月曜はなにやかやとすることが多くて、寝たのは日付の変わった朝方の4時。
さすがに、英語の時も頭がぽ~っとしていました。

明日(といっても日付が変わったので今日だけど)はベルリン・バロック・ゾリステンの演奏会があるので、ぐたぐたせずにさっさと寝るつもり。
だけど、ちょっとだけ・・・・

今月の生活クラブの本のカタログに、懐かしい書名をふたつ見つけました。

本「おとうさんのちず」 ユリ・シュルヴィッツ あすなろ書房

これはかなり前にブログで取り上げたことがあります。
「そらとぶ船とせかいいちのばか」「よあけ」・・・などの絵本を描いたシュルヴィッツが、ポーランドの戦火を逃れて難民生活をしていた時の話です。
パンを買いに行ったおとうさんが買ってきたのは、お腹の足しにならない一枚の世界地図。
・・・・・・・この地図はユリ少年の心の飢えを満たし、空想をはばたかせる元になりました。

本「一杯のおいしい紅茶」 ジョージ・オーウェル 朔北社

こちらは戦後間もなくの1946年に書かれたエッセイで、おいしい紅茶を飲むためのこだわりや薀蓄を述べたものです。
物資が不足し、不自由な暮らしを余儀なくされていた時だからこそ、もはやぜいたく品となった紅茶(&砂糖)について、読者も、舌と香りの記憶をたどったのではないでしょうか。


さて、紅茶といえばつい連想したもう1冊
本「紅茶を受皿で―イギリス民衆芸術覚書」 小野二郎 晶文社

なにしろ我が家の本棚にはオーウェルと小野先生の紅茶の本が並んでいるので、芋づる式に浮かんで来るのは仕方ないですね(苦笑)
こちらは表紙にジョージ・クルックシャンクの「紅茶を受皿で飲む男」という版画を使っています。
そして、小野先生はこの本の中で、ちゃんと小野寺健さんが訳した(「一杯のおいしい紅茶」中のエッセイ)”イギリス料理の弁護”についても触れていますから、とうぜんオーウェルの紅茶についてもお読みになっているでしょうね。

で、受皿で飲む紅茶で、ついでに浮かんでくるのは
本「農場の少年」 ローラ・インガルス・ワイルダー 福音館

後にローラと結婚するアルマンゾ少年のとうさんが紅茶を受皿にうつして飲んで、娘のイライザ=ジェーンにみっともないと云われる場面ですね。
かあさんは”これはイギリスのりっぱな伝統的飲み方”だとたしなめたと記憶していますが・・・・。


・・・・・とまぁ、なにやら早寝の決意が怪しくなってきましたが、ままよ(爆)
英語のレッスンから帰ってきて頂いたお茶が、ラプサンスーチョン。
<ロシアの剣呑な坊さんの名前>に似ているような( ´艸`)・・・・・・・中国茶です。
古風な味と香り。
ルーシー・ボストンなら、さしずめ”ほこりの味”と形容しそうです(リンボウ先生の「イギリスはおいしい」参照)。
お茶を楽しみながら、細身の聞香杯と広口の品茗杯で味わう中国茶の作法を思い出し、
お茶が伝わったばかりのイギリスで、この飲み方が形を変えて受皿で飲むことになったのではないかなどと、あらぬ妄想をふくらましてしまいました。
ジノリの受皿なら、深さがあるので<うつして飲む>のにぴったりですが・・・・・・。


わっ、もう寝なくちゃ走る人ぐぅぐぅ