昨日は、プロフェッショナル集団の
キャリア形成について、書きました。

組織と個人で両方で考え、
その結果、
キャリアの軸が見えてきたらいいなと…


とは言っても、本音のところ、
「キャリアの軸なんて、
今の私には考えられる余地なんかない!
今この時がすべて!」
という人も多いと思います。


実際私もそうでした。

「ここでしかない組織で、ここでしかない役割」
(本当にオンリーワンの職業・職務なんです)
に就いていたので、
とにかく目の前のステージに全力を尽くすこと、
今自分の技量を高めることに必死で。


1年後、3年後くらいのありたい姿は描けても、
長い時間軸で人生の中の一部の今、
という意識は到底持つことができませんでした。

独身で、新しい家族を持つかどうかも分からなかったし、
恋愛が上手くいくか?な心配はあっても、
仕事に集中していて、
この先を描くという余裕がなかったり。
 

そんな時期もあるので、
キャリアを考えることは
人それぞれのタイミング。
決して今この瞬間MUSTではない、
と思います。

(もちろん、早くに考えて悪いことはありません!)


ふとした時に、この先どうしようかな、
と思って初めて、
自分の一生=キャリアについて
真剣に考える時期がやってくるでしょう。


本当にキャリアに向き合わなければならない時、
その時こそが、
本当の自分に向き合える時なのかもしれません。


私の場合、諸々悟って
そろそろこの仕事は終わりだな、と
感じ始めた時に、
今後の生き方について
悩みに悩んだものです。

オンリーワンの職務だったから、
転職や環境変化いう形で
同様の仕事を継続していくことは不可。

似たような仕事にはつけたとしても、
自分自身の中での限界と、
ここでキッパリ終わらせて、
異なる道に全力投球したいという
気持ちが強かったので、
選択肢には考えられなかった。

他にスキルもないし、
事業を起こすというのも無理。
知識が少なすぎる。


じゃあいったい、
どうやって生きていこうか…

見えない壁が立ちはだかっているようで、
苦しい日々を過ごしました。


でもうっすら漠然と、
こうありたいと思うことはありました。

それは、
「身近な人を支えられる人間になること」
「そのために稼ぐこと」


今考えれば、それが当時の潜在意識下にあった
キャリアの軸というか、
自分なりのビジョンでした。

なので、これまでの
オンリーワンの職業に固執しない、
新たな自己へ挑戦する道を選択したのでした。


この選択が間違っているかどうかは
問題ではありませんでした。


今の職業を辞めてからは
身一つだけになる。
素の自分に改めて向き合う。
何もないから、とにかく行動するしかない。


ある意味自由を手に入れましたが、
自由を受け入れるための
勇気がないと、
ただ恐ろしいだけである、
不安と未来への期待が入り混じった、
複雑な心境での決断でした。



つづく。