銀色の雨 | 『映画評価”お前、僕に釣られてみる?”』七海見理オフィシャルブログ Powered by Ameba

銀色の雨

冷たい雨が
優しい色に変わるまで
一緒にいよう。







浅田次郎の原作の短編小説「月のしずく」に収録された「銀色の雨」の映画化。
監督は、北海道ローカルから全国区となったバラエティ番組「水曜どうでしょう」のミスターこと鈴井貴之で、前作「銀のエンゼル」(2004年)から5年ぶりのメガホンで、監督として4作目の作品だ。


舞台は、鳥取県米子市。幼いころに父を亡くし家を出て住み込みで新聞配達をしながら高校へ通う「模範少年」と呼ばれる少年。かつて母の店で働き姉のように慕っていた「孤独」を背負う女性。過去の出来事にトラウマを持つ引退勧告をされた元日本チャンピオンのプロボクサー。心に傷を持つ3人が偶然出会い共同生活を通し再生していく様を描いた物語だ。



監督自らが言うように”地味”な映画だ。「模範少年」、「孤独」、「過去の出来事」という呪縛から逃れられない3人が、少年とボクサーは二人の接点から、女は大切にしていたものを失うことで心の傷を乗り越えるのだが、3人が中途半端に割られているためどっちと持つかずで焦点がボヤけている。特に中村獅童演じるオクサーがメインに撮られているため、少年の葛藤が中途半端に描かれている感じだ。また、ボクサーを恨んでいるかつての友達の行動は理解に苦しむ。

”水曜どうでしょうネタ”や鈴井貴之監督に縁のある大泉洋はじめとするTEAM NACSの面々のほうが主演よりインパクトが強いのは問題だろう。



少年の葛藤描写を中心にボクサーと女をサブ扱いにすれば、まとまった内容になったのではないだろうか・・・。


評価:★★


監督:鈴井貴之
原作:浅田次郎「銀色の雨」(「月のしずく」所収)
出演:賀来賢人、中村獅童、前田亜季、濱田マリ、音尾琢真、大島優子、富澤たけし(サンドウィッチマン)、伊達みきお(サンドウィッチマン)、柳憂怜、眞島秀和、品川徹、佐々木すみ江、ルー大柴、徳井優、竹原慎二、輪島功一、森崎博之、戸次重幸、安田顕、大泉洋・・・他
製作国:日本
配給:エスピーオー、マジックアワー

【銀色の雨】
http://giniro-movie.com/


評価・紹介No.:2009-260

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