3/23(水)その1、リスボンまでの移動

リスボンへ向かう夜行バスは居心地がイマイチだった。

ほぼ満員のため、最後部座席の窓側しかあいていなく、
夜行なのでみんなシートを倒す。
すると座席が倒れない最後部座席はスペースが減る。

前の座席のファンキーなお兄ちゃんのヘッドフォンからは、
スピーカー部分が外側ですか?という程の音漏れあせる

隣の黒人男性グループは体格が大きくて、
ちょっと私のスペースに入っているあせる

せまい、うるさいで眠れない。

しかも、バスのアナウンスが早口なスペイン語オンリー。
2時間に一回くらい止まるのだが、
毎回そこが停留所なのか、トイレ休憩なのか分からない。
けっこうな人数が降りていくなーと思ったら、停留所だったり、
なかなか出発しないなーと思ったら、休憩だったり、
とにかく状況が掴みにくい。


何回目かの停車で、
人が降りていくのでトイレ休憩かと思い、
降りてしまったら…


トイレを探している間に、
なんとバスが出発してしまったドンッ

まずい!!

バックパックもバスの中だし、
ここからリスボンまでどうやって行けばいいの~

とにかく走った。
ひたすら追いかけた。

夜明け前のスペインなのか、もしくはポルトガルに入っていたのか、
もはや今となっては場所は分からないのだが、
異国の地でひとり、31歳にもなって、
こんなに全力疾走する日が来ようとは…ヘ(゚∀゚*)ノ

さぞかし「緊急事態」オーラを出していたのだろう、
通りがかったタクシーが私の横に止まり、
乗れと合図してくれた。

藁にもすがる思いで飛び乗り、
前を走っているASLAのバスを指差し、
「あのバスに置いて行かれた!追いかけて!」
必死に英語でまくし立てる私。

ドライバーのおっちゃん、
「大丈夫だ、オレに任しとけっ」(o^-')b
と笑顔を見せてくれる。

そんなやり取りの間にも、
バスはどんどん進み、小さくなっていく…

それを、ものすごいスピードで追いかける私たち。
みるみると距離は縮まっていき、
おっちゃんはクラクションをファンファン鳴らし、
とうとう減速したバスの横についた。

窓をあけて、大声でバスの運転手に何やら伝えてくれ、
バスのドアがシューと開く。

「助かった」音譜

財布を出そうとすると、
「いいよ」
という素振りを見せてくれたが、
ここは気持ちの問題、
5ユーロを渡し、お礼を言ってバスに乗った。

バスの運転手からは、
「なんで勝手に降りたんだ!」(推測)のような内容で、
なかなかの剣幕で怒られたが、
言葉が分からないのをいい事に、
へらへらと誤魔化す。

他の乗客から白い目で見られながら、
最後部座席に戻る。

とんだ目に遭ったが、
言葉が分からない国を一人で旅行している
リスクとして、受け入れるしかない。
不慣れな外国人にはわかりにくいバスを責めるのは、
ナンセンスというもの。
助けてくれた人が現れたことに感謝するのみである。

明け方5時ころ、リスボンに到着。
まだ地下鉄が動いていなかったので、
タクシーでホテルへ。
ドライバーさんが、ホテルの玄関ドアまで荷物を持ってくれた。

ダメもとでチェックインをお願いしたら、
とても感じの良いポルトガル人のフロントマンが、
快くOKしてくれる音譜

ポルトガル人って、やさしーーい合格
少し仮眠をとってから、
リスボンの観光に出かけることにした。

モロッコ&ヨーロッパ旅行記⑪へ続く