ですが、すごいサスペンスです。謎が深まって、最後の最後で解ります。逆転するんです。驚きますよ。はっきり言って、人物の相関や出来事は、「白夜行」にとても良く似ているのですが、描き方が全然違って、驚くほどシュールな話になっています。もちろん「白夜行」も良かったし好きですが、この「みーくんとまーちゃん」の方が、私の好みですね。屈折さ加減が、最高なんです。
子供の誘拐監禁って、一番卑怯な犯罪だと思って、許すことは出来ません。犯人は、全員極刑で良いと思っています。だって、弱い人間を使って、自分の欲求を満たそうとするなんて、許せません。誘拐された子供は、一生苦しむんです。子供の頃の強烈な思い出って、絶対忘れないですもん。はっきり言って、その子の未来を殺したも同然です。本当に許せない。
それにも増して、親の虐待は、もっと許せません。目には目をで、同じことを親にやればいいのになぁ。この映画の中でも、虐待の被害にあったであろう子供が出てきますが、本当に、どうしてあげたら助けてあげられるんですかね。子供は、どんな酷い親でも慕う気持ちがあって、他人が入ろうとするとイヤがったりするでしょ。助けてあげたいんだけど、親と離そうとするともっと酷い虐待をしているような状態になってしまい、なんともやるせない気持ちになります。
子供の頃に、酷い事件にあってしまったら、やっぱり精神が壊れてしまいますよね。助けてあげたくとも、子供の時に刻まれてしまったものは、消えないですから。そういうトラウマというか、傷を、脳への刺激とかで消してあげる事が出来るようになったら良いなぁ。カウンセリングとかでは、はっきり言って、決して無くならないと思うから。酷い出来事を背負っていけるような強い精神を持つってことは、ある程度狂ってしまうということでしょ。少し考えて欲しいよなぁ。
こんな事を深く考えてしまう映画です。でもね、決して暗い映画ではありません。すごく楽しめます。主役の二人が、とても し・あ・わ・せ だから大丈夫。鈴木京香さんや田畑さんが、いいキャラ演じてます。京香さんの”嘘だけど～！”がサイコーです。楽しみながら、サスペンスが味わえて、子供の大切さを教えてくれるなんて、すごい映画でしょ。私は、超お薦め作品です。ぜひぜひ、観に行って欲しいです。
・嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん＠ぴあ映画生活
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