利用速度よりはやく再生するもの | ゆばー*短歌* ≪Ecoute! Ecoute! C'est Ondine≫

利用速度よりはやく再生するもの

さて、そろそろわたしも始めないとね。ぼちぼち。 【4月1日AFP】によれば
「スペインの3月の電力供給のうち風力発電が占める割合は 21%、初めて最大の電力供給源になった。」
ドン・キホーテの風車、いいなぁ。

今日は、Sortir du Nucleaire 脱原発ネットワークの会誌の抄訳です。(ちょっとだけ。しかも原発の話ではない) 
Review "sortir du nucleaire" 37号 2008年12月-1月 (古い? 怖くないもの、ごく一般的なもの優先。)

フランスのことですのでいろいろずれますし、電力に限ったものでもありませんが、遠回りをしましょう。
ご存知の通りフランスは原発大国です。これからの日本のお手本にするわけにはいきませんが、
そんなフランスでも、2007年の10月25日「環境グルネル(環境懇談会)」において、サルコジ大統領(彼は原発支持)が、
「原子力だけが環境問題の解決策ではなく、新しい原発の建設予定はない。」と言っています。 → 環境グルネル
また、「エネルギーを浪費しない」の意味は、「効率の悪いエネルギー生産手段をやめること + 省エネ」です。
そして、自然の豊かな国であるフランスの再生可能エネルギー*生産量は、他のEU諸国に比べて少ないわけではありません。→ フランスの再生可能エネルギー振興策

*再生可能エネルギー:自然環境の中で、くり返し起こる現象から取りだすエネルギーのうちのいくつかの総称、
利用速度以上の速さで再生される自然資源を使用する。


なぜ埋蔵資源を燃やす*の

2006年、フランスにおける「最終」エネルギー消費*のうち、89% が化石燃料および原子力によるものであり、
再生可能エネルギーは 11% にとどまる。人の使うエネルギーは自然からの借り物なのに、同じく2006年、
その2/3以上が熱として奪われ、たんに浪費されており、一次エネルギーのエネルギー効率は 32% にすぎない。

20世紀、国はこうしたエネルギー生産を促進し続け、エネルギーシステムの編成において、
徐々に大きな権力を担うようになった。フランス国民は、エネルギー生産に関わることがなくなり、
エネルギーに関する決定権を独占させた結果、無責任でお人よしな消費者になるしかなく、
エネルギー消費をどんどん強いる圧力に屈した。

notes
*原発は燃やすのではなく核分裂ですが、熱を作るという意味では同じこと。温室効果ガスのはまた別の話。
*再生可能資源:自然のプロセスにより、人間の利用速度以上に補給される天然資源。
*最終エネルギー消費:産業活動、交通機関、家庭など、需要のレベルで消費されるエネルギーの総量
 
新エネルギーの出現

 30年以上前から、ドイツ、デンマーク、スペインでは、エネルギー効率およびローカルエネルギー*分野への投資を
継続的に行っており、フランスでも、地方自治体、職業団体など大小の集団、さまざまな政治方針を持つ団体、
企業、住人たちがこれらの国の例にならい、長い間認められず妨害され、エネルギー配給者に制圧されていた主導権
を手にするようになった。この傾向は、2002年以降、地球規模の懸念が増すに従ってますます強固になった。

*ローカルエネルギー:太陽熱・風力・小水力など、各地方で得られる比較的規模の小さなエネルギー。
再生可能エネルギーが多い。

日本でも大きな風車を最近見ますね。実家の屋根にも父の手作り風車(発電は・・・してない?たぶん)。

柚 葉