20-44 腹をくくる

三競オートで勝つ為には、頭を使うことが必要だ。
適当に買う訳でないのは当然だが、様々なファクターを考慮して、よく考えるべきだ、と何度も述べている。
ここで言うことを全て実行するのは、そう簡単ではない。

真面目に考えると、検討にかける時間は幾らあっても足りない。
しかし、当然だが購入には締切時刻というものがある。
そして全てのファクターが揃うのはその直前である。
事前準備をしっかりしていたとしても、時間は十分ではない。

時間は待ってはくれない。
そういうゲームである以上、締切までに最善を尽くし、腹をくくって投票すべきである。
自信が無くても買い目を決めろ、というのではない。
そこで時間が足りないと慌てるのであれば、やめた方が良い。
限られた時間の中で最適な決断を下す為の、事前準備と鍛錬を怠ってはいけないのだ。

そしてもう一つ重要なのは、その制約の下でどれだけ腹がくくれているかである。
腹をくくる、というのは精神論ではない。逃避とも違う。
自分はどの程度の自信度で臨んでいるかを、冷徹に判断することである。

これが出来ないと、気が大きくなって投資金額を増やしたり、逆に臆病になったりする。
どれだけの準備をして、どれだけの投資ができる準備があるのか。
これが明確に自分の中に見えていれば、自ずと正しい判断が可能になる。
自分で責任を取れる範囲、負ける可能性と負けを割り切れる範囲、それが見えた上で、勝負に出ることができる。

それは恐らくレース毎に異なる筈だ。
常に慌てずこの判断を下す冷静さが、胆力の源である。
そして、好不調の波を小さくする鍵となるのである。


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