『ホドロフスキーのDUNE』@東京国際映画祭 | vivienne sato
東京国際映画祭にて『ホドロフスキーのDUNE』を鑑賞。

最近のドキュメンタリーの中ではダントツに素晴しく、素材はもちろん、その構成や展開、アプローチも逸品。
ホドロフスキー版の「DUNE」がもし完成されれば、『スター・ウォーズ』から始まる現在のSFの世界観や歴史は明らかに変わっていたであろうと云われる。。

劇中では84歳のホドロフスキーのさまざまな武勇伝や交渉術が、人間味溢れる語り口で次々と映し出される。。。時には狂気も垣間見られる。
完成されれば、映画の尺はなんと20時間。
O.ウェルズやS.ダリなどが出演を快諾。ギーガーに美術を、メビウスに絵コンテ画を、その口説き落とすエピソードもまた面白すぎる。。。

「人生の目的は、自分の魂を昇華させること。映画は芸術だ。人間の魂を深く探求するもの。。私にとってDUNEは神の降臨で、自我と知性を解き放ちたかった。。」と。
「エル・トポ」、「ホーリー・マウンテン」、、。 善悪未分化の領域にあるのは芸術のみといえる。。。

ハリウッド出資者へのプレゼン様の脚本、絵コンテやプロダクトデッサンなどが詰まっているBOXは、現在世界には三個しか現存が確認されていない。なん と、ひとつはebayで日本人が5000-10000ドルで落札し、日本国内にあるらしい。(パヴィッチ監督インタビュー時談)

『リアリティのダンス』も楽しみなところ。

http://www.uplink.co.jp/dune/   (2014年6月公開)
http://www.uplink.co.jp/dance/   (2014年7月公開)