新約聖書 マルコによる福音書 9章28~29節
「イエスが家の中に入られると、弟子たちはひそかに、『なぜ、わたしたちはあの霊を追い出せなかったのでしょうか』と尋ねた。イエスは、『この種のものは、祈りによらなければ決して追い出すことはできないのだ』と言われた」

イエス・キリストが出かけている間に、一人の子供が弟子たちのところに連れて来られていました。
悪霊から解放してもらうためです。
しかし弟子たちは霊を追い出せませんでした。
そしてそこに集まっていた人たちと議論になりました。
そこにイエス・キリストが戻って来られたので父親が説明します。

「先生、息子をおそばに連れて参りました。この子は霊に取りつかれて、ものが言えません。霊がこの子に取りつくと、所かまわず地面に引き倒すのです。すると、この子は口から泡を出し、歯ぎしりして体をこわばらせてしまいます。この霊を追い出してくださるようにお弟子たちに申しましたが、できませんでした」(17~18節)

イエスはその子を連れて来るように言われました。
人々はその子を連れて来ます。すると、
「霊は、イエスを見ると、すぐにその子を引きつけさせた。その子は地面に倒れ、転び回って泡を吹いた」(20節)

イエス・キリストの権威を無視するかのように悪霊が暴れまわっています。

「イエスは父親に、『このようになったのは、いつごろからか』とお尋ねになった。父親は言った。『幼い時からです。霊は息子を殺そうとして、もう何度も火の中や水の中に投げ込みました。おできになるなら、わたしどもを憐れんでお助けください』。 イエスは言われた。『できればと言うか。信じる者には何でもできる』。 その子の父親はすぐに叫んだ。『信じます。信仰のないわたしをお助けください』」(21~24節)

小さいころから苦しむ子供。
父親はきっとその子のためにいろんなことを試みたことでしょう。
しかし息子は良くなりませんでした。
今回もイエス・キリストの所に連れて来ましたが、「またダメかもしれない・・・」という思いがあっても当然でしょう。

(その2に つづく)